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「とにかく窓を大きく!」図面を見てワクワクしていたのに…入居後に顔面蒼白になる“壁なしリビング”の大誤算

  • 2026.3.26
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは、元注文住宅営業マンのホリカワです。

注文住宅で間取りを考える際、多くの人が真っ先に希望するのが「とにかく明るく、開放的なリビングにしたい!」ということ。大きな窓からたっぷり光が差し込むリビングは、図面で見ているだけでもワクワクしますよね。

しかし、この「明るさへの憧れ」が、じつは入居後の生活を脅かす大きなリスクになり得ることをご存じでしょうか。

良かれと思って増やした窓のせいで、いざ引越しをしてみたら「……あれ、テレビ台とソファを置く場所がない?」という絶望に直面することがあるのです。

この記事では、理想のリビングづくりで陥りがちな「窓の落とし穴」と、失敗しないための回避術をご紹介します。

図面では気づきにくい「窓」と「壁」のトレードオフ

間取りづくりの際、多くの人は図面上の窓記号に「開放感」という情緒的な価値を感じ、気がつけば窓を増やし続けてしまいがちです。

しかし、そこには見落とされがちな以下のようなトレードオフが存在します。

  • 窓が増える=採光・眺望が強化される
  • 壁が減る=家具を置けるスペースが消える

大型テレビや3人掛けのソファを置くなら、まとまった面積の壁面があると理想的です。しかし、窓が多いと壁が細切れになり、大型家具を置ける場所が限られてしまいます

無理やり窓の前にテレビを置けば、逆光で画面が見づらくなるうえ、窓が半分隠れてしまいます。見やすくするためにカーテンを閉めてしまっては、せっかくの窓のメリットが生かせません。

断熱性能の低い窓際にソファを置けば、冬場はコールドドラフト(窓から床に沿って流れ込む冷気)で背中が寒いでしょう。一方で夏場は、直射日光で大切な家具が日焼けする恐れもあります。

「リビングには大きい窓が必要」という思い込みが、皮肉にもリビングの快適性を損なう原因になってしまうのです。

間取りづくりは、床という平面だけでなく、壁という垂直面のエリアマネジメントでもあることを、ぜひ覚えておいてください。

「高窓(ハイサイドライト)」という選択もあり

では、光を諦めるしかないのでしょうか?

いいえ、そんなことはありません。大切なのは、窓の「数」ではなく「種類と配置」のコントロールです。

まず「家具のサイズ」を図面に書き込む

まず取り組むべきは、「家具をどこに置くか」を先にシミュレーションすること。

持っている家具や新たに購入したい家具のサイズを調べ、建築会社に伝えて図面に書き込んでもらいましょう。

この一手間が、住み始めてからの後悔を防ぐ有効な対策になります。

「高窓」なら採光も壁面も諦めない

そのうえで、単に「光が欲しいだけ」なら、掃き出し窓ではなく「高窓(ハイサイドライト)」の採用を検討してみてください。

高い位置に窓を設ければ、その下の壁面はまるごと家具配置に活用できます。採光を確保しながら、壁という貴重な資産も守ることができるのです。

ちなみに、部屋の用途や法規制により、設置できる窓の大きさや位置には制限があります。必ず、窓は設計士に確認しながら選んでください。

壁があるからこそ広がる、インテリアの楽しみ

壁はただの仕切りではありません。家具やコンセント、そしてスイッチを配置するのに不可欠であり、なかには家を支える耐力壁としての役割を担うものもあります。

他にも、大きな絵を飾ったり、プロジェクターを投影したり――壁があることで初めて実現できる暮らしの豊かさが、たくさんあります。

打ち合わせで必ず伝えるべきこと

間取り図上の「窓の記号」は開放感の象徴に見えますが、じつは家具の配置を制限するエリアでもあります。だからこそ、窓の配置と家具のレイアウトは、セットで考えるべきものです。

間取りの打ち合わせの際は、担当者に「今持っている(または買う予定の)家具」のサイズを伝えてみましょう。具体的なサイズ情報があれば、担当者は窓と壁のバランスを提案しやすくなります。

窓は大切ですが、むやみに「大きい窓」を求めるのではなく、「暮らしに合った窓」を選ぶ視点を持ちたいものです。


ライター:ホリカワ ダット
注文住宅の建築会社に営業職として従事したあと、ライターとして独立。年間200組以上の家づくり相談に携わった経験をもとに、「マイホーム取得を少しでもラクに」をテーマに、住宅ジャンルの記事を幅広く執筆中。インテリアコーディネーター/1級カラーコーディネーター(商品色彩)資格保有。


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