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“朝ドラに多数出演”し今期ドラマでも大活躍の俳優「ハマり役!」視聴者を引き付ける名助演に“称賛の声続出”

  • 2025.10.28
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火曜ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』第3話より(C)TBSスパークル/TBS

放送のたびに大きな反響を集めているTBS系火曜ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』。竹内涼真や夏帆の演技力に反響が集まっているが、今回は第1話で海老原勝男(竹内涼真)に苦言を呈して以降、よき相談相手となっている白崎ルイを演じる前原瑞樹に注目したい。

※以下本文には放送内容が含まれます。

料理が好きな白崎から勝男への手痛い一発

物語の序盤から、白崎(前原瑞樹)は勝男の偏った価値観を押し付けられる立場だった。ランチをともにすれば、「米を食え」と言われ、「パンに味噌汁?」「なめこには絹だろ」と言われる。白崎は、そんな勝男の偏見を、苦笑いでのらりくらりとかわしていた。勝男は古い価値観をもった男性だと諦めて、一線を引くような気持ちがあったのだろう。勝男の意見を受け止めつつ、「はあ……」と話を聞くときに、前原が見せる表情は秀逸だった。ここまで苦笑いされているのに、勝男はなぜここまで偏見を披露できるんだとツッコみたくなるほど。

そんな前原の苦笑いが崩れたのが、勝男からめんつゆで作った肉じゃがをバカにされたときだ。「めんつゆで料理は邪道じゃない?手抜きでしょ」と言われると、白崎の顔から笑顔が消え、静かな怒りが浮かんでいた。そして放ったのが、「バカにしてますけど、めんつゆが何でできているかもわからないじゃないですか」という言葉。勝男は、白崎から言葉を変えた「じゃあ、あんたが作ってみろよ」をぶつけられたのだ。鮎美(夏帆)と別れ、料理に挑戦して難しさを実感したはずなのに、料理に対する偏見を後輩にぶつけてしまう勝男の愚かさを、グサっと指摘したのが白崎からの一言だった。

白崎からの一言をきっかけに勝男は、あらためて料理と向き合い、鮎美がかけてくれていた手間暇を実感することができたのだ。また、白崎自身も勝男に対して、「一生変われない」と決めつけていたと振り返る。白崎の中にも、勝男との間に一線を引き、偏見をもっていたのだろう。勝男がアップデートするとともに、白崎も勝男への認識をアップデートしたのだ。

前原が見せる本音を隠したような苦笑い、勝男の偏見に対する静かな怒りなど、言葉にせずとも伝わってくる感情が、勝男に対する視聴者の感情を代弁しているかのようだった。前原は第1話の功労者ということができるだろう。

朝ドラから火曜ドラマの名助演へ

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火曜ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』第3話より(C)TBSスパークル/TBS

前原といえば、朝ドラという印象を持っている人も多いのではないだろうか。『ひよっこ』で初出演を果たし、2023年には『舞いあがれ!』『らんまん』と連続で出演。現在放送中の『ばけばけ』にも出演予定だ。

『らんまん』では、主人公・槙野万太郎(神木隆之介)の大学時代の友人として活躍。その後に出演した『海に眠るダイヤモンド』では、朝子(杉咲花)に健気に思いを寄せる虎次郎を演じた。主人公と時に敵対し、時に側で支えるなど、前原が表現する怒りや優しさが、主人公の感情を揺さぶることが多い役柄だ。

『じゃあ、あんたが作ってみろよ』の白崎も、勝男に刺激を与えた人物だったが、第2話以降は良き相談相手として勝男を支えている。朝ドラで存分に発揮してきた名助演っぷりを、TBS系火曜ドラマでも存分に見せつけているのだ。

SNSでは、「白崎さん、いい後輩」「前原さん、ハマり役!」と好評の声が集まっている。『じゃあ、あんたが作ってみろよ』の白崎役は、前原がさらに活躍の場を広げるきっかけになるかもしれない。


TBS系 火曜ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』毎週火曜よる10時

ライター:古澤椋子
ドラマや映画コラム、インタビュー、イベントレポートなどを執筆するライター。ドラマ・映画・アニメ・漫画とともに育つ。
X(旧Twitter):@k_ar0202