1. トップ
  2. 毎日の食事、本当に大丈夫?実は『隠れ高血圧』を招いているかも…ビジネスパーソンの“NGな食生活”とは【医師の監修】

毎日の食事、本当に大丈夫?実は『隠れ高血圧』を招いているかも…ビジネスパーソンの“NGな食生活”とは【医師の監修】

  • 2025.8.22
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

仕事に追われ、慌ただしい毎日を過ごす人にとって、健康管理は後回しになりがち。しかし、その日々の食生活の中に、実は「隠れ高血圧」を招くリスクが潜んでいるかもしれません。血圧が高い自覚がなくても、知らず知らずのうちに体に負担をかけていることは決して珍しくありません。

今回は医師が警鐘を鳴らす“NGな食習慣”にスポットをあて、どのような食の選択が高血圧リスクを引き起こしやすいのか、わかりやすく解説します。普段の「何気ない食事」で心と体を守るポイントをしっかり押さえましょう。

食習慣の落とし穴?“隠れ高血圧”を招く意外な原因とは

高血圧は自覚症状がほとんどないまま進行する恐ろしい病気です。特にビジネスパーソンはストレスや忙しさから食生活が乱れがちで、知らず知らずのうちに血圧を上げる生活を送っていることが多いのです。

まず問題となるのは「塩分の過剰摂取」。コンビニ弁当や外食中心の生活では、塩分が多めの味付けのものを選びやすいため、知らずに塩分過多になってしまうことがあります。また、加工食品やインスタント食品、さらには調味料にも塩分が多く含まれているため要注意です。過剰な塩分は体内の水分をため込み、血管に負担をかけ血圧を上昇させる原因となります。

次に、カフェインやアルコールの取りすぎも影響が大きいです。特にストレス解消や気分転換でお酒を飲むことが多い人は、知らず知らずのうちに血圧を上げる飲み物を毎日摂っているかもしれません。さらに、睡眠不足や運動不足が重なると、血圧コントロールがますます難しくなります。

具体的なNG食生活と賢い改善ポイントを知ろう

undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

それでは、知らぬ間に“隠れ高血圧”を招いてしまう具体的なNG食生活をいくつか挙げてみましょう。

  • 外食やコンビニ弁当が中心で、塩分や脂質が多い
  • 加工食品(ハム、ソーセージ、インスタントラーメンなど)を頻繁に摂る
  • 甘いカフェラテやエナジードリンクなどカフェイン多量摂取
  • アルコールの1日量が適量を超える
  • 朝食を抜き、夜遅くの食事や間食が多い

これらの食習慣は体には一見便利でも、血圧を上げる大きな要因になっています。

賢く改善するにはまず「毎日の食事メニューを見直す」ことが大切です。塩分を控えるためには、調味料は減らし、出汁やハーブ、スパイスで味付けを工夫しましょう。食物繊維やカリウムが豊富な野菜や果物を増やすことも重要です。カリウムには余分な塩分を尿として排出する作用があるので、血圧の安定につながります。

また、加工食品やインスタント食品はなるべく減らし、手作り中心の食事へ切り替えるのが理想的。忙しいときでも冷凍野菜や簡単調理の健康的な食材を活用して、塩分や糖分の摂り過ぎを防ぎましょう。

飲み物も要注意。コーヒーやエナジードリンクの摂取は控え、適度な水分補給を心がけること。アルコールも量と頻度を見直し、休肝日を設けるのがおすすめです。

健康も仕事のパフォーマンスも妥協しない、毎日の「食の選択」を

“隠れ高血圧”は自覚が難しく、放置すれば心疾患や脳卒中など重篤な病気へつながるリスクがあります。特にビジネスパーソンは食事の内容や生活のリズムが不規則になりがちなので、自分の体調と血圧を定期的にチェックし、食習慣を見直すことが不可欠です。

今回ご紹介したポイントを参考に、無理なく続けられる健康的な食生活にシフトしていくことが、長く元気に働く秘訣です。朝食をしっかりとる、外食時は低塩メニューを選ぶ、小腹がすいたらナッツや果物をチョイスするなど、日々の積み重ねで体の負担を減らしましょう。

健康管理は忙しいビジネスパーソンにとっても決して遠いテーマではありません。まずは食習慣の見直しから始め、明日からの血圧対策を一歩ずつ進めていきましょう。


監修者:浅草橋西口クリニックMo 頴川 博芸

静岡県沼津市出身。日本大学医学部中退、東海大学医学部卒業、順天堂大学大学院医学研究科修了。順天堂大学医学部附属静岡病院で初期臨床研修修了後、順天堂大学医学部附属順天堂医院、越谷市立病院、順天堂大学医学部附属練馬病院などを経て現在は浅草橋西口クリニックMo院長、順天堂大学医学部附属順天堂医院食道・胃外科非常勤助手。資格は日本専門医機構外科専門医、日本温泉気候物理医学会温泉療法医、日本医師会認定産業医など。趣味は旅行。