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「彼が来たから大丈夫」間違いない演技力に脱帽 人間味あふれる“力強さ”で魅了する『鈴木亮平』の安心感

  • 2025.8.26
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【芸能 新・一番搾り1万人体験会PR発表会】イベントでビールをジョッキに注いだ鈴木亮平 (C)SANKEI

『劇場版TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション』が8月1日に公開された。オペ室を搭載した「ERカー」で事故や災害現場に駆け付け、命を救う。

2021年7月期にTBS日曜劇場枠にて放送され、2023年4月28日には劇場版が公開された。

主人公はTOKYO MERチーフドクター・喜多見幸太。演じるのは鈴木亮平だ。

鈴木亮平という俳優の魅力

鈴木亮平がキャスティングされていると安心してしまう。きっと間違いない演技をしてくれるだろうし、作品に関わる全ての人とともにきっと心に残る素晴らしいものを作ってくれているだろう、と。

ただ、鈴木が出るからと言って、どのような作品なのかをパッと思い描くことができない。コメディも、人情ものも、アクションも、歴史ものも演じ切るからだ。ジャンルを限定しない。そして、多面的な魅力がどの作品でも発揮されてしまう。

『TOKYO MER』は医療ドラマだが、そんな鈴木亮平の魅力がギュッと詰まっていると言える。

強靭な肉体に裏打ちされる行動力

鈴木亮平といえば、演じる役ごとにその見た目をガラッと変えてくる。大河ドラマ『西郷どん』では、我々がよく見知った西郷隆盛が画面上にいたし、『シティーハンター』ではしなやかな筋肉をつけ、それでいて色気をはらんだ姿を。一方で日曜劇場『天皇の料理番』では病に冒されるという役のために20キロを落とし、視聴者を驚かせた。ただ痩せればいいわけではない、だんだんとやせ細っていく病人の役なので、シャープさまでそぎ落とされていた。

『TOKYO MER』というと、医療ドラマであるし、特に肉体改造は必要にないように思われたが、喜多見は冒頭から強靭な肉体を惜しげもなく披露している。たびたび体を鍛えるシーンが出てきて最初は戸惑ってしまったが、喜多見はためらいなく危険な現場にも飛び込んでいく。その中で体力と強い肉体はあって困らない。あれだけ鍛えていれば、とっさの動きの俊敏さ、力強さも納得であるし、役としての説得力が増す。

ただ、実際のところお医者さんは鍛えているものなのだろうか、体力が必要な職業とも聞くし……と意外なところに興味が湧いてくるのも事実である。

「医師」としての安心感

万が一、救急の現場で自分が処置を受ける場面だとして、対応してくれた医師が弱々しく、自信なさげに指示を飛ばしていたらどう思うだろう。それだけで不安になるし、生きる気力というのも削がれてしまいそうだ。

喜多見の指示は力強く、的確で、聞き取りやすい。治療を受けていても、一緒に働いていても安心感がありそうだ(ただ、無茶な行動にハラハラしそうだが)。

そんな中で惹きつけられるのが、その言葉の聞き取りやすさだ。指示を的確に早く飛ばすには、ただ早口なだけでは意味がない。緊迫感と、相手への気遣いを含ませて素早く指示を飛ばす演技など、どれぐらいの人ができるのだろう。素人としては用語が分からない部分もあるが、それでも聞いていて心地よさがある。

あふれる人間味でとどめを刺される

喜多見は医師として一流で、リーダーシップも取ることができ、周囲からの信頼も得ている。プライベートも完璧なのかと思いきや、そんなことはない。スペックを仕事に全振りしているため、どちらかというとポンコツ寄りなのが喜多見が愛される理由のひとつだろう。なんとなく、鈴木亮平が役で見せるこのギャップというのがたまらなくいい。仕事で見せるカッコ良さと、プライベートでのほんのちょっとの情けなさ。この塩梅が絶妙なのである。周りに放っておけないと思わせるスキがある。上司としても、完璧でツッコミどころがなかったら実は慕われづらいのではないだろうか。

愛される人は周りが手を差し伸べてくれる。その手を取り、また誰かの力になる。そんな役が鈴木亮平にはぴったりだ。

「彼が来たからもう安心だ」

画面に喜多見が登場すると、「もう大丈夫だ」という安心感があるが、鈴木亮平にも同じことが言える。

彼がスクリーンにいるから安心。そんな安心感は『TOKYO MER』で、そして次はどんな作品で感じられるか楽しみだ。


※記事は執筆時点の情報です