1. トップ
  2. エンタメ
  3. 「あなたのことがずっと嫌いでした」退職届を受け取った女性社員→“同僚を追い詰めた原因”が発覚し、女性絶句のワケ【キミのため文庫】

「あなたのことがずっと嫌いでした」退職届を受け取った女性社員→“同僚を追い詰めた原因”が発覚し、女性絶句のワケ【キミのため文庫】

  • 2026.6.26

相手を思ってかけた言葉や、何気なく口にした冗談でも、受け取る側にとっては深い傷になってしまうことがあります。自分では気づかないうちに、大切な相手を傷つけてしまっていることもあるのかもしれません。

ショートドラマで本との出会いを届けている「キミのため文庫」の『仲良く見えてた?大嫌いですよ。』は、何気ない言葉の積み重ねによって生まれた、同期社員同士のすれ違いを描いた作品です。

※本記事の内容はフィクションです。

仲良く見えてた?大嫌いですよ。 #ショートドラマ

突然の退職届に周囲も騒然…!

undefined
@kiminotame_bunko

険しい表情を浮かべた黒瀬は、新実の前に立つと、まっすぐ新実を見つめながらこう告げました。

「あなたのことがずっと嫌いでした」

そう言って黒瀬は、新実に退職届を差し出します。

「会社辞めます」

「え…!?」

あまりにも突然の出来事に、言葉を失う新実。

「もう関わることもないと思うので。それじゃ」

そう言い残し、黒瀬はそのまま立ち去っていきます。

その様子を見ていた紙上は慌てて立ち上がり、新実に事情を尋ねるも、新実自身も困惑している様子。

undefined
@kiminotame_bunko

「そんなの私が聞きたいですよ!」

紙上が急いで後を追うと、エレベーター前に黒瀬が立っていました。

「急に辞めるってどういうこと!?しかも新実さんのことが嫌いって…二人とも同期で仲良かったじゃん…!」

undefined
@kiminotame_bunko

紙上の問いかけに、黒瀬は振り返ることなく淡々と答えます。

「紙上さんにはそう見えていたんですね。大っ嫌いですよ、新実さんのこと」

戸惑う紙上をその場に残したまま、黒瀬はエレベーターへ乗り込みました。そして扉が閉まる直前、最後にこう言い残します。

undefined
@kiminotame_bunko

「今までありがとうございました。本好きの紙上係長」

仲良しだと思っていたのは新実だけだった…?

undefined
@kiminotame_bunko

「何やってんだよ、よりによって社長が出張のときに…」

黒瀬へ電話をかけながら、紙上が焦った様子で呟きます。

すると、その場にいた男性社員が声をかけてきました。

「社長には報告したんですか?」

「いや…できてない、てかできない」

紙上は困った表情のまま、新実へ視線を向けます。

「新実さん、何か知らないの?」

undefined
@kiminotame_bunko

新実は少しうつむいたまま、こちらを振り返りました。

「私が知るわけないじゃないですか、急に嫌いとか言われたんですよ?」

納得できない様子でそう答えると、小さくつぶやきます。

undefined
@kiminotame_bunko

「美咲とは、あんなに仲良くしてたのに…」

その言葉を聞いた男性社員が、静かに口を開きました。

「自覚がないって、怖いですね」

思いがけない一言に、その場の空気が張り詰めます。

「新実さん、黒瀬さんに言ったことないですか?」

「何を…?」

undefined
@kiminotame_bunko

男性社員は、新実をまっすぐ見つめながら続けました。

「“使い勝手がいい”って」

悪気のない言葉が相手を傷付けていた…

undefined
@kiminotame_bunko

それは、少し前の出来事でした。

デスクで作業をしている黒瀬に、新実が明るい口調で言いました。

「美咲ってほんと“使い勝手がいいよね!”」

「え?」

思いがけない言葉に、驚いて顔を上げる黒瀬。

「だってこれ、紙上さんの案件でしょ?普通こんな量の仕事振られたら、ちょっとは嫌な顔するって〜」

「いやでも、紙上さん一人でタスクためてたし」

undefined
@kiminotame_bunko

「それ!その感じ!男が喜ぶんだよね〜」

さらに新実はこう言いました。

「そんなんじゃ、使い勝手がいいと思われてどんどん仕事振られちゃうよ?適度に手を抜かなきゃ、絶対しんどいって」

ーー

「そんなことが…」話を聞いた紙上が呟きます。黒瀬とデスクが向かいで、よく相談を受けてたという男性社員。彼は黒瀬が新実を嫌う他の理由についても、語り始めます。

undefined
@kiminotame_bunko

ある日の休憩時間に、新実と黒瀬が雑談をしていました。

「美咲って、恋愛向いてないよね〜」

「え…?何それ、急に?」

突然の話題に、黒瀬は戸惑った表情を浮かべます。戸惑う黒瀬に対し、新実は気にすることなく続けました。

「だってこんな可愛い顔してんのに、ずっと彼氏いないんでしょ?正直もったいないな〜って。いい人紹介してあげようか?」

視線を落としながら答える黒瀬。

undefined
@kiminotame_bunko

「いらない、私は仕事に集中したいの」

しかし、その返答を聞いた新実は、思わず耳を疑うような発言を口にするのでした。

悪気がなくても許せない言葉はある

undefined
@kiminotame_bunko

「あ〜なるほど、会社の人に愛想いいのはそういうことか」

「は?」

「だって早く昇進したいって意味でしょ?」

「いや…そんなんじゃ…」

否定しようとする黒瀬でしたが、新実は気にする様子もなく話を続けました。

「だったらそんな可愛いんだから、仕事のときみたいに愛想良くすればいいのに」

黒瀬は完全に言葉を失います。

undefined
@kiminotame_bunko

「女は愛嬌!プライベート、サバサバしすぎ!私が美咲だったら無双できる自信あるよ〜」

黒瀬はうつむき、こみあげる怒りを必死にこらえるのでした。

ーー

「正直、こんなもんじゃない!黒瀬さんから受けた相談はまだまだあります」

男性社員は強く言い放つと、新実は声を震わせながら反論します。

undefined
@kiminotame_bunko

「違う…私はただ、本当に美咲のことが好きだから…!」

「新実さん、あなたは何もわかってない。確かにあなたに悪気はなかったのかもしれない、だけど、言われた方は一生根に持つ許せない言葉があるんです」

「だからそんなんじゃ!」

新実が立ち上がって声を上げた、その瞬間でした。突然、新実のスマートフォンから着信音が鳴り響きます。部屋にいた全員の視線が、一斉にスマホへ向けられました。

undefined
@kiminotame_bunko

そして、画面に表示されていた名前はーー黒瀬。

新実は複雑な表情を浮かべながら、その画面をじっと見つめるのでした。

悪気のない一言が、相手を深く傷つけることもある

新実にとっては冗談やアドバイスのつもりだった言葉も、黒瀬にとっては少しずつ積み重なるストレスになっていたようです。悪意がなくても、相手にとって忘れられない言葉になってしまうことがあるのだと考えさせられる展開でした。視聴者からも「言った側は忘れても言われた側は忘れない」といった声が寄せられています。

普段何気なく使っている言葉が、知らないうちに誰かを傷つけていないか…。あらためて言葉の受け止められ方について考えさせられる作品でしたね。

※本記事の内容はフィクションです。

紹介作品

コンテンツ提供協力

ショートドラマで彩る、本との出会い。文庫本を開くような軽やかさで、次の一冊と気軽に出会える場所を。あなたの心に効く傑作が見つかりますように。

の記事をもっとみる