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『なぜか歯が黄色い人』には“ある共通点”があった…実は着色を悪化させる“NG習慣”とは?【歯科医師の監修】

  • 2025.9.1
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

鏡を見るたび、なぜか自分の歯が黄色っぽく見えてしまう…そんな悩みを持つ人は少なくありません。歯の色は遺伝や年齢の影響だけでなく、普段の生活習慣にも大きく左右されることをご存じでしょうか?実は、「なぜか歯が黄色い人」には共通するある習慣や環境要因が存在し、それが着色を悪化させているケースが多いのです。この記事では、黄ばみのメカニズムをわかりやすく解説しつつ、知らず知らずのうちに歯の着色を進めてしまうNG習慣について詳しく見ていきましょう。

歯の黄ばみの原因と着色が進む意外な理由

歯の色はもともと個人差があり、象牙質の色やエナメル質の厚さによって黄みがかって見えることがあります。しかし多くの場合、日常の生活習慣による「外因性着色(がいんせいちゃくしょく)」が大きな原因です。例えば、コーヒーや紅茶、赤ワインなどの色素が強い飲み物を頻繁に摂取していると、その色素が歯の表面に付着し、徐々に黄ばんでしまいます。

さらに、タバコのヤニも強力な着色要因。タバコに含まれる成分が歯に入り込み、茶色や黄色の汚れを定着させてしまうのです。加えて、歯磨きの仕方が不十分であったり、デンタルフロスや歯間ブラシを使わずに汚れを残していると、色素が沈着しやすくなります。

そして「なぜか黄ばんでしまう」もう一つの理由として、唾液の量や質の変化も見逃せません。唾液には自然の洗浄作用と抗菌効果がありますが、ストレスや加齢、薬の影響などで唾液が減ると歯の自己清浄力が落ち、着色が進みやすくなります。

日常生活でやりがちなNG習慣とその改善ポイント

着色を悪化させる“NG習慣”には、実はたくさんの落とし穴があります。まず第一に、食後や飲み物の後にすぐ歯磨きをせず放置すること。酸性の飲食物は歯の表面のエナメル質を一時的に柔らかくします。その直後に強く磨くと表面が傷つき、色素が入り込みやすくなるので注意が必要です。

また、毎日の歯磨きでも同じ歯ブラシを長期間使い続けていると汚れが十分に落ちなくなります。一般的には1か月を目安に新しいブラシに変えるのが理想的です。さらに、市販のホワイトニング効果をうたう歯磨き粉でも、研磨剤の粒子が大きすぎると歯に細かな傷をつけてしまい、むしろ着色を促進する可能性があります。

ほかにも、飲み物をストローで飲まずに口の中で長時間含んでしまう人も要注意。色素が歯に長く触れるため、黄ばみが付きやすくなります。炭酸飲料や果汁系の飲み物をたしなむ際は、飲む量をコントロールし、飲んだ後はうがいをする習慣をつけましょう。

黄ばんだ歯を防ぎ、白さをキープするためには?

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

歯の黄ばみ対策で最も基本となるのは、正しいブラッシングと生活習慣の見直しです。毎食後の歯磨きはもちろん、特に色素沈着を起こしやすい飲食物の後は早めにうがいをして口内の色素を洗い流すことが効果的です。また、1日に複数回の歯磨きに加え、デンタルフロスや歯間ブラシの使用を取り入れて歯と歯の間の汚れもしっかり取り除きましょう。

歯科医院や専門機関での定期的な歯のクリーニングもおすすめです。専用の機器で頑固な着色汚れを落とすことで、より自然な白さを取り戻せます。最近ではホワイトニングの手軽な方法も増えているので、気になる人は歯科医師に相談してみるとよいでしょう。

生活スタイルにおいては、色素沈着の原因となる飲み物やタバコの制限もポイントになります。特にタバコは歯だけでなく体全体の健康を損ねるため、禁煙を目指すことが長い目で見て大きなメリットがあります。

歯の黄ばみは改善できる!毎日のケアと心がけが大切

黄ばんだ歯は「どうせ遺伝だから」「年齢だから」とあきらめてしまいがちですが、実は多くの場合はちょっとした習慣の見直しで改善が可能です。日常生活で無意識に行っているNG習慣が着色を進めているかもしれません。正しい歯磨き法を実践し、色素の強い飲食物やタバコを控え、定期的な歯科検診を受けることで、健康的で輝く白い歯をキープしていきましょう。

毎日のちょっとした心がけが、美しい笑顔と自信につながります。黄ばみの原因を正しく知り、賢く対策を立てて、明るい印象の歯を目指してくださいね。


監修者:まつむら⻭科クリニック 院⻑ 松村賢(まつむら・けん)

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「いつまでもおいしく食べる」をモットーに、2015(平成27)年に地元である宮城県大崎市に「まつむら歯科クリニック」を開院。歯周病治療などの予防歯科を中心とし、保険診療・審美歯科・ホワイトニング・インプラント・義歯(入れ歯)・摂食嚥下リハビリテーション・訪問診療など、幅広い診療を行っている。
<経歴>
奥羽大学⻭学部卒業(医師免許取得)
東北大学大学院⻭学研究科博士課程修了(⻭学博士)
仙台市内⻭科クリニック 分院⻑
まつむら⻭科クリニック開院