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『肺炎になりやすい人』には“ある共通点”があった…医師が教える『5つのポイント』とは

  • 2025.10.18
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

肺炎は誰にでも起こり得る感染症ですが、じつは「肺炎になりやすい人」には一定の共通点があると指摘されています。普段は元気にしていても、ちょっとしたきっかけで肺炎にかかりやすい体質や環境があるのです。

今回は、肺炎にかかりやすいとされる人の特徴を5つのポイントに絞ってわかりやすく解説します。

肺炎になりやすい人に共通する5つのチェックポイント

肺炎のリスクは、単純に免疫が弱い人だけではなく、生活習慣や環境、体の状態により高まることが知られています。以下の5つのポイントをチェックしてみましょう。

  1. 高齢者であること
    歳を重ねると、免疫機能が低下しやすく肺炎にかかる確率が上がる傾向が指摘されています。特に75歳以上の高齢者は肺炎による入院や重症化のリスクが高まる可能性も。

  2. 慢性疾患を持っていること
    糖尿病や心疾患、慢性呼吸器疾患(COPDや喘息など)がある人は肺の抵抗力が弱まり、感染しやすい状況とされます。

  3. 喫煙習慣があること
    煙草を吸う人は気道や肺の防御機能が損なわれ、細菌やウイルスに感染しやすくなる可能性があります。

  4. 免疫力を抑制する状態や薬を使用していること
    がん治療に使われる抗がん剤やステロイド薬の使用、または免疫不全の病気がある場合は免疫機能が低下します。これにより肺炎などの感染症にかかりやすくなる可能性が指摘されています。

  5. 生活環境や生活習慣の問題
    身体を動かす機会が少ないこと、栄養不足やアルコールの過剰摂取といった要因も肺炎リスクを高めると言われています。

    もちろん上記に当てはまらない場合でも肺炎になる可能性はありますが、特に上記に当てはまる人は注意が必要です。

肺炎を予防するためにはどうしたらいい?

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

肺炎予防には、手洗い・うがい・マスクの実施が感染症全般に有効であり、65歳以上や慢性疾患のある人には肺炎球菌ワクチンやインフルエンザワクチンの接種が推奨されます。また、免疫力を保つために栄養バランスの取れた食事や十分な睡眠が重要です。

また、高齢者の場合は特に、誤嚥性肺炎を防ぐために食事指導や口腔ケアも効果的です。

大切なのは、これらのリスクを知ったうえで自身の健康状態や生活環境を見返すことです。医療機関での健康診断や生活習慣の改善、そして適切な環境作りが肺炎リスクの把握・管理のスタートになるでしょう。

まずは徹底的な予防からはじめよう

肺炎になりやすい人には高齢、慢性疾患、喫煙、免疫状態、などの共通したポイントがあるといわれています。

一方で、これらに当てはまっても肺炎を必ず引き起こすわけではなく、日々の生活での予防策や、医療のサポートを受けることで、リスクの軽減につながる可能性があります。まずはこれらの情報を正しく理解し、無理なく生活に取り入れていくことが大切です。

この機会に自分や大切な人の健康リスクについて見つめ直してみてはいかがでしょうか。


監修者:浅草橋西口クリニックMo 頴川 博芸

静岡県沼津市出身。日本大学医学部中退、東海大学医学部卒業、順天堂大学大学院医学研究科修了。順天堂大学医学部附属静岡病院で初期臨床研修修了後、順天堂大学医学部附属順天堂医院、越谷市立病院、順天堂大学医学部附属練馬病院などを経て現在は浅草橋西口クリニックMo院長、順天堂大学医学部附属順天堂医院食道・胃外科非常勤助手。資格は日本専門医機構外科専門医、日本温泉気候物理医学会温泉療法医、日本医師会認定産業医など。趣味は旅行。