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医師「ただの夏バテじゃないかも」 当てはまったら注意して…『夏季うつ病』の4つのサインとは?

  • 2025.8.19
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

暑い季節になると、ただの夏バテかなと思っていたのに、なんだか気分が沈みがちでやる気も出ない…。そんな経験はありませんか?実は、それは「夏季うつ病」と呼ばれる季節性のうつ症状かもしれません。一般に知られている「冬季うつ病」とは逆に、夏に体調や気分が落ち込むタイプのうつ病で、意外と見逃されがち。

今回は、夏バテと思われがちなその症状の特徴や見分け方、注意すべきポイントについて詳しく解説します。

夏のうつ病って何?夏バテとの違いを考える

夏季うつ病は、強い日差しや高温多湿の環境が体や心にストレスを与え、うつ症状が現れる季節性の気分障害の一種です。冬季うつ病と同様に季節による影響ですが、症状の出方には違いがあります。

一方で夏バテは、暑さに体が順応できず疲れやすくなる状態で、だるさや食欲不振、軽い頭痛など一時的な身体症状が中心です。夏季うつ病は、これらに加え持続的な気分の落ち込みや集中力の低下、睡眠障害といった精神的な症状が強く現れ、日常生活にも支障をきたします

例えば、夏バテは睡眠をしっかりとることで回復しやすいのに対し、夏季うつ病では何をしても楽しめず、布団から出るのもつらくなることがあります。

この違いを理解し、早めに気づくことが夏季うつ病の見逃しを防ぐ大切なポイントです。

知られざる症状や原因、対処法を知ろう

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

夏季うつ病の症状はさまざまですが、特に注意したいサインは以下の通りです。

  • 慢性的な疲労感や倦怠感が抜けない
  • 気分の落ち込みやイライラ、不安感の増大
  • 寝つきが悪くなったり、逆に寝過ぎてしまう
  • 食欲減退と体重減少

これらの症状が数週間以上続く場合は、専門医への相談が重要です。夏季うつ病の原因は明らかになっていないものが多いですが、高日照量・高温多湿など夏の強い紫外線などが体のバランスを乱す可能性も考えられています。加えて、日照時間や夏季休暇などで生活リズムの乱れや睡眠不足も症状を悪化させやすい要因。

対処法としては、冷房の使い過ぎによる体の冷えを避け、適度な運動で体内リズムを整えることが効果的です。また良質な睡眠や栄養バランスのとれた食事も重要に。

自己判断せず、症状が重い場合は専門医に相談し、カウンセリングを受けることも検討しましょう。

夏の元気を取り戻すために知っておきたいこと

夏季うつ病はまだあまり知られていませんが、決して珍しいものではありません。夏の気分の落ち込みや体調不良を「ただの夏バテ」と軽く見過ごさず、変化に敏感になりましょう。

適切な知識を持つことで、自分や周囲の人の心の健康を守りやすくなります。自然のリズムに合わせた生活やストレスの軽減を心がけ、必要な時には専門家の助けを求めることが、ポイント。安心して夏を過ごすために、まずは自分の体と心のサインを見逃さないようにしましょう。


監修者:古賀 愛子(こが あいこ)ハナ・ビューティークリニック院長

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熊本大学医学部医学科卒業。
国立国際医療研究センターにて初期臨床研修を修了後、東京大学医学部附属病院で心身医学を専攻。内科専門医および心療内科専門医の資格を取得。心と体のつながりに深く向き合う医療に従事するなかで、美容医療がもたらす前向きな変化に着目し、2021年より大手美容外科に勤務。年間数千件におよぶ患者様の診療を行いながら、美容医療の技術と知識を磨く。院長職や技術指導医としての経験も積み、若手医師の育成にも携わる。2024年より新宿・ハナ・ビューティークリニック院長に就任。
患者様一人ひとりの「こうなりたい」という想いに寄り添い、医学的な根拠に基づいた美容医療を通じて、内面からも輝ける美しさを引き出すことを目指している。

クリニックHP:https://hana-beautyclinic.com/
Instagram:https://www.instagram.com/hanabeautyclinic87?igsh=ZnM4OXdvbWk3a2Rz