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「桁違いに過激」「発狂した」清純派イメージを覆す“衝撃の体当たりシーン”に絶句…「覚悟して観て」国民的女優の“並外れた覚悟”

  • 2026.4.13

ありのままの自分をさらけ出し、魂を削って役に飛び込む。役者としてのプライドを懸けた“体当たり演技”は、時に見る者の価値観を大きく揺さぶるほどの力を持っています。今回は、そんな衝撃の“体当たり演技”で魅せた女優5選をセレクトしました。

本記事ではその第3弾として、広瀬すずさんをご紹介します。清純派という看板を打ち砕き、凄惨な出来事に直面する少女を演じきった衝撃作。その壮絶な覚悟と、広瀬さんの表現力を支える負けず嫌いな本質に迫ります―。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

意図せぬデビューと葛藤の原点

2012年、ファッション誌「Seventeen」のオーディションでグランプリを獲得し、モデルとして芸能活動をスタートさせた広瀬さん。姉の広瀬アリスさんと共に、美女モデル姉妹として一躍注目の的となった広瀬さん。しかし、当時の彼女にとって、芸能界は決して憧れの場所ではありませんでした。

中学時代、青春のすべてをバスケットボールに捧げていたという広瀬さん。将来の夢としてバスケットボールの監督を掲げるほど、熱中する日々を送っていました。そんななか、芸能界へと足を踏み入れましたが、バスケに影響しない程度に活動していくことを事務所と約束していたものの、1発目の仕事から大切な試合と日程が被ってしまい、試合の参加を断念したそうです。

影響ありまくりじゃん!って大号泣して…実家で怒り狂っていました出典:TBS系『日曜日の初耳学』(2022年5月15日放送)

バラエティ番組にて、芸能界に対する嫌悪感を拭えないまま活動をスタートした当時のほろ苦い思い出を赤裸々に語った広瀬さん。しかし、2013年のドラマ『幽かな彼女』で俳優デビューを果たすと、数々の作品で存在感を示します。そして2015年の是枝裕和監督作『海街diary』での演技が業界内外で高い評価を受け、「第39回日本アカデミー賞」で新人俳優賞を受賞。“モデル”から“俳優”としての知名度を一気に向上させました。

監督の厳しい指導に耐え抜き、晒した“本当の怒り”

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※Google Geminiにて作成(イメージ)

広瀬すずさんのキャリアにおいて、最も凄まじい体当たり演技を披露したのが、2016年公開の映画『怒り』です。本作で広瀬さんは、沖縄に住む極めて過酷な境遇の少女・小宮山泉を演じました。広瀬さんは、米軍兵士から酷い暴行を受けるという思わず目を伏せたくなるようなシーンを熱演。あまりにも強烈なシーンに、SNS上では「発狂した」「桁違いに過激」「過激なんてもんじゃない」「ただ事じゃない」「直視は絶対ムリ」「覚悟して観て」「トラウマにならないか心配」「胸が痛い」といった心配の声も少なくありませんでした。

その一方で、広瀬さんの新境地を開いたとてつもない演技力に対し、「演技が上手すぎた」「圧巻の表現力」「圧倒された」といった称賛の声も数多く寄せられました。そんな広瀬さんの鬼気迫るような表現力の裏側には、李相日監督による厳しすぎるほどの指導があったそうです。広瀬さんは、総合映画情報サイト「シネマトゥデイ」でのインタビューにて、当時を次のように振り返っています。

李監督にとってわたしの演技は論外だったんでしょうね。普通は言いにくいこともおかまいなし、何もかもボロクソに言われて『悔しい!』って思いながら必死に追いつこうとしていた出典:シネマトゥデイ『広瀬すず、何もかもボロクソに…監督の鬼指導に感謝』(2016年9月11日配信)

広瀬さんの俳優としての素質を、限界まで引き出そうとした李監督のスパルタ指導。広瀬さんは、肉体的にも、精神的にも追い詰められる状況のなか、必死でもがき食らいつきました。そんな環境が、作中での圧倒されるような感情表現を生んだのでしょう。バスケットボールに燃えていた青春時代に培われた負けず嫌いな性格が、俳優としての能力を何段階にも成長させるきっかけとなったのかもしれません。

圧巻の演技で魅せる代表作

広瀬さんの出演作は、常に観客の期待を上回る進化を遂げています。

  • 映画『海街diary』(2015年):
    四姉妹の末っ子として、複雑な家庭環境に揺れる少女を抜群の透明感で好演。「第39回日本アカデミー賞」で新人賞を受賞し、俳優人生の大きな転機となりました。

  • 映画『ちはやふる』シリーズ(2016年、2018年):
    瑞沢高校かるた部のエース・綾瀬千早を熱演。3部作で構成された本作で、競技かるたに情熱を燃やす姿が多くの観客を魅了しました。業界内でも高い評価を受け、1作目となる映画『ちはやふる -上の句-』にて、「第40回日本アカデミー賞」優秀主演女優賞を受賞しています。

  • 映画『三度目の殺人』(2017年):
    再び是枝監督とタッグを組み、物語の鍵を握る少女を静かな狂気を孕んで表現。「第41回日本アカデミー賞」で最優秀助演女優賞に輝き、名実ともにトップクラスの地位を確立しました。

  • 映画『流浪の月』(2022年):
    「元誘拐犯」と「被害女児」というレッテルを貼られた男女の再会を描く難作。繊細な感情の揺らぎを体現し、大人の女優としての風格を纏いました。

思わぬデビューから“演技”が人生そのものに

数々の現場で真正面から俳優という仕事に向き合い続けた結果、今や日本映画界に欠かせない、圧倒的な実力派俳優となりました。

2026年には、映画『遠い山なみの光』において「第49回日本アカデミー賞」の優秀主演女優賞を受賞。さらにNetflixシリーズ『ガス人間』映画『汝、星のごとく』など、国内外で注目される意欲作への出演が控えています。

一度はバスケの監督を夢見た少女は、今、スクリーンの中で多くの人生を体現する表現者となりました。かつて実家で流した悔し涙を、役としての本当の涙に変え続ける広瀬さん。苦難を越えてさらなる高みへ向かう広瀬さんの進化に、世界が熱い視線を送っています。


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です