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視聴者から“感心”の声があがった図書館の豆知識「知らなかった」「ダメだったのか」思わず誰かに話したくなる【NHK夜ドラ】

  • 2026.9.28
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夜ドラ『税金で買った本』第5週目(C)NHK

図書館で借りた本を破いたり、なくしたりしたら、代金を支払って弁償する……そう考える人は多いだろう。しかし公共図書館では、現金ではなく同じ本を購入して納める“現物弁償”が原則であるところが少なくないという。ドラマ『税金で買った本』には、そんな意外な知識が満載。身近なのに案外知らない、図書館のルールと本を守る職員たちの仕事を、物語の魅力とともに紹介したい。

※以下本文には放送内容が含まれます。

現金では弁償できない?意外な図書館のルール

ドラマ『税金で買った本』は、ずいの原作、系山冏の作画による同名漫画を実写化した図書館お仕事コメディーだ。

主人公は、奥平大兼演じるヤンキー高校生・石平紀一。小学生以来、約10年ぶりに図書館を訪れた石平は、職員の早瀬丸小夜香(西野七瀬)と白井里雪(青木マッチョ)から、かつて借りた本を返却していないことを指摘される。

本を紛失しただけでなく、その後一度も図書館を利用していなかった石平。思いがけない再訪をきっかけに、図書館でアルバイトとして働くことになる。つまり視聴者は、図書館に詳しくない石平と同じ目線に立って、その仕組みを一から学べるのだ。

作中で豆知識の一つとして紹介されたのが、借りた本を紛失・破損した際の弁償方法である。

一般的には、壊したものと同じ金額を支払えば弁償できると思うだろう。ところが多くの公共図書館では、原則として現金による弁償を受け付けていない。利用者が書店やネット通販などで同じ本を購入し、図書館へ納める“現物弁償”となる場合が多い。

その理由の一つが、一部の公共図書館を除いては、基本的に、窓口で弁償金を受け取る仕組みを設けていないことだ。また図書館の本は、住民の税金によって購入された公共財である。なくなった資料そのものを補い、ふたたびほかの利用者が読める状態に戻すため、同じ本による弁償が求められるのである。

もちろん、弁償方法や判断基準は自治体や図書館によって異なる。破損の程度によっては職員が修理できるため、必ず弁償になるとも限らない。自己判断で新しい本を購入する前に、まずは借りた図書館へ相談することが大切だ。

同じ本が絶版だったらどうなる?

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夜ドラ『税金で買った本』第5週目(C)NHK

では紛失した本がすでに絶版となり、新品を入手できなかった場合はどうなるのだろうか。

その場合も、利用者が勝手に似た本を選んで持参すればよいわけではない。図書館側が指定した同額程度、あるいは同じ分野の別の本を購入し、代替資料として納めるケースがある。

同じタイトルの中古本を探せばよいと思うかもしれないが、中古品には汚れや書き込み、経年劣化がある場合もある。版が違えば、内容やページ構成が変わっていることもある。そのため購入前に職員へ確認し、指示を受ける必要があるのだ。

コーヒーをこぼした、雨にぬらした、ペットがかじったなど、利用者の過失による汚損は弁償の対象になり得る。一方、大勢に長く読まれたことによる自然な傷みや、図書館で修理できる程度の破損であれば、弁償を求められない場合もある。

図書館の本が誰のものなのかを端的に示している本作のタイトル『税金で買った本』。無料で借りられるからといって、本そのものに価値がないわけではない。地域に暮らす人々が少しずつ負担した税金によって購入され、多くの人が共有している財産なのだ。

石平が未返却の本と向き合う物語の始まりには、借りたものは返す、という当たり前のルール以上の意味がある。一冊の本を返却することは、その本を次の読者へ手渡すことでもある。図書館が知識を蓄え続けるためには、利用者側の協力も欠かせないのである。

破れたページにセロハンテープはNG

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夜ドラ『税金で買った本』第5週目(C)NHK

もう一つ覚えておきたいのが、本を破損したときの対処法だ。

ページが破れたら、親切心からセロハンテープで貼り合わせたくなる。しかし、図書館の本を家庭用テープで補修するのは避けたほうがよい。市販のテープは時間がたつと黄ばんだり、粘着剤が変質したりして、かえって紙を傷める可能性があるからだ。

図書館では、資料の保存に配慮した専用のテープや糊を使い、本の状態に合わせて補修している。破れや汚れに気づいたら手を加えず、そのままの状態で窓口へ持っていくのが適切な対応である。

『税金で買った本』の魅力は、こうした知識を教科書のように説明するのではなく、石平の驚きや疑問を通して伝えてくれる点にある。未返却本への対応、クレーム処理、読み聞かせ、本の修理。一見静かな図書館の裏側では、実に多様な仕事が行われている。

SNS上で寄せられた「雑学多くて楽しい」「知らなかった」「ダメだったのか…」という声にも納得だ。物語を追っているうちに、思わず誰かに「図書館って実は……」と話したくなる知識が増えていく。

ただし、本作が描くのはルールだけではない。その決まりがなぜ存在し、誰のために本を守る必要があるのかまで、人間ドラマとしてすくい上げている。図書館と縁の薄かった石平が職員や利用者と出会い、知る喜びに触れて変わっていく姿も温かい。

本を傷つけてしまったときは、自分で直したり、代金を持参したりする前に、まず図書館へ相談する。一冊の向こうには、次に読む人と、その本を未来へ残そうとする職員たちがいる。『税金で買った本』は、身近な雑学を入り口に、公共の知識をみんなで守ることの大切さを教えてくれるドラマなのだ。


NHK 夜ドラ『税金で買った本』毎週(月)〜(木)夜10:45~11:00
NHK ONE(新NHKプラス)同時見逃し配信・過去回はNHKオンデマンドで配信

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