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“スカート”への愛を謳う「プラダ」 既知に潜む未知なる可能性を探究【2027春夏コレクション】

  • 2026.9.28
WWD / Getty Images

新作から古着まで、万年「プラダ」のスカートを探し求めている人にとって、今季は熱狂せずにはいられないコレクションだった(紛れもなく私自身もその一人)。なぜならテーマがまさに“THE SKIRT”であり、全63ルックがスカートで構成されたから。

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スカートは「プラダ」にとって、いわばアイデアを受け止めるキャンバスのような存在。ラフ・シモンズはそれが、「シーズンごとに生まれるアイデアでありながら、永遠性を持つ」ことに関心を持ったという。そして、ミウッチャ・プラダにとってはパーソナルなスタイルにも欠かせないアイテムで、パンツルックの彼女を目撃することは、ユニコーンに遭遇するのと同じくらいまれだ。あえて一つのアイテムに絞った今季の意図を、彼女はこのように説明した。「制約があるからこそアイデアが引き出され、厳密に限られたフォルムの中で、形を再発明することを迫られる。これはファッションにおける一つの試みとも言えます。そして逆説的ですが、境界があるからこそ、創造性は自由になれるのです」

ミウッチャ・プラダ(左)とラフ・シモンズ(右) Daniele Venturelli / Getty Images

会場となったプラダ財団には、透明なプレキシガラスの床が設置され、その下から鋭い白色光が放たれていた。まるで巨大なライトボックスの上に立っているような無機質な空間。迷路のように配された座席の間を縫うように、モデルたちが歩いていく。今季の基盤は、ファーストルックで提示されたブラトップとスカート、ヒールシューズのスタイリング。レースのブラに合わせられたのは、すっきりと細長い、どこか未来的なスカートだ。そこから同じ方程式を崩すことなく、一つひとつの要素が変奏されていった。

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まず特筆すべきは、主役となるスカートの圧倒的なバリエーション。Aラインやペンシル、ラップ、プリーツ、ミニから膝丈まで、見慣れたフォルムが次々と現れる。けれど、近づいてみれば何ひとつ“普通”ではない。大きなベルクロで巻きつけただけの原始的なラップスカートには、その武骨な留め具を覆うようにクリスタル刺しゅうが施された。本来は内側に隠されるクリノリンはあえてむき出しにされ、構造が装飾へと機能する。リボンやボウをあしらったかれんなスカートは、オーガンザの外殻に丸ごと包まれ、まるで展示ケースに収められた標本のよう。クリスタルの花をつなぎ合わせてギュピールレースの繊細さを再現したデザインもあれば、スリットをスナップボタンで留め、留め具をジュエリーのような装飾へと転換したピースもあった。

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さらに面白いのは、目で見た印象と実際の素材が一致しない違和感だ。スエードや使い込んだレザーのように見える表面はコットンで作られ、プリーツを刻んだ工業的な合成素材は、動くたびにシルクのような光沢と流動性を帯びる。繊細なレースに見えたのはクリスタルで、装飾とは最も縁遠いはずのベルクロが宝石を載せる台座になる。つやめくシースルーのオーバースカートの下からは、素朴な花柄やチェックがのぞく。サテン、ナイロン、コーティングコットン、オーガンザ、クリノリン、クリスタル——異なる性質をもつ素材が、一つの「スカート」という見慣れた台座のなかで、それぞれ本来とは別の役割を与えられていた。

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スカートの相棒となるブラトップは、見慣れたランジェリーから、ルックが進むにつれて次第にスポーティーに、装飾的に、そして身体に沿う造形へ。やがて極端に小さなマイクロトップとなり、腕に巻きつけられて胸当てのようなオブジェにさえなる。時には、ボリュームのあるプリーツスカートにベーシックなシャツ、装飾的なスカートに何の変哲もないセーターを合わせ、繊細な素材にはタフなレザーをぶつける。華やかさと実用性、人工と素朴さ、エレガンスと日常性。本来なら相いれないはずの要素を衝突させながら、最後にはあらがいがたい魅力へと変えてしまう逆転こそ「プラダ」の真骨頂だ。

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スカートというアイテムに固執したのは、“そぎ落とす”ことに焦点を当ててきたここ数シーズンの思考の流れの一つでもあるように思う。昨シーズンは、より少ないアイテムをレイヤリングで着回す手法で魅せ、今年6月に発表した同シーズンのメンズでは、最も普遍的なアイテムであるジーンズにフォーカスしていた。対象を一つに絞り込み、私たちがすでに知り尽くしたと思っている身近な存在を、もう一度徹底的に観察する。見慣れたものを改めて観察することによって見いだされる、本質的な美しさを探究するための方法として。こうしたアプローチをより広い文脈で捉えるなら、「見慣れた日常も、視点を少し変えるだけで、まだ知らない可能性に満ちている」と投げかけてくるかのよう。

Daniele Venturelli / Getty Images

一枚のスカートの内側に、一体いくつの異なる可能性が眠っているのか。今季の63ルックが見せたのは、制限を設けることで初めて見えてくる無限のバリエーションだった。これだけの可能性を目の前にしてしまった以上、理想の一枚をめぐる選択肢は、ますます広がるばかり。どうやら「プラダ」のスカートを探す旅は、尽きることのない楽しみとともに、さらに加速していきそうだ。

Hearst Owned
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