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『知覚過敏になる人』には“ある共通点”があった…歯科医師が明かす、“3つのNG習慣”とは?【医師が監修】

  • 2025.8.31
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

冷たい飲み物を飲んだり、甘いものを口にしたりした時に、「キーン」と歯が痛む知覚過敏。実はこの厄介な症状に悩む人には、共通する生活習慣があることをご存知でしょうか?虫歯や歯周病など、病気とは違うのに突然現れるこの痛み、一体なぜ起こるのでしょうか。この記事では、歯科医師が指摘する『3つのやってはいけない習慣』を中心に、知覚過敏の原因と予防法をわかりやすく解説します。

知覚過敏が起こるメカニズムと共通するNG習慣とは?

知覚過敏は、歯周病や加齢、不適切なブラッシングなどにより歯茎が下がり、歯の根元の象牙質が露出することで起こります。象牙質には神経につながる小さな穴(象牙細管)があり、ここから刺激が神経に伝わって一時的な痛みを感じます。通常、この痛みは刺激がなくなると治まります。

実は、知覚過敏になる人には「ある共通点」があることがわかっています。

特に多いのが、次の3つのNG習慣。
1、強い歯磨きの仕方
2、酸性の飲食物の過剰摂取
3、歯ぎしりや食いしばりといった過剰な歯への負荷

どれも日常生活の中で無意識にやってしまいがちですが、これらが重なることで歯に悪影響を及ぼすことがあります。

特に「強い歯磨き」は歯茎の境目や歯の根元部分のエナメル質を削ってしまいがちで、「酸性飲料」はエナメル質を溶かしてしまうことが知られています。近年の調査でも、炭酸飲料やフルーツジュースの摂取が多い人に知覚過敏が目立つ傾向が報告されています。

どんな予防策が効果的?

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、具体的にどのような行動で知覚過敏を予防することができるのでしょうか。

1、歯磨きは優しく小刻みに

力を入れすぎる歯磨きは歯の表面を傷つけるだけでなく、歯茎を後退させ根元部分を露出させてしまうことも。特にナイロンの硬い歯ブラシを使い、ゴシゴシ磨く人は要注意です。歯は「やさしく」「丁寧に」磨くことが推奨されています。

2、 酸性の飲食物はなるべく摂取しない

レモンやグレープフルーツ、炭酸飲料など酸味の強い食べ物や飲み物はエナメル質を徐々に溶かします。毎日の習慣的な摂取は知覚過敏リスクを高めるので、飲んだ後は水で口をすすぐか、食事の最後に摂り、すぐに歯磨きをするなどの工夫しましょう。

3、歯ぎしり・食いしばりの改善

寝ている間など無意識のうちに歯をぎゅっと噛みしめると、エナメル質に亀裂が入りやすくなります。ストレスが原因のことも多く、マウスピースや寝る前のリラックス習慣の導入が効果的です。

これらの習慣を見直せば知覚過敏のリスクを大幅に減らすことができるでしょう。また、歯周病や虫歯にならないための毎日のケアも必須です。さらに口の中の環境を整えるために、定期的な歯科検診も欠かさないようにしましょう。

毎日ちょっとした心がけで知覚過敏を予防しよう

知覚過敏は「突然の冷たい痛み」に驚いてしまいますが、その背景には生活習慣の積み重ねがあります。今回ご紹介した強すぎる歯磨き、酸性飲料の摂りすぎ、そして歯ぎしり・食いしばりの3つのNG習慣を自覚し、改善することで、症状は大きく軽減、あるいは予防が可能です。

ぜひ今日から優しく丁寧な歯磨きを心がけ、酸性の飲み物は飲んだ後に口をゆすぐ習慣をつけましょう。


監修者:まつむら⻭科クリニック 院⻑ 松村賢(まつむら・けん)

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「いつまでもおいしく食べる」をモットーに、2015(平成27)年に地元である宮城県大崎市に「まつむら歯科クリニック」を開院。歯周病治療などの予防歯科を中心とし、保険診療・審美歯科・ホワイトニング・インプラント・義歯(入れ歯)・摂食嚥下リハビリテーション・訪問診療など、幅広い診療を行っている。
<経歴>
奥羽大学⻭学部卒業(医師免許取得)
東北大学大学院⻭学研究科博士課程修了(⻭学博士)
仙台市内⻭科クリニック 分院⻑
まつむら⻭科クリニック開院