1. トップ
  2. 40代女性「投資について無知です。素人でも手を付けやすい投資となると、何になりますか?」【お金のプロがズバリ回答】

40代女性「投資について無知です。素人でも手を付けやすい投資となると、何になりますか?」【お金のプロがズバリ回答】

  • 2026.2.4
undefined
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

マネーシップス代表「金、株、仮想通貨……どれが正解?」投資に興味はあっても、選択肢の多さや損への恐怖から一歩を踏み出せない人は多いものです。特に40代は将来を見据えた資産形成が気になる時期ですが、未経験者にとって「1円も損したくない」という心理はごく自然なもの。大切なのは、最初から大きな利益を狙うことではなく、自分の心が揺れない「安心な仕組み」を作ることです。

本記事では、マネーシップス代表の石坂貴史さんが、投資初心者のための「最適な始め方」を指南します。始める心理的メリットや、迷わず選べる鉄板の銘柄、そして意外にも「放ったらかし」が最強である理由を解説。知識ゼロの状態からでも、精神的な負担を感じずに資産形成をスタートさせるための情報をお伝えします。

月数百円からでOK!「損したくない」初心者が投資に慣れるための最適解

投資に興味はあるのですが、投資について無知です。今だと、金の相場が高まっているので金投資もいいなぁ…と考えたり、株、仮想通貨など、さまざまなジャンルがあるから選択肢に困っています。そうした素人でも手を付けやすい投資となると、何になりますか? (42歳・女性)

---1円でも損したくない初心者にとって、最初は月々いくらくらいから始めるのが精神的にラクですか?『スタバのコーヒー1杯分』くらいの感覚でも意味はありますか?

石坂貴史さん:

「投資初心者の方が最初につまずきやすいのは、金額の大小そのものではなく、「お金が減るかもしれない」という不安にどう向き合うかです。特に「1円でも損したくない」と感じている段階では、無理に金額を大きくすると、値動きが少しあるだけで気持ちが揺れて、投資そのものが苦痛になりやすくなります。その結果、途中でやめてしまうケースも少なくありません。

そのため、最初に設定する金額は、「減っても生活に一切影響がない」「感情が動かない」水準であることが最優先です。たとえば、月1,000円や2,000円程度から始めると、価格が下がったとしても冷静さを保ちやすくなります。この金額であれば、仮に評価額が一時的に減っても、「大きな失敗をした」という感覚になりにくく、投資という行動自体に慣れる時間を確保できます。

「スタバのコーヒー1杯分」の感覚で始めるのは、初心者の方にとっても、実は非常に実用的といえます。投資は金額の多さよりも、「毎月続けること」「市場から離れないこと」の方がはるかに重要です。少額でも積み立てを続けることで、価格が高い時は少なく、安い時は多く買う仕組みが自然に働きます。

最初から資産を増やすことを目的にするのではなく、「お金が増えたり減ったりする状況に慣れること」を目的にしましょう。そのための練習としての少額投資は、長い目で見ても十分に意味があります。」

迷ったら「世界中」に分散!プロが教える、初心者でも大外ししない鉄板銘柄

---たくさんある銘柄から選ぶのが一番のハードルです。素人が迷ったらとりあえずこれを選べばOK、という『鉄板の選択肢』を1つだけ教えてください。

石坂貴史さん:

「銘柄選びが最大のハードルになる理由は、多くの初心者の方が「正解を選ばなければいけない」「失敗してはいけない」と考えてしまうからです。しかし、投資の世界では、最初から完璧な選択をすることは現実的ではありません。重要なのは、当てにいくことではなく、大きく外しにくい選択をすることです。

その観点で見ると、初心者の方が最初に選ぶべき鉄板の選択肢は、「世界中の株式にまとめて分散投資できる投資信託」です。特定の国や企業に集中する商品は、値動きが大きくなりやすく、不安や迷いも増えがちです。一方で、世界全体に分散された商品は、どこかの地域や業種が不調でも、別の地域が補う構造になっています。

実際に、新NISAでは、米国の主要企業に幅広く投資するS&P500型と、先進国から新興国まで含めた全世界株式型のインデックス投資信託が、特に人気を集めています。どちらも市場全体の成長を取り込む設計で、個別企業を選ぶ必要がありません。

また、この2つで迷った場合の考え方は、意外とシンプルです。「成長を重視したいか」「分散をより重視したいか」という視点で整理しましょう。米国は経済規模が大きく、成長力も高いため、米国株式型は値動きがやや大きくなる代わりに、成長の恩恵を受けやすい特徴があります。全世界株式型は、米国以外の国や地域も含むため、特定の国に偏りにくく、価格変動を抑えやすい構造です。

どちらが優れているかではなく、「自分が不安を感じにくいのはどちらか」で選ぶことが大切です。低コストで長期保有を前提としたインデックス型商品であれば、頻繁な売買や細かい見直しは不要です。

選択肢を増やすほど判断の回数が増えて、迷いも増えます。初心者の方ほど「これ一本で積み立てる!」と決めてしまう方が、途中で立ち止まらずに続けやすくなります。完璧な商品を探すより、「長期で続けやすい設計かどうか」を基準にすることが、結果的に、納得できる合理的な選択になるでしょう。」

グラフは見なくていい?「放ったらかし」こそが成功を引き寄せる心理的理由

---一度設定した後は、毎日グラフをチェックしなくても大丈夫ですか?むしろ『放ったらかし』にしている方がうまくいく理由を、プロの視点で教えてください。

石坂貴史さん:

「積立投資を始めた後、毎日グラフをチェックする必要はありません。むしろ、初心者の場合は頻繁に確認しない方が、結果が安定しやすい傾向があります。その理由は、人は価格の動きを見るほど感情で判断しやすくなるためです。少し下がれば不安になり、「このまま下がり続けるのでは」と感じてしまうかもしれません。

逆に上がれば、「今が売り時ではないのか」「もっと増やした方がいいのでは」と考える可能性があります。こうした感情の揺れが、投資判断を不安定にするのです。

積立投資の本来の強みは、「将来を予測しなくても続けられる仕組み」にあります。あらかじめ金額とタイミングを決めておけば、相場が良い時も悪い時も、同じルールで買い続けることができます。価格が高い時は少なく、安い時は多く買う仕組みが自然に働くため、短期的な値動きを気にする必要がありません。

専門家としての立場から見ても、長期で安定した成果を出している人ほど、日々の値動きを追っていません。むしろ、頻繁にチェックすることで感情が入り込み、途中で積立を止めたり、タイミングを誤って売却してしまうケースの方が多く見られます。投資で最も避けたいのは、「不安になってやめる」「焦って動く」ことです。

積立における確認の頻度としては、年に数回程度で十分です。その際も、価格の上下を見るのではなく、「積立額が家計に無理を与えていないか」「当初の目的とズレていないか」を確認することが重要です。投資は細かく管理するものではなく、仕組みに任せて、時間を味方につけるものです。この考え方を持つことで、精神的な負担が減り、結果として長く続けやすくなります。」

「完璧」を目指さず「習慣」に。感情を切り離す仕組み作りが、10年後の差を生む

投資を始める上で最大の敵は、市場の変動ではなく「自分自身の不安や迷い」です。1円も損したくないと身構えるのではなく、まずは「スタバのコーヒー1杯分」のような、失っても生活に影響のない少額からスタートしてみましょう。銘柄選びに迷った際は、特定の企業や国に絞らず、世界全体に分散投資できるインデックスファンドを一本選ぶだけで十分です。

一度設定を終えたら、あとは日々の値動きを追わずに「放ったらかし」にするのが、実は最も合理的な戦略です。短期的なグラフの上下に一喜一憂せず、時間を味方につけて淡々と積み立てを続けること。この「仕組み」に任せる姿勢こそが、精神的な平穏を保ちながら着実に資産を築く鍵となります。まずは休まず続けることを第一に、投資のある生活を始めてみませんか。


監修者:石坂貴史

証券会社IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー・証券外務員)、2級FP技能士、AFP、マネーシップス代表。累計1,200件以上のご相談、金融関連の記事制作、校正・監修を手掛けています。「金融・経済、不動産、保険、相続、税制」の6つの分野が専門。お金の運用やライフプランの相談において、ポートフォリオ理論と行動経済学を基盤にサポートいたします。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名OK】