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『30cmの津波到達』報道に「しょぼい」「大げさ」 相次ぐ“軽視コメント”に物議「もう風化したのか」

  • 2025.8.3
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出典:photoAC(写真はイメージです)

7月30日にカムチャツカ半島付近で発生した地震の影響で、日本の太平洋側を中心に幅広いエリアで津波警報が発令しました。

東日本大震災が起きて間もない頃は、津波に対する警戒心が高まっていた方も多いようです。しかし、時代の移り変わりとともに徐々に風化してしまった様子。驚くべきことに、YouTubeでのニュースのライブ配信にて「30cmの津波到達」と出た際に、コメント欄には「しょぼい」「大げさ」といったコメントが複数寄せられ、物議を呼んでいます。

SNSでは東日本大震災で得た教訓が早くも忘れ去れつつある現実を嘆く内容のコメントが多数。30cmの津波がどれぐらい危険なのか、注意喚起を行なっている人も少なくありませんでした。

はたして、世の中の人は東日本大震災から14年が経ち、津波に対する警戒心が薄れつつある状況に、どのような反応を示しているのでしょうか?詳しくご紹介します。

30cmの津波はどれぐらい危険なの?

「30cmの津波到達」と言われても、どれぐらい危険なのかイメージの湧かない人もいらっしゃるかもしれません。たしかに、数字だけ見るとそこまで警戒する必要はないと思ってしまう可能性もあるでしょう。

しかし、それは大間違い。気象庁によると、「高さ0.2~0.3m程度の津波も人は速い流れに巻き込まれてしまうおそれがあり大変危険です」とのこと。

そのため、気象庁は0.2m以上(20cm)の津波が予想されると津波注意報を発令しているのだそう。自分の命を守るためにも、すぐに海岸から離れなくてはなりません。

14年前の教訓がすでに風化しつつある

2011年3月11日発生した東日本大震災では、岩手県大船渡市の綾里湾で、局所的に40.1mの遡上高(海岸から内陸へ津波がかけ上がった高さ)が観測されたそう。記録上、1896年に起きた明治三陸津波(遡上高で約38.2mと推定:同じく岩手県大船渡市)を上回り、これまで日本で記録された最大の津波となったそうです。

東日本大震災を契機に、改めて津波の恐ろしさを実感した方はとても多いでしょう。しかし、それからわずか14年の間に、人々の認識は変化してしまったようです。

ライブ配信で「30cmの津波到達」と表示された際、コメント欄を見て驚いた方は多いそう。

  • 「サーフィンしようぜ」「余裕」と書かれて驚いた。
  • 「今行ったらテレビ映るかな」「30cm程度で大げさ」といったコメントを見かけた。
  • 「30cmなんて変わらないでしょ」と揶揄うコメントが多くて怖くなった。
  • コメント欄酷かったなぁ。

どうやら、東日本大震災で得た教訓は、14年という月日の流れの中で薄れつつあるのかもしれません。このような津波の危険性が軽視されている現状に、嘆きのコメントも続々と寄せられていました。

  • ライブ配信を見ていたら、30cmの津波なんて余裕って言っている人がいてびっくり。14年前の経験が早くも風化しているなんて…。
  • 普通に30cmは危険なのにね…。
  • 今の学生は津波の危険性を知らないのかな?
  • たった14年前に大きな津波があった国なのに…。

津波報道のあり方に疑問を抱いている人も

ただ、津波の危険性を知らない人からしてみれば、「30cmの津波到達」と聞いてもいまいちイメージがしづらいのかもしれません。

実際に、普通の波と津波を同じように考えている人が多いのではないかと指摘している人も。

  • 普通の波と津波を混同している人がいるのかもね。
  • 津波と波とでは全然違うのに…。
  • サーフィンの波と災害の波を同じように考えているのかな?
  • 海水だけじゃなく、木片やガラス片、石ころなども流れてくるからね。

そのため、津波報道のあり方や説明の内容を変えるべきではないかと提案している方もいらっしゃいました。

  • 全高じゃなくて、総重量で表示するのはどうだろう。
  • どれぐらい危険なのか説明した方がいいのかも。
  • もっとインパクトのある言葉にするべきだと思う。

また、30cmの津波がどれぐらいの影響をもたらすのか、たとえ話で説明している人もいらっしゃいました。

  • 丸太が転がってくるようなものなのにね。
  • 足元にアメフト選手がひたすらタックルをかましてくるようなものだよ?
  • 30cmの高さの水の塊がぶつかってくる感じ。とても危険だよ。
  • 30cmの水の壁がすごい勢いでやってくるって考えたらわかりやすいかな。

どうすれば正しく伝えられるのか

今回は、東日本大震災から14年が経ち、津波に対する警戒心が薄れつつある状況に対する世の中の人の反応をご紹介しました。

ライブ配信で「30cmの津波到達」と表示された際、コメント欄には津波を軽視する内容が続出したのだそう。それを受け、津波の危険性を軽んじる人がいる現状を嘆いている方が多数いらっしゃいました。

一方で、リスクをわかりやすくするためにも、津波報道のあり方や説明の内容を変えるべきと提案している人も。また、津波の危険性をたとえ話で説明している方もいらっしゃいました。

時間の経過とともに風化していく記憶の中で、どうすれば津波の危険性を正しく伝え続けられるのか。災害とともに生きる社会にとって、改めて問われているのかもしれません。


出典:気象庁「津波について」(https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/faq/faq26.html#tsunami_3)(最終閲覧日:2025-08-01)



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