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『糖尿病になりづらい人』は“ある共通点”があった…毎日続けるべき『習慣』とは?【医師の監修】

  • 2025.9.3
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

近年、糖尿病患者の数は増加の一途をたどっているといわれています。健康診断で「糖尿病予備軍」と言われてしまった人や、糖尿病を身近に感じる人も多いのではないでしょうか。しかし、実は糖尿病になりづらい人には“ある共通点”があり、その鍵は毎日続けているシンプルな習慣にあるのです。この記事では、その驚くべき習慣と、糖尿病のリスクを下げるための具体的なポイントを分かりやすく解説します。

糖尿病リスクと生活習慣の深い関係

糖尿病は血液中の糖(血糖値)が高くなりすぎる病気で、特に日本人は2型糖尿病が多く見られます。2型糖尿病は、インスリンというホルモンの働きが十分でなく、体の中で血糖値(血液中のブドウ糖)が高い状態が続く病気です。私たちの体は食事で摂った糖をエネルギーに変えるためにインスリンを使いますが、2型糖尿病の場合、このインスリンの効きが悪くなったり、分泌が不足したりすることで血糖値のコントロールがうまくいかなくなります。

糖尿病の発症には遺伝的要因だけでなく、生活習慣が大きく関わっています。食生活や運動不足、ストレス、睡眠不足などが重なることで、インスリンの働きが弱まり血糖値が上昇しやすくなるのです。

しかし、すべての人が糖尿病になるわけではありません。実際、同じような環境に置かれていても糖尿病になりづらい人には、ある共通する行動パターンがあります。糖尿病の専門家も指摘するように、「規則的な運動」や「バランスの取れた食事」といった要素はもちろん重要ですが、最もシンプルで効果的なのが“体を動かす習慣”なのです。

なぜ糖尿病予防には有酸素運動が効果的なの?知られざるメカニズムを解説!

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

糖尿病は、血液中のブドウ糖(血糖)が高くなりすぎる病気です。主にインスリン不足やインスリンの効き目が悪くなることが原因ですが、体重増加や運動不足がリスクを高めることが分かっています。ここで鍵となるのが有酸素運動です。

有酸素運動とは、ウォーキングやジョギング、サイクリング、水泳など、酸素を取り込みながら長時間継続できる運動のこと。これを続けると筋肉の活動が活発になり、血糖の消費が増えます。さらに、インスリンの効果が高まり血糖値のコントロールがスムーズになるのです。

つまり、有酸素運動は血糖値を下げるだけでなく、インスリン抵抗性の改善にも役立つため、糖尿病などの慢性的な疾患予防に効果的だとされています。加えて、体脂肪の燃焼も促進するため、肥満予防にもつながる一石二鳥の健康法だといえるでしょう。

もちろん運動だけしていれば大丈夫というわけではなく、質の良い睡眠やバランスのとれた食事なども糖尿病予防には欠かせません。

健康的な体づくりのために有酸素運動を取り入れよう!

糖尿病の予防には、食事制限や薬だけでなく、毎日の有酸素運動が非常に重要な役割を果たします。運動によって血糖値のコントロールがしやすくなり、インスリンの働きも改善。さらに、肥満予防や心肺機能の向上など、多角的な健康効果も期待できるのです。

忙しい現代人にとって、長時間の激しい運動は続けづらいかもしれませんが、短時間でも定期的なウォーキングや軽いジョギングを生活の中に取り入れるだけでも十分効果があります。大切なのは無理なく継続すること。毎日の習慣に有酸素運動をプラスして、糖尿病とは無縁の健康的な未来を目指しましょう。


監修者:澤口達也 / 豊洲内科・糖尿病 / 形成・美容外科クリニック

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医師、医学博士、糖尿病専門医。豊洲内科・糖尿病 / 形成・美容外科クリニック院長。
糖尿病専門医として、日々、糖尿病や肥満症、高血圧症、脂質異常症などの生活習慣病の患者さんの診療に従事し、食事指導や運動指導で数多くの方の減量を成功させている。自身でも様々な食事療法やトレーニングを実践しており、過去にはアスリートフードマイスターや加圧トレーニングインストラクターの資格を取得。また現在、健康スポーツ医、格闘技イベントでのリングドクターとしても活動している。