1. トップ
  2. 暮らし
  3. 夜のドライブ、彼氏に運転を代わろうとした20代女性→ハンドルを渡す前に気づいた"想定外の事実"

夜のドライブ、彼氏に運転を代わろうとした20代女性→ハンドルを渡す前に気づいた"想定外の事実"

  • 2026.9.28
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。自動車販売・整備・保険業に27年従事している河野みゆきです。

恋人や友人とのドライブで、運転に疲れてきたとき「途中から運転を代わってもらおう」と考えたことはありませんか。

長距離の移動では、同乗者とハンドルを交代する場面もあります。特に帰り道が夜になった場合は、疲れを感じたまま運転を続けるより、交代できる人がいればお願いしたいものですが、ここで一つ確認しておきたいのが自動車保険です。

「自分のクルマを彼氏に運転してもらうだけだから問題ない」と考えていても、加入している保険の条件によっては補償されないことがあります。

Aさん(20代・女性)も、ドライブ中に彼氏へ運転を代わってもらうつもりでした。ところが、交代する直前になって保険の内容を確認したところ、思い込みとは違う事実が分かったのです。

彼氏にハンドルを渡す前に分かった「本人限定」

Aさんは、自分のクルマで彼氏と遠出をしていました。

昼間から続いていたドライブも、気がつけば夜。周囲が暗くなり、ヘッドライトを点灯して走る時間になっていました。

長い距離を運転してきたAさんは、少しずつ疲れを感じるようになっていました。しかも、夜間の運転にはあまり慣れていません。

そこで、「ここからは彼に運転してもらおう」と考えました。

自分のクルマとはいえ、隣には運転免許を持った彼氏がいます。Aさんは、当然のように運転を交代できると思っていました。

ところが、そのとき彼氏から、

「僕が運転しても保険は大丈夫?」

と聞かれました。

言われてみれば、自分の保険がどんな契約になっているのか、Aさんは詳しく把握していません。

スマートフォンなどから契約内容を確認すると、運転者の範囲は本人限定でした。これは、文字どおり運転する人を本人に絞った契約です。そのため、Aさんの彼氏が運転して事故を起こした場合、Aさんの自動車保険では原則として補償の対象になりません。

クルマの持ち主だから自由に運転してもらえる、という話ではなく、Aさんはここで初めて、「クルマを貸すこと」と「保険で補償されること」は別だと知ったのです。

「ちょっと交代」でも保険の条件は変わらない

自動車保険では、契約時に運転する人の範囲を設定します。

本人だけを対象にする「本人限定」、本人と配偶者を対象にするもの、運転者を限定しないものなど、契約内容によって違いがあります。

そのため、普段は自分しか運転しない人でも、「旅行のときだけ友人に代わってもらう」「帰りだけ恋人に運転してもらう」という予定があるなら、あらかじめ確認しておきましょう。

加えて、勘違いしやすいのが、運転する時間です。

「ほんの数十分だから」「高速道路だけだから」「駐車場までだから」といって、保険の条件が緩くなるわけではありません。

ハンドルを握る以上、その人が契約上の補償範囲に入っているかの確認は必須です。

さらに、運転者の範囲とは別に「年齢条件」が設定されている場合もあります。たとえば、運転者の範囲に入っている人でも、契約している年齢条件によっては補償の対象外となることがあります。

「彼氏だから」「友人だから」という関係性だけで判断せず、実際に運転する人と契約条件を照らし合わせることがポイントです。

Aさんは彼氏の「他車運転特約」を確認

Aさんの保険が「本人限定」だと分かり、そのままでは彼氏に運転を代わってもらえません。

そこで彼氏は、自分が加入している自動車保険を確認しました。すると、自分のクルマの保険に「他車運転特約」が付いていることが分かりました。

他車運転特約は、一定の条件のもとで、他人から借りたクルマを運転しているときの事故について、自分の自動車保険から補償を受けられる特約です。彼氏はその場で24時間対応のカスタマーセンターへ連絡。Aさんのクルマを運転する今回のケースが対象になるのか、具体的に確認しました。

その結果、今回の条件であれば他車運転特約を利用できることが分かりました。そこで、補償される条件を確認したうえで、Aさんは彼氏に運転を交代することに。Aさんも安心して助手席に乗ることができました。

このように、クルマの持ち主が加入している保険だけを見ると運転できないケースでも、実際に運転する人自身の保険に付いている特約によって対応できる場合があります。

ただし、他車運転特約にも対象となるクルマや事故、補償内容などの条件があり、どういった損害まで補償されるかは契約によって扱いが異なります。くれぐれも「他車運転特約が付いているから問題ない」と自己判断するのは避けたいところです。

親が手続きしている人こそ一度確認を

自動車保険の内容を、本人がすべて把握しているとは限りません。

20代の人は、クルマを購入したときに親が保険の手続きをしたり、保険料を負担したりしているケースが多いです。そのため、「保険には入っている」ということは知っていても、運転者の範囲まで確認したことがない人もいます。しかし、友人や恋人とクルマで出かける機会があるなら、一度は自分の契約内容を見ておきたいものです。

確認しておきたいのは、主に次の3点です。

・運転者の範囲
・年齢条件
・(自分が他人の車を運転する場合)自分の他車運転特約の有無

また、旅行などで誰かに運転を代わってもらう予定が最初から決まっているなら、1日単位で加入できる自動車保険を検討する方法もあります。

Aさんは、彼氏からの何気ない一言がきっかけで、運転を交代する前に保険の条件を確認できました。もし、確認しないまま事故が起きていたら、「自分のクルマなのだから大丈夫」という思い込みでは済まなかった可能性があります。ドライブの出発前に、カーナビやルートだけでなく、誰がハンドルを握る可能性があるのかも考えておきたいものです。

「この人に運転を代わってもらっても、今の保険で大丈夫?」

一度は自分の目で保険の内容を確認し、ドライブデートを楽しみましょう。


ライター:河野みゆき
自動車販売・整備・保険業に27年従事。損害保険募集人資格を保有し、車両購入からメンテナンス、カーライフに関わる保険まで幅広く対応。現場経験をもとに、ユーザー目線でわかりやすい情報発信を行っています。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる

注目コンテンツ