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再雇用で働く65歳男性→「働くほど年金が減らされる」勤務日数を減らそうとするが…人事担当者からの“予想外の返答”に驚愕

  • 2026.10.30
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関でマネージャーを務めながら、家計のご相談に日々向き合っている中川です。

今回ご紹介するのは、定年後も再雇用で働いている65歳男性・Aさん(仮名)の体験談です。

「働くほど年金が減らされるなら、勤務日数を減らしたほうがいい」

そう考えたAさんは会社に相談しますが、人事担当者から思いがけない一言を告げられます。働きながら年金を受け取る方に知っておいてほしい、2026年4月からの変更点をご紹介します。

毎月2万円、年金が止められていた

Aさんは60歳で定年を迎えたあと、同じ会社に再雇用され、週5日働いています。月給は38万円(標準報酬月額も38万円)で、賞与は年84万円です。

昨年、65歳になったAさんは、老齢厚生年金を受け取り始めました。年金のうち、会社員時代の給与をもとにした部分(報酬比例部分)は月10万円です。

ところが、届いた通知を確認すると、そのうち月2万円が止められていました。年間にすると24万円です。

「働いているせいで、年金が減らされているんですね」

Aさんは、たとえ給料が減っても、年金を満額受け取れるほうが得なのではないかと考えるようになりました。

「4月から週4日にしたいのですが」

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

今年の2月、Aさんは勤務日数を減らしたいと、人事担当者に相談しました。

「4月から、勤務を週4日に減らしたいのですが」

すると、担当者から意外な答えが返ってきました。

「4月からは、今の働き方のままでも、年金は止められなくなると思いますよ」

「勤務日数を変えなくてもいいということですか?」

予想していなかった返事に驚いたAさんは、詳しい説明を聞くことにしました。

基準額が51万円から65万円に

働きながら老齢厚生年金を受け取る場合、「在職老齢年金」という仕組みによって、年金の一部が止められることがあります。

年金の月額と、給与・賞与をもとに算定される「総報酬月額相当額」の合計が基準額を超えると、超えた分の半分が止められます。なお、老齢基礎年金は対象外です。

Aさんの総報酬月額相当額は、標準報酬月額38万円に、賞与84万円の12分の1にあたる7万円を加えた45万円です。

2025年度の基準額は51万円でした。

(10万円+45万円−51万円)÷2=2万円

この計算で出た2万円が、Aさんの年金から毎月止められていた金額です。

しかし、2025年に成立した年金制度改正法により、2026年4月からは、この基準額が65万円に引き上げられました。Aさんの場合、年金月額と総報酬月額相当額の合計は55万円です。基準額の65万円を下回るため、年金は止められません。

「知らずに勤務日数を減らしていたら、給料が減るだけでした」

説明を聞いたAさんは、これまでどおり週5日の勤務を続けることにしました。

働き方を変える前に、計算し直す

基準額は、賃金の動きに合わせて年度ごとに見直されます。また、65歳から70歳になるまでの間、厚生年金に加入して働くと、毎年1回、納めた保険料を反映して年金額が見直される仕組みもあります。

働きながら年金を受け取っている方は、次の点を確認してみてください。

・年金のうち、給与をもとにした部分の月額

・今の給与(標準報酬月額)と、直近1年間の賞与の額

・その年度の基準額

制度が変われば、同じ給与や年金額でも、止められる金額が変わることがあります。「年金が減るから」と働き方を抑える前に、その年度の基準額を確認し、自分の金額で計算し直すことが大切です。


執筆・監修:中川 佳人

金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

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