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『なぜか胃もたれしづらい人』には“ある共通点”があった…毎日続けている“たった1つ”の習慣とは?【医師の監修】

  • 2025.8.29
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「食後に感じる不快な胃もたれ、どうにかならないかな…」そんな悩みを抱える方は多いですよね。胃もたれは食生活や生活習慣の乱れが原因になることも多いもの。「年齢だから」「代謝が悪いから」と諦めていませんか?実は、毎日『ある習慣』を続けているだけで、胃もたれになりづらくなる可能性があります。今回は医師の解説をもとにその秘密に迫ります。

胃もたれの正体とは?多角的に見る主な原因

胃もたれは、食べ物が胃でうまく消化されず、胃の中に残った状態が長引くことで起こる症状です。これは胃の働きが弱まっているサインともいえます。

よく知られている原因は「脂っこい食事」や「食べ過ぎ」ですが、実はもっと広い範囲の要因が関係しています。例えば、消化液の分泌不足や、胃の運動機能の低下、さらにはストレスや不規則な生活習慣も大きく影響を及ぼします。ストレスを感じると交感神経が優位になり、胃腸の動きが鈍くなりがち。また、喫煙や飲酒も胃の粘膜を刺激して胃もたれの原因になります。

さらに、慢性的な胃もたれは、胃炎や胃潰瘍、逆流性食道炎といった病気のサインである場合もあるため、続く場合は消化器内科や胃腸科での診断が必要です。

胃もたれが気になる人に試してほしい『ポイント』とは

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「胃もたれ」しづらくなるためにどんなことに気をつけたら良いのでしょうか?それは「よく噛んでゆっくり食べること」ことがポイントです。

口の中で十分に噛むことで食べ物が小さく砕かれ、唾液としっかり混ざります。唾液には消化酵素「アミラーゼ」が含まれており、でんぷんの分解が始まるため、胃での消化がスムーズになるのです。

さらに、ゆっくり食べることで食べ過ぎの防止にもつながります。同じ量を急いで飲み込んでしまうと胃の消化負担が増え、もたれやすくなります。ゆっくり噛む人は満腹感も早く感じやすく、結果的に食べ過ぎを防ぎ胃への負担を減らします。「1口で30回程度噛むこと」が推奨されており、この習慣を毎日続けている人は胃もたれに悩みにくいとされています。

ゆっくり噛む習慣は、胃だけでなく腸の働きにも好影響を与えるとされ、腸内環境の改善にもつながることが期待されています。

噛む習慣がもたらす嬉しい効果まとめ

胃もたれしづらい人に共通する“たった1つ”の習慣、それは「よく噛んでゆっくり食べること」です。この習慣によって消化がスムーズになり、胃への負担を大幅に減らすことができます。また、満腹感を上手にコントロールできるため、食べ過ぎを防ぎ暴飲暴食の予防にもつながります。

無理なく続けるには、まず噛む回数をいつもより10回ほど増やすことから始めてみましょう。また、胃腸にやさしい食材を選び、暴飲暴食を避けることも補助的に取り入れると、より胃もたれ対策が強化されます。

胃もたれは不快なだけでなく、日々の生活の質にも影響を与えます。今日から「噛む習慣」を見直して、胃に優しい食生活をスタートしてみませんか?


池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック 東京豊島院 院長:柏木 宏幸

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埼玉医科大学医学部卒業。東京女子医科大学消化器内科にて助教として勤務。複数の医療機関で臨床経験を重ね、2023年に現クリニックを開院。胃がん・大腸がんの早期発見と内視鏡検査の普及を目指し、企業や地域住民を対象とした健康診断や生活習慣病の治療をはじめ、一般内科および消化器疾患の診療に幅広く取り組んでいる。また、クリニックのYouTube(https://www.youtube.com/@HKa-wb4jw)を通じて医療知識や内視鏡検査の重要性を発信し、医療情報の普及活動にも尽力中。

池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック東京豊島院:https://www.ikebukuro-cl.com