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35年前、30万枚超を記録した“陽気な祝祭ソング” 5文字のリリックが響く“ユーモラスな南国サウンド”

  • 2025.9.5

「35年前、週末が待ち遠しくて何を口ずさんでいた?」

1990年の初夏。バブルの余韻をまといながらも、街の空気はどこか慌ただしく、月曜からの仕事や学校に追われる人々が溢れていた。そんな日常のリズムをそのまま歌にしたような、軽快でユーモラスな1曲が、ラジオや有線、そしてカラオケボックスから流れ出していた。

JITTERIN’JINN『にちようび』(作詞・作曲:破矢ジンタ)——1990年6月21日発売

彼らにとって3枚目のシングルであり、ノンタイアップながら初のランキング1位を獲得。最終的には30万枚を超えるセールスを記録し、代表作のひとつとなった。

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※Google Geminiにて作成(イメージ)

連続ヒットが描いた“まぶしい軌跡”

デビューシングル『エヴリデイ』、続く『プレゼント』と、すでに耳馴染みのあるポップセンスで注目を集めていたJITTERIN’JINN。中でも『プレゼント』は大きなヒットを記録し、街のあちこちで流れていた。その勢いに続く形で登場したのが、この『にちようび』だった。

つまり、3作連続でリスナーの心をつかんだことにより、彼らは単なる“一発屋”ではなく、時代を代表するポップバンドのひとつとして確かな存在感を示すことになったのだ。

曜日をなぞる“生活のメロディ”

『にちようび』の最大の魅力は、聴く人の心を一瞬で軽くする“ユーモラスな開放感”にある。

月曜から日曜までを並べる歌詞は、単なるスケジュールの羅列ではなく、どこか子どもの落書きのような遊び心を感じさせる。そこに「ラリルレリ」と繰り返すヨーデル風のフレーズが重なり、聴けば自然と口元が緩み、気づけば一緒に歌ってしまう。

さらに破矢ジンタによるこの楽曲のメロディには、沖縄民謡のテイストが組み込まれている。都会のポップスでありながら、どこか南国の風を感じさせるサウンドは、当時のJ-POPの中でも異彩を放っていた。

弾むリズムが誘う“小さな祝祭”

JITTERIN’JINNは奈良県出身のバンドで、パンクやスカの要素を取り入れたサウンドを武器に活躍。伝説のテレビ番組の1コーナー『三宅裕司のいかすバンド天国』(TBS系)で“イカ天キング”に輝き、その勢いのまま『エヴリデイ』『プレゼント』、そして『にちようび』とヒットを重ね、一気にメジャーシーンへと駆け上がった。

『にちようび』のアレンジはシンプルながらも緻密。ギターとベースが弾むように絡み合い、ドラムが小気味よく週末を駆け抜ける。2ビートのリズムとポップなメロディの融合が、バンドとしての一体感を前面に押し出し、“日常の小さな祝祭”を音にしたような雰囲気を作り上げている。

今もよみがえる“日曜の記憶”

『にちようび』は、派手なラブソングでも壮大な応援歌でもない。誰にでも訪れる“一週間”を軽やかに歌い上げ、暮らしの中に自然と溶け込んだユニークな一曲だった。

何気ない毎日を音楽に変えてしまう力。それこそが『にちようび』の普遍的な魅力なのだろう。

35年が経った今でも、「ラリルレリ」のフレーズがふと頭をよぎる瞬間がある。今もなお、この明るくユーモラスな響きは、それぞれの生活リズムのどこかに寄り添い続けている。


※この記事は執筆時点の情報に基づいています。


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