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ロゴもレザーパッチも付けない。A.P.C.が原宿の地下でデニムのポップアップ

  • 2026.9.24

フランスのA.P.C.(アー・ペー・セー)が、10月1日から31日まで、東京・原宿のA.P.C. HARAJUKU UNDERGROUNDでデニムに焦点を当てたポップアップ「DENIM POP-UP : THE MARKS WE MAKE」を開く。テーマは、着る人の時間が刻む「経年変化」だ。(フロントロウ編集部)

工場を出た時点では、まだ完成していない

A.P.C.は約40年にわたってデニムをつくり続けてきたブランド。その間にデニムはブランドを象徴する存在になったが、それをロゴで示す必要はないという考え方を貫いてきた。前から見ても後ろから見ても、縫い目を一つひとつ見ても、A.P.C.だと示すものはない。バックポケットのレザーパッチも、ほかのデニムブランドが使うような記号もない。ロゴではなく、シルエットや素材、つくりそのものがアイデンティティになっている。

そして、一着一着に個性を与えるのは、何年も着ることで生まれる色落ちやシワ、着る人が残していく痕跡。A.P.C.のデニムは、工場から出荷された時点で完成しているわけではなく、持ち主の人生とともに変化し、色が落ち、柔らかくなっていく。今回の「THE MARKS WE MAKE」は、この経年変化のプロセスそのものを主題に据えた企画だ。アーカイブに残る数十年分のデニムの歴史と、今シーズンのアイテムを並べて、その歩みをたどる。

A.P.C. DENIM POP-UP : THE MARKS WE MAKE
画像提供:A.P.C.

新作2型と、スタッフの私物を再現した日本限定

会場では、定番のクラシックデニム、Fall/Winter 2026の新作、そして経年変化を楽しむためにつくられた特別なアイテムという、3つの視点からデニムを紹介する。

10月1日に登場する新作は、ウィメンズのJean VictoriaとメンズのJean Dude。どちらもインディゴで展開する。Jean Victoriaはややミッドライズで、ヒップにゆとりを持たせたリラックスシルエットのロング丈ストレート。クリーンなラインとパッチポケットが特徴だ。Jean Dudeはハイウエストで腰回りはすっきりとフィットし、裾に向かってわずかにテーパードしたルーズフィットのワイドストレート。

コレクションの核となるのは、日本限定のVeste Jean WorkとJean New Standard。A.P.C.のスタッフが実際に長年着てきたジャケットとジーンズに生まれた、ヴィンテージ特有の風合いと着込んだ表情を、加工で忠実に再現した。この一着が、コレクション全体の基準になっているという。

スタイリングを手がけるのは、90年代からA.P.C.と仕事を続けてきたスタイリストの二村毅。過去と現在のA.P.C.のデニムをミックス&マッチし、日本に根差したスタイルを組み立てる。A.P.C.は9月にもミズノとの日本限定コラボを発表しており、日本のファンに向けた企画が続いている。

トーチカに着想を得た地下の店

舞台となるA.P.C. Harajuku Undergroundは、フランス人建築家ローラン・ドゥローの設計で2002年にオープンした店舗。一般的なブティックとは違い、閉鎖的で親密な空間として構想された。着想源のひとつは、ノルマンディー沿岸に点在するトーチカ。地面に一部が埋め込まれた、低く防御的な構造物で、「Underground」という店名もここから来ている。

A.P.C. HARAJUKU UNDERGROUNDの店内
画像提供:A.P.C.

店内の床はわずかに傾斜し、天井、壁、床を覆う木材が建築の硬質な印象をやわらげる。光は低く間接的に差し込み、狭い開口部から光が入るピルボックスのような静けさがある。街の喧騒を離れ、地下へ入り込んだような感覚は、余計な装飾を排したA.P.C.の服づくりとも重なる。

会期は10月1日から10月31日まで。営業時間は11:00〜19:00。住所は東京都渋谷区神宮前4-27-6 B1F。

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