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鉄道会社「非常通報装置をご利用ください」“異例の注意喚起”の理由に「意識したい」「犯罪抑止力に」

  • 2026.1.29
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

近年、鉄道車内で刃物を用いた事件や、刃物を持っていることを周囲に見せて不安や恐怖を与える行為が相次いで報じられています。

最近では2026年1月23日、JR埼京線の電車内で、17歳の少年が座席に座っていた10代の少女の首元にはさみを突きつけたとして、警察に現行犯逮捕されました。

通勤・通学など日常的に利用する鉄道だからこそ、「もし遭遇したらどうすればいいのか分からない」と不安を感じる人も少なくありません。こうした中、鉄道会社があらためて「非常通報装置」の利用を呼びかけています。

鉄道会社が注力する“犯罪防止策”

福岡市地下鉄は公式X(旧Twitter)で、1月28日、鉄道の車内で刃物を示す行為が相次いで発生していることを指摘し、「車内や駅構内で不審者や不審物を見かけた場合は、非常通報装置をご利用ください」と協力を呼びかけました。

あわせて投稿された画像には、「SOS」と表示された赤い非常通報器や非常電話が、車両や駅構内のどのあたりに設置されているか、分かりやすく示されています。

公式Webサイトでも、犯罪防止のために車内や駅構内の巡回を強化しているほか、ホームやコンコースの消火栓ボックスに併設された非常用連絡装置から通報できることなども紹介しています。

また西武鉄道の公式Webサイトでは、異常時に乗客が通報できる「車内非常通報装置」を各車両に2~3カ所設置し(一部の車両を除く)、装置本体や周辺に「SOSシール」を貼付してより見つけやすくしていると案内されています。

こうした呼びかけやお知らせからは、万が一の事態を想定し、利用者の安全を最優先に対応を進める鉄道会社の姿勢がうかがえます。

知っておきたい電車内への刃物持ち込みルール

東京都交通局によりますと、2018年6月9日に発生した東海道新幹線車内での刃物による殺傷事件を受けて、「鉄道車内への刃物の持ち込みを禁止する手回り品ルール」が改正されました。

鉄道車内に刃物の持ち込みができないことを明確化するため、「包丁類、ナイフ類、なた、鎌、はさみ、のこぎりなど」が持ち込み禁止の対象に追加されています。

他の乗客に危害を及ぼすおそれがないように梱包されていれば持ち込み可能ですが、日常生活で使用する調理用ナイフや文房具などであっても、むき出しの状態で携帯していると違法となる可能性があります。

もちろん、正当な理由なく刃物を持ち歩くことは銃刀法などにより禁止されています。

自分と周囲を守るために

SNSでは「非常通報装置を押すのは躊躇するけど非常時には意識したい」「こんなふうに鉄道会社が発信してくれると安心」「繰り返し呼びかけることで犯罪抑止力になる」といった声が見受けられました。

非常通報装置は、身の危険を感じたときに誰もが使っていい“安全のための手段”です。日々の通勤や通学、買い物の帰りなど、いつもの電車でこそ、もしもの場面は起こり得ます。

いざという時に取る行動が、自分自身だけでなく、周囲の人の安全を守ることにもつながります。


参考:
福岡市地下鉄【公式】(@Chikamaru_info)公式Xアカウント2026年1月28日投稿
テロ等の犯罪防止(福岡市地下鉄)
お客さまの安全を守るための設備・取り組み(西武鉄道)
鉄道車内への刃物の持ち込みを禁止する手回り品ルールの改正について(東京都交通局)