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「売らなくて本当によかった」父の遺品から“記念硬貨50枚”を発見した60代息子、銀行窓口に確認すると…判明した“驚きの事実”

  • 2026.9.26
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関でマネージャーを務めながら、家計のご相談に日々向き合っている中川です。

今回ご紹介するのは、父親の遺品から記念硬貨を見つけた60代のAさんの体験談です。

「古いお金だから、買い取ってもらうしかない」

そう思っていたAさんでしたが、記念硬貨は今も額面のまま使えると知ります。手放す前に確かめたいことをご紹介します。

桐の箱に入っていた、50枚の硬貨

父を亡くしたAさん(60代)は、実家の押し入れを片づけていました。

出てきたのは、桐の箱に並んだ記念硬貨です。数えると50枚ありました。

500円の記念硬貨が40枚、1,000円の記念銀貨が9枚。そして、天皇陛下御在位60年を記念して1986年に発行された10万円金貨が1枚です。

額面を合計すると、12万9,000円になります。

「昔のお金ですから、今は使えないでしょう」

Aさんは、駅前の買取店に持ち込みました。

「全部で12万円」と言われて

査定を待つこと20分。店員はこう告げました。

「全部で12万円ではいかがでしょう」

額面の合計を9,000円ほど下回る金額です。それでもAさんは「古いものだから、こんなものか」と感じ、その場で売ろうとしました。

ただ、内訳が気になって尋ねてみました。返ってきたのは、こんな説明です。

500円の記念硬貨は、発行された枚数が多いため、1枚あたり400円ほどの査定になる。一方、10万円金貨には純金が20グラム使われており、金の相場によって価値が変わる。

Aさんは、いったん持ち帰ることにしました。

「その場で決めなくて、本当によかったです」

記念硬貨は、今も額面のまま使える

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

翌日、Aさんは取引のある銀行で聞いてみました。

「記念貨幣は、通常の貨幣と同じお金です。額面の金額でそのまま使えますし、窓口で通常のお金に引き換えることもできます」

発行が終わった古いお札の多くも、今なお有効です。

つまり、500円の記念硬貨40枚は、買取店では1万6,000円ほどの査定でしたが、そのままなら2万円の価値があるということです。

なお、同じ額面の硬貨で、相手に受け取りを求められるのは1回の支払いにつき20枚までです。21枚以上は相手が断ることもできます(相手が応じれば使えます)。

まとまった枚数は、金融機関の窓口で引き換えるのが確実です。硬貨はATMでは扱えないことが多く、預け入れや両替に手数料がかかる金融機関もあります。事前に電話で確かめておくと安心です。

一方で、金貨は逆でした。純金20グラムの素材としての価値は、金の相場が1グラム2万円なら40万円という計算になります。額面の10万円で引き換えてしまうと、かえって損をしかねません。

「まとめて売らなくて本当によかったです」

種類ごとに、額面と査定を比べる

Aさんは、500円硬貨と1,000円銀貨を銀行で引き換え、金貨は複数の店で改めて査定を受けることにしました。

遺品の中から古いお金が出てきたときは、次の順番で確かめてみてください。

まず、額面がいくらかを数えます。次に、素材が金や銀かどうかを見ます。最後に、発行された年と枚数を調べます。

まとめて一つの値段で売ると、額面を下回るものと、額面を大きく上回るものが混ざったまま手放すことになります。

もうひとつ、相続の面でも注意が必要です。硬貨や紙幣も相続財産で、相続税では原則として亡くなった時点の時価で評価します。普通のお金は額面どおりですが、素材や希少性で額面を上回る記念貨幣は、取引の相場を確かめる必要があります。

遺産分割の話し合いが済む前に、一人の判断で売ってしまうと、後で話がこじれることもあります。

買取価格は、素材、保存の状態、希少性、業者によって変わります。金額に納得できないときは、その場で決めないことです。

自宅に業者を呼んで売る場合は、8日間は契約を解除できるなど、訪問購入のルールも定められています。

記念硬貨を見つけたときは、すぐに売らず、まず額面や素材、希少性を確認してから判断することが大切です。


執筆・監修:中川 佳人

金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

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