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“偶然の抜擢”ではなかった…『国民的美少女』2人が担った“初経験”。史上最大ツアーを経て証明された“確かな実力”

  • 2026.9.12
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乃木坂46 写真集「乃木撮 VOL.03」発売記念イベント 菅原咲月 (C)SANKEI

乃木坂46の『真夏の全国ツアー2026』が、ファイナルを迎えた。6月から全国を巡ってきたツアーは、8月20日から23日まで開催された明治神宮野球場の東京公演を最後に幕を閉じた。全国8都市18公演というグループ史上最大規模のツアーということ以上に、今年は新たな体制で迎えたリスタートという意味合いが強かった。

菅原咲月が見せる“4代目キャプテン”としての現在地

今回その中心を担ってきたのが、4代目キャプテンとして初の全国ツアーを走った菅原咲月と、42ndシングル『是非に及ばず』で初の表題曲センターを務めた一ノ瀬美空だろう。同じ5期生でありながら、菅原はグループ全体を見渡す立場から、一ノ瀬はステージの中央から今の乃木坂46を引っ張ってきた。

菅原は梅澤美波からキャプテンを引き継ぎ、今回初めてその立場で全国ツアーに臨んだ。加入から4年余りでのキャプテン就任は決して軽い役割ではないが、乃木坂46には、自身より活動歴の長い3期生、4期生も在籍している。そうしたメンバーを含めてグループ全体をまとめることを考えれば、これまでとは見える景色も大きく変わったはずだ。

ただ、菅原はもともと周囲への目配りに長けたメンバーでもある。前へ出て強く引っ張るというより、メンバーの様子を見ながらその場で必要な役割を担ってきた部分もあり、副キャプテンとして過ごした時間も含め、そうした持ち味は現在の立場にもつながっている。全国各地で公演を重ねる中で、MCやステージ上での振る舞いにも、少しずつ菅原なりのキャプテン像が表れていたのではないだろうか。

一ノ瀬美空が初センターで見せる頼もしさ

一方、ツアーの座長を務めた一ノ瀬にとっても、この夏は大きな転機となった。「是非に及ばず」で加入後初めて表題曲のセンターに抜擢され、全国ツアーではそのシングルを背負ってステージの中心に立ってきた。

一ノ瀬といえば、明るいキャラクターや愛嬌のある振る舞いに加えて、周囲に自然と目を配れるところも魅力のひとつだ。同期とのやり取りでは場を盛り上げ、先輩とのトークでも臆することなく距離を縮めてきた。そんな一ノ瀬が、今作では自らが真ん中に立ち、周囲を引っ張る側に回っている。ツアーを通じてそんな姿を見ると、いつにもまして頼もしくなったように感じられた。

「是非に及ばず」も、これまでの一ノ瀬のイメージをそのままなぞるような楽曲ではなく、力強いサウンドとパフォーマンスが前面に出た楽曲だけに、柔らかな表情や親しみやすさとは違った一面が求められた。初センターで、自身のパブリックイメージとは少し離れた楽曲を任されたことも、一ノ瀬にとって新たな挑戦となった。

さらに、地方公演の最後となった福岡は、一ノ瀬にとって地元への凱旋でもあった。これまでも乃木坂46では、メンバーの地元公演がツアーのひとつの見どころになってきたが、今回は一ノ瀬が座長としてそのステージに立ったことに意味があった。各地を巡りながらセンターとして積み重ねてきた経験を経て、最後に向かったのが神宮だった。

神宮で見えた、乃木坂46の世代交代の現在地

ここ数年の変化としては、かつて新世代として紹介されることの多かった4期生が、今では5期生や6期生を支える先輩の立場となったことも大きい。賀喜遥香や遠藤さくらは表題曲センターも経験し、神宮をはじめとする大舞台にも数多く立ってきたし、田村真佑、筒井あやめ、弓木奈於らもそれぞれの持ち味を確立し、グループを支える存在になっている。そして、福岡公演で吉田綾乃クリスティーが卒業したことで、残された3期生は伊藤理々杏、岩本蓮加のみとなった。2人にとっては何度も立ってきたこの明治神宮野球場のステージだが、これまでとはまた違った役割が求められていた。

そして、今や6期生も乃木坂46の中心を担い始めている。42ndシングルでは、瀬戸口心月、矢田萌華らが選抜入りを果たし、瀬戸口は前作39thシングルの6期生楽曲「なぜ 僕たちは走るのか?」でセンターに抜擢。加入からまだ1年余りながら、早くもグループの中で重要なポジションを任されるようになった。昨年加入したばかりの6期生が、早くも乃木坂46全体のライブを担う側へと進みつつあることは、この1年の大きな変化のひとつと言えるだろう。神宮という乃木坂46にとって特別な舞台でも、彼女たちは確かな存在感を示した。

ツアー各地で積み重ねてきたものは、4日間のステージでさまざまな形となって表れた。5期生を中心に、それぞれの世代が今どの位置に立っているのかも、随所で感じられるステージとなった。2026年の夏を締めくくった神宮は、乃木坂46の現在地を映し出す4日間となった。


※記事は執筆時点の情報です。

ライター:川崎龍也
大学卒業後にフリーランスとして独立。現在はアイドル雑誌を中心に、取材・インタビュー/コラム執筆を主軸に活動している。主な執筆媒体は『BOMB』『MARQUEE』『EX大衆』『音楽ナタリー』『RealSound』など。
X(旧Twitter):@ryuya_s04

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