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南向き土地なのに「カーテン閉めっぱなし」割高で購入した家族を襲う、“想定外の大誤算”

  • 2026.3.21
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは、元注文住宅営業マンのホリカワです。

「良いとされていること」が、じつはそうでもない場合があります。家づくりで言えば、「南向きの土地(南側に道路がある土地)」がその代表例です。

一般的に、日本では昔から「南向きの土地=良い土地」という考え方が根づいています。そのため、同じ区画でも北向きより高い価格で取引される傾向があります。

その主な理由は、ご想像のとおり「日当たりがいい」からに他なりません。

しかし、せっかく南向きの土地を選んだのに、日当たりを台無しにしてしまっている家が少なくないのです。

少し、私の体験談をお話しさせてください。

街を歩いていて気づいたこと

これは、私が日常的に感じていることです。

住宅の仕事に携わっていると、街中を歩いたり自転車で走ったりするとき、ついつい道沿いの家を見てしまいます。いわば職業病のようなものです。

そんな観察中によく思うのが、「南向きの土地を買えば明るい家が建つ、とは限らないな」ということ。

南向きの土地に建つ家では、日光を最大限に取り込もうと、道路側(南側)に「掃き出し窓」と呼ばれる大きな窓を設ける傾向があります。

ところが、そのような家で、昼間にもかかわらず「掃き出し窓のカーテンが閉めっぱなし」になっているのをよく見かけるのです。

せっかくの掃き出し窓(おそらくリビングの窓)なのに、眺望も採光も、残念な状態になってしまっています。

なぜ「カーテン閉めっぱなし」になるのか

原因はシンプルです。通行人の視線が気になる――つまり、次のような流れです。

  1. 「自然光が降り注ぐ家にしたい」という思いで道路側に掃き出し窓を設ける。
  2. ところが実際に暮らし始めると、道路から家の中が丸見えになる感覚があって落ち着かない。
  3. 気づけばカーテンを閉めたまま生活している。

このような「南向きの土地を購入→南側に掃き出し窓→視線が気になる→カーテン閉めっぱなし」という図式は、決して珍しいことではありません。

とくにリビングは、南面に配置される傾向が強い部屋です。家族が一日の中でもっとも長く過ごす、住まいの中心とも言える場所だけに、そこが暗くなってしまうのは大きな問題ですよね。

高いお金を払って南向きの土地を購入した意味が、薄れてしまうでしょう。

「南向き神話」を疑い、視線まで想定した土地選びを

「南向き=最高」という思い込みだけで土地を選ぶのは、注意が必要です。

大切なのは、日当たりとプライバシーのバランスを考えること。土地を見学する際には、「リビングを南側に配置すると、道路からどう見えるか」まで想像してみてください。

どうしても南側道路でプライバシーの確保が難しい場合は、LDKを2階に配置するプランにできないか、建築会社に相談してみるのもいいでしょう。

生活の中心が2階になるため老後の暮らし方などに注意が必要ですが、「2階LDK」がかなえば、日当たりとプライバシーの両立を図りやすくなります。

南向きかどうかだけでなく、「そこにどんな家が建つか」をしっかりイメージする――それが、明るく快適な住まいを手に入れるための第一歩です。

土地探しには「建築のプロ」の同行を

「理想の家が建てられる土地かどうか、自分では判断が難しい…」という方は、建築会社に土地の下見に同行できるか確認してみてください。

土地探しの段階から相談できる建築会社を見つけておくと、候補の土地を一緒に確認してもらえる場合があり、心強いです。

不動産会社は土地売買のプロです。一方で「その土地にどんな家が建てられるか」については、建築のプロの視点も加えることでより多角的に判断できます。

不動産会社と建築会社、両方の視点を合わせた土地選びが、後悔しない家づくりの近道になるでしょう。


ライター:ホリカワ ダット
注文住宅の建築会社に営業職として従事したあと、ライターとして独立。年間200組以上の家づくり相談に携わった経験をもとに、「マイホーム取得を少しでもラクに」をテーマに、住宅ジャンルの記事を幅広く執筆中。インテリアコーディネーター/1級カラーコーディネーター(商品色彩)資格保有。


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