1. トップ
  2. エンタメ
  3. 朝ドラ視聴者の予想を“良い意味”で裏切った展開「理解できない」「えっ、なんで?」ヒロインの意外な選択にSNSで反響続々

朝ドラ視聴者の予想を“良い意味”で裏切った展開「理解できない」「えっ、なんで?」ヒロインの意外な選択にSNSで反響続々

  • 2026.10.9
undefined
『ブラッサム』第1週(C)NHK

NHK連続テレビ小説『ブラッサム』第5話では、父・清治(渡部篤郎)が愛玩していたカナリアをめぐる騒動を軸に、珠(村上蘭)と継母・リョウ(国仲涼子)が抱く“家族への強い思い”が丁寧に描かれた。清治の激しい怒りと仕打ちに耐えかねて家を飛び出したリョウを珠が追いかけ、二人は互いの絆を確かめ合う。さらに珠は清治と正面から対峙し、この家で家族として暮らしていきたいという真っ直ぐな意地と願いをぶつけた。そして、一連のドラマの中でひときわ異彩を放ち、深い印象を残したのが、リョウが今なお珠を「珠様」と呼び続ける一幕だった。

※以下、本文には放送内容が含まれます。

カナリアの失踪劇が炙り出した、血の繋がりを超えた“家族の絆”

事の発端は、清治が可愛がっていたカナリアを、リョウが誤って籠から逃がしてしまったことだった。大切な鳥を失った清治は激高し、取り乱して鳥かごをリョウに投げつける。清治の凄まじい怒りとその仕打ちに耐えきれなくなったリョウは、やり場のない思いを抱えたまま家を後にし、実家へと身を寄せてしまうのだった。

事情を知った珠は、自分がカナリアを探してくると街へ飛び出すが、近所をいくら必死に探し回っても鳥は見つからない。万策尽きた珠が最後に向かったのは、去ってしまったリョウの実家だった。固く閉ざされた玄関の前で、珠は「おかか」と叫び続ける。血が繋がっていなくても大切な家族だと言ってくれたのに、なぜ自分を置いて出て行ってしまったのか。涙ながらに訴えかける珠の声に動かされ、リョウは意を決して家の中から姿を現した。

二人は互いに非を詫びながら、初めて出会ったあの日の記憶をたどる。リョウが、この子を大切にしようと心に決めたこと、そして珠がそっとリョウの手を握り返したこと。短い言葉の端々から、二人がこれまで共に過ごし、積み重ねてきた確かな時間が滲み出ていた。

屋敷に戻ると、清治は開口一番カナリアの行方を問い正す。申し訳なさそうに頭を下げるリョウを庇うように、珠は「カナリアは戻らん。もう、カナリアなんかどうでもええ!うちは、おかかの方が大事じゃ!」と力強く言い放った。清治の視線を真っ向から受け止め、一切目をそらさずに、母とともにこの家で家族として生きていきたいと強く訴えかける。その覚悟に押された清治も、最後には「好きにせい」と言い残して去って行った。

「珠」ではなく、あえて「珠様」と呼ばれ続ける理由

undefined
『ブラッサム』第1週(C)NHK

晴れて“家族”として新たな一歩を踏み出した二人だが、視聴者を驚かせたのはその後の呼び方をめぐるやりとりだ。今まで以上に家族の絆を深めた背景を知ると、これまで敬称として使われていた「珠様」から「珠」という親しげな呼び方に変わるのがごく自然な流れに見える。実際、リョウ自身も「これからは『珠』って呼ぼうかね」と提案していた。

しかし、珠の口から返ってきたのは「『珠様』がええ。これからもずっと『珠様』がええ」という予想外の言葉だった。心の距離が縮まったからこそ呼び名も砕けたものへ変化する、という視聴者の予想を裏切り、珠自身が「珠様」と呼ばれ続けることを望んだのである。

この選択の意図を紐解くうえで重要となるのが、第2話で描かれた過去のエピソードだ。父の言いつけを守れず、罰として蔵に閉じ込められてしまった幼い珠のもとへ、リョウは清治に内緒で密かに会いに行っていた。その際、珠は他のきょうだいが呼び捨てなのだから、自分も呼び捨てで良いと告げるのだが、リョウは実の親子かどうかなど関係ないと笑い、出会いの瞬間を回想する。「かわいらしゅうて。絶対大事に、特別大事にせんといけん思うたんよ」と伝えた。リョウにとって「珠様」という呼び名は単なるお行儀の良い敬称ではなく、出会った瞬間に芽生えた“この子を何があっても特別に大切にする”という誓いそのものだったのだ。

視聴者の戸惑いを越えて浮かび上がる、二人だけの特別な意味

undefined
『ブラッサム』第1週(C)NHK

珠にとっても「珠様」と呼ばれる響きは、かつて孤独だった自分をリョウが優しく包み込み、価値ある存在として大切にしてくれた記憶と強く結びついている。だからこそ、形ばかりの“家族”という枠組みに収まったからといって、愛着のある呼び名を手放す必要性を感じなかったのだろう。呼び方を変えないこと自体が、初めて出会ったあの頃から途切れることなく続く二人の絆を、そのまま愛おしむ手段となっているのだ。

放送後、SNS上では「せっかく家族になったのに理解できない」「えっ、なんで?」「素直に『珠』でいいじゃん…」といった戸惑いの声も上がった。たしかに王道を辿れば、呼び名が砕ける展開を予想するのも無理はない。

しかし、あえて珠が「珠様」であり続けることを望んだことで、世間の常識や形式にとらわれない、二人だけにしか理解できない特別な愛の形がよりいっそう浮き彫りとなり、納得の声もあがっていた。

劇中ではその後5年の月日が流れ、珠は高等女学校に通う女学生へと成長を遂げる。幼少期から二人を繋いできた「珠様」という特別な呼び名が、これから訪れる大正から昭和という激動の時代において、彼女たちの関係性をどのように支え、描かれていくのか。第5話は、二人の不変の絆を深く強く印象づける屈指の名シーンとなった。


連続テレビ小説『ブラッサム』毎週月曜〜土曜あさ8時放送
NHK ONE 見逃し配信中・放送1週間後からはNHKオンデマンドで配信

の記事をもっとみる

注目コンテンツ