1. トップ
  2. 「正直お前はすげぇ」ランチ中、同僚から言われた『言葉の真意』にイラついたワケは

「正直お前はすげぇ」ランチ中、同僚から言われた『言葉の真意』にイラついたワケは

  • 2026.8.17

ある朝突然猫になっても、動じないまま出社を続ける。そんな会社員を描いた『ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話』では、主人公の飄々とした性格そのものが、まわりの空気をじわじわ変えていきます。周囲がまだ戸惑っているのに、当の本人はどこまでも飄々としたままです。今回は、その考え方に直接触れる回を紹介します。

先輩に聞かれても顔色ひとつ変えない

社食での昼休み、先輩がふと投げかけたのは「モフ田は人に戻りたいとか思わないの?」というひとことでした。

undefined
『ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話』(c)清水めりぃ/KADOKAWA

返ってきたのは「いや別に。」という即答です。理由を聞かれても「別にそんなに困ってないっすし。言葉も話せるし。」と、あっさりしたもの。先輩は拍子抜けしながらも、人の時からあまり動じないタイプだったと思い出し、妙に納得してしまいます。

それでも先輩の中には、素直な感心も残っていました。「正直お前はすげえって俺は思ってるよ…」と照れながら本音をこぼし、「裸ネクタイ状態で出社なんて俺にはできねえよ…」と続けます。ところがそのオチは「着れる服がないので仕方なかったと後にモフ田は語った」というまさかの事情。称賛の理由があっさり崩れるこの落差が、この作品らしいところです。

若手の憧れにひと言釘を刺す

しばらくして、今度は若手社員からも同じ質問が飛びます。憧れをにじませながら尋ねたのは、「モフ田さん人間に戻りたくないんですか?」というひとことでした。

undefined
『ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話』(c)清水めりぃ/KADOKAWA

モフ田の答えは変わりません。「別に戻りたくないわけじゃないけど、なるようになれって感じかな。」保証のない未来に振り回されるより、そのとき次第で動くほうがよいという考え方です。憧れの目で見つめる若手に、モフ田は逆に問いかけます。「じゃあお前が猫になったら戻りたいって思う?」

若手はSNSで人気者になる自分をつい思い描き、「戻りたくないかもしれないっす!」と即答しました。浮かれるその横で、モフ田はひと言だけ釘を刺します。

「欲望にまみれてると人に戻った時空しくなると思うぞ?」

浮かれる若手をモフ田はひと言で現実に引き戻します。

飄々とした空気が職場を変える

自分を追い込まず、状況にも振り回されない。それでいて、都合のいいとこ取りには釘を刺す。モフ田のこの姿勢は図太さというより、状況に振り回されず自分を保つ強さに近いものです。だからこそ先輩は本音の称賛を漏らし、若手もその姿勢に驚きます。

この先、会社をまるごと巻き込んでいくのも、こういう飄々とした空気からです。『ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話』は、そんな小さなやり取りの積み重ねで読ませてくれます。


『ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話』(c)清水めりぃ/KADOKAWA

※本記事はコンテンツの権利者に許諾を得た上で記事の制作・公開を行っています。



 

▶ 猫が苦手なチーフ。でも、ちょっと様子が変で…?【第7話を読む】

#7 お前の為に禁煙してるんだ!
#7 お前の為に禁煙してるんだ!

クリエイター情報

清水めりぃ

大の猫好き。そのことを活かした漫画をweb上で公開し、『ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話』のほか、軒並み好評を博している。

の記事をもっとみる

注目コンテンツ