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「眩しい」VS「景色が見たい」窓の奪い合いで乗客同士が険悪ムードに…→CAの機転を利かせた対応に…乗客も笑顔

  • 2026.9.22
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。大手航空会社で10年間、CAとして勤務しておりましたSAKURAです。

皆さんは、飛行機に乗られる際、窓からの景色を楽しみたいですか?

それとも、シェードは閉めて、静かに眠ったり他のことに集中したいですか?

今回は、ある「ひとつの窓」をめぐって起きたトラブルをご紹介します。

「眩しいので閉めたい」お客様と、「景色が見たいので開けたい」お客様の一触即発の状況で、双方の満足度を100%にして解決した、プロの「おもてなし」とはどのようなものだったのか。

「自分だったらどちら派か」を、ぜひ想像しながら読み進めていただけると幸いです。

「眩しい」VS「景色が見たい」窓の奪い合いで一触即発

それは、日中の国内線での出来事でした。

機内は、窓側の座席はそこそこ埋まっているものの、空席もいくつか見られます。

私が上空でドリンクサービスをしていると、ある窓側の座席の様子がおかしいことに気づきました。

ある前後の座席の、ちょうど中間に位置する「ひとつの窓」のシェードが、開いたり閉まったりを繰り返していたのです。

何かご不便でもあったのかとお話を伺うと、前列のお客様は「日差しが眩しいので、シェードを閉めたい」とおっしゃり、後列のお客様は「景色を楽しみたいので開けておきたい」とおっしゃいました。

どちらの主張もごもっともで、無理難題を言っているわけではありません。

権利の境界線が曖昧だからこそ、双方が譲れず、ついには一触即発の険悪な空気になってしまっていたのです。

どうにか丸く収める方法はないものかと、私は考えを巡らせました。

CAの「機転」から、好転した状況

どちらにも満足していただける方法を考えたとき、私はあることを思い出しました。

「この飛行機の進行方向だと、富士山が反対側に見えるはず。そして通過するのは……あと5分くらいだわ」

幸いにも、反対側の窓側座席にも、ぽつんと空席がありました。

私はすぐさま、景色を楽しみたい後列のお客様のもとへ向かい、「お客様、まもなく反対側の窓から、富士山をご覧いただけます。あちらによく見える席が空いておりますので、よろしければご案内させていただいてもよろしいでしょうか」と伝えました。

すると、後列のお客様は目を輝かせて、座席の移動を希望されたのです。

「我慢させた人」を作らないスマートな解決

その後、後列のお客様は無事に富士山を眺めることができ、「写真も綺麗に撮ることができた」と喜んでくださいました。

一方、前列のお客様も、到着までシェードを閉め、安堵されたようにお休みになっていました。

どちらかが「我慢」を感じることなく、プライドを傷つけることもなく、双方に満足していただくことができた瞬間でした。

「どちらか一方に諦めていただく」という二者択一の解決策では、どうしても不満や後味の悪さが残ってしまいます。

視野を広げて相手のニーズの本質を見極めることが、よりよい着地点に繋がるのだと、この出来事は教えてくれました。

「観察眼」と「柔軟な提案力」

今回のように「窓」に限った話ではありませんが、どちらのテリトリーであるかが曖昧な場合、解決が難しい場面は多々あります。

世の中の多くの物事が「譲り合い」で成り立っているように、機内でもその優しさに救われることもありますが、だからこそ頼りきりにならず、「観察眼」や「柔軟な提案」を忘れてはいけないのだと実感した出来事でした。


ライター:SAKURA * 心を読む元国際線CA

日系大手航空会社にて10年間、客室乗務員(CA)として勤務。国内線・国際線を経験し、多種多様なお客様と接する中で「感情を読み解く力」を磨く。客室責任者としてVIP対応や後輩育成に携わる傍ら、社内の人材教育やグループ会社での業務にも携わり、多角的な視点から接客のあり方を見つめてきた。

現在は、その鋭い洞察力を活かし、言葉だけでない、「心理的・物理的アプローチによるクレーム回避術」を発信するライターとして活動中。国内線での細やかな気配りから国際線での難しい状況判断まで、現場での実体験に基づいた「心に届く接客のヒント」を言語化し、接客業にとどまらず、人と人とがよりよい関係を築けるサポートをしている。


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