運営「購入しないで」定価の6倍転売も…コミケ50周年、“参加証”を巡る異常事態

毎年年末の風物詩となっている、同人誌即売会・冬のコミックマーケット（通称冬コミ）。特に、2025年は1975年の開催から50年を迎える記念すべき年として、大きな話題になっています。

50周年を記念したグッズやイベントも企画されており、12月30日〜31日に東京ビッグサイトにて開催される「コミックマーケット107」は、例年以上の大盛況となることが予想されます。

しかし、そんな冬コミの入場に必要となる「リストバンド型参加証」の転売が確認されているのです。コミックマーケット準備会（運営）は公式Webサイトで「リストバンド型参加証を転売しないでください。転売リストバンド型参加証を購入しないでください」と強く訴えかけています。

参加証の転売に関する注意喚起を実施

1975年に開催されて以来、ついに50周年を迎える「コミックマーケット」。2025年は12月30日〜31日に開催が予定されており、SNS上はすでに、当日を楽しみに待つ声で溢れています。

今年開催される「コミックマーケット107」では、一般参加者として入場するために「チケット、またはリストバンド型参加証」が必要です。

チケットの抽選受付は11月17日から30日まで実施。リストバンド型参加証の販売期間は、12月6日から開始されました。リストバンド型参加証には「午前入場」と「午後入場」があります。

「午後入場」に関しては、店舗だけでなく開催日の12:30頃からを目安に、当日会場外でも販売されます。価格は、店舗なら440円、会場なら1,000円とされています。公式Webサイトでは「午後入場リストバンド型参加証は、できる限り専門店での事前購入を強くお勧めします」と記載がありました。

「午前入場」の価格は1,210円です。ただし、現時点（2025年12月17日）で、すでに「午前入場」のリストバンド型参加証は完売状態。

そんな中、午前入場リストバンド型参加証は、フリマサイトへの出品が確認されています。

準備会も「リストバンド型参加証を転売しないでください」「転売リストバンド型参加証を購入しないでください」と注意喚起を実施しています。

「コミックマーケット107」のリストバンド型参加証の転売状況はかなり深刻な様子。参加予定者からも、「なんか対策して欲しいところ」「コミケのリストバンドはシリアル記載して転売されないようにしてくれ」など、対策を望む声が続出しているようです。

とあるフリマサイトを確認してみると、膨大な数の出品がありました。「午前入場」のリストバンド型参加証は高値が付けられる傾向にある様子。定価（税込1,210円）の約6倍で出品されているものも珍しくありませんでした。中には、1万円を超える価格設定のものも。

繰り返しになりますが、準備会は「リストバンド型参加証を転売しないでください」「転売リストバンド型参加証を購入しないでください」と注意を呼び掛けています。

実際、不正に出品されたリストバンド型参加証を購入した場合、当日会場に入場できなくなる可能性もあります。

政府広報オンラインも、転売チケットのトラブルとして、「興行主がチケットの転売を禁止している場合、転売されたチケットは無効とされ、入場できないおそれがあります」と説明しています。また、「お金を振り込んだのにチケットが届かない」事例も確認されているのだそう。

コミケの「あるべき姿」を守るためにも、自身がトラブルに巻き込まれることを防ぐためにも、転売されたリストバンド型参加証の購入はやめましょう。

不正転売者からリストバンド型参加証やチケットを購入すると、悪質な転売行為を助長させるだけでなく、自分自身が当日入場できなくなるリスクを背負う結果になります。準備会も呼び掛けているため、買うべきではありません。

50周年のメモリアルイヤーを迎える「コミックマーケット」を心置きなく楽しむためにも、ルールやマナーを遵守した行動を心掛けましょう。

なお、最新情報については公式サイトにて随時公開されています。特に、初めて行く、久しぶりに行くという方は、公式の情報を定期的にチェックすることをおすすめします。

※本記事は2025年12月17日時点の情報です