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消費者庁「子どもの溺水事故に気をつけて」注意喚起 保護者から不安の声「絶対に行かないように言っている」

  • 2025.7.22
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出典:photoAC(写真はイメージです)

7月25日は「世界溺水防止デー」。水の事故を防ぐために、一人ひとりが水辺での危険や安全対策について改めて考えるきっかけとなる日です。

こども家庭庁や消費者庁では、「子どもの水の事故を防ごう」と注意喚起を行っています。もうすぐ夏休みも始まり、海や川で遊ぶ機会も増える時期。しかし、水辺でのちょっとした油断が、重大な事故につながることもあるため、改めて家族で安全対策を確認し、子どもに分かりやすく伝えることが大切です。

そこで今回は、消費者庁の注意喚起をもとに子どもの水難事故の実態や防ぐためのポイント、SNSでの声をご紹介します。

子どもの溺死事故は上位を占めている

厚生労働省の「人口動態調査」によると、14歳以下の子どもの溺死及び溺水による死亡事故は、不慮の事故のなかでも死因の上位を占めています。

特に、10歳~14歳では最も多く、5歳~9歳では交通事故に次いで多いという結果が出ています。

また、5歳以上では自然水域での溺死及び溺水が最も多く、身近な川や海でも油断できないため、十分な安全対策が重要です。

子どもが溺れるときの特徴とは?

子どもが溺れるときには、声を出さずに静かに沈むといわれています。

そのため、悲鳴や助ける声が聞こえず、気が付かないうちに沈んでしまうケースも少なくありません。

また、乳幼児はわずか3cm程度の深さでも溺れる可能性があるため、浅い場所でも十分な注意が必要だそう。

学童期以降の子どもの場合は、プールや海などで保護者の目の届かない場面も増え、溺れたときの発見が遅れるケースがあることも覚えておきたいポイントです。

海・川での事故を防止するためのポイント

子どもの水難事故を防ぐためには、「自分の身にも起こり得る」と自覚し、あらかじめ防ぐための対策を講じることが大切です。消費者庁では、水難事故を防止するためのポイントについて、次のように紹介しています。

危険を把握しましょう
■危険を示す掲示板がある場所、立入禁止の場所には近づかない。
■河川は穏やかに見えても、地形などの影響で深みや急な流れがあることを認識。上流の雨などによる急な増水にも注意する。
■岸から沖への流れ(離岸流)が発生しやすい河口付近、堤防沿い等の人工物付近、岩場などには入水しない。風の向きや波の高さ、潮汐を確認する。

安全な行動を心掛けましょう
■水辺でのレジャーでは子どもだけでなく大人もライフジャケットを着用する。滑りにくく脱げにくいかかとのある履物を履く。
■海水浴は、ライフセーバーや監視員等がいるなど適切に安全管理が行われている海水浴場で、指定された遊泳エリア内を利用する。
■連絡手段を確保するため防水パック入り携帯電話等を携行する。
■溺れている人を発見したら、無理に水に入らず、まずは通報する。
■帽子やサンダルなどの持ち物が流されても取りに行かないことを約束しておく。
引用:消費者庁「河川や海などでの『水の事故』に気を付けましょう!」

水辺の事故を防ぐには、大人も子どもも正しい知識をもち、安全な行動を意識することが大切です。掲示板の表示や天候、場所の特性を確認するなど、基本的な注意を徹底するだけでもリスクは大きく下がります。

また、ライフジャケットの着用や、万一の際の対応をあらかじめ家族で話し合っておくことも有効です。夏の楽しい思い出を守るためにも、水辺の危険についてしっかり備えておきましょう。

水難事故には十分な注意が必要

毎年起こってしまう水難事故に、SNSでは不安や警戒の声が多く上がっています。

  • 川や海は子ども1人につき大人2人以上の目がないと足りないと思う。
  • 子どもたちには、友達同士での川と海は絶対にダメと言い聞かせています
  • 川や海の事故が多すぎて怖いので、子どもには絶対に行かないように言っています
  • 水の事故はちょっとしたことでも起こる、とても怖いものです。

こうした声からも、水辺ではほんの一瞬の油断が命に関わることを、多くの人が実感していることが伝わってきます。そのため、川や海で遊ぶときには、注意するようにしているという親御さんも多数でした。

  • 川と海で遊ぶときには、必ずライフジャケットを着させています
  • 海で遊ぶときには、常に所在確認をしています。
  • 子どもたちに「流された時にどうするか」を細かく教えています

十分に注意しているという人もいますが、一方であまり準備をせずに川や海で遊ぶ人がいるのも現実です。そのため、十分な備えや意識をもって水辺に向かうことの大切さを訴える声も多く見られました。

  • 川や海など、水辺で子どもを遊ばせる時は、絶対にライフジャケットを着用させて!
  • 特に、未成年者は川や海で遊ぶ時にライフジャケット着用を義務化してもいいと思う。
  • 安全な遊び方を教えるのが親の務めです。

事故を防ぐためには、事前の対策と安全に対する意識を、家族みんなで共有することが大切ですね。

子どもの水難事故を防ぐために

子どもの水難事故では、ほんの少しの油断が取り返しのつかない事態となることがあります。そのため、保護者や周囲の大人がしっかり注意し、安全対策を徹底することが何より大切です。

子ども自身にも水の危険性を理解させ、年齢に応じて安全な遊び方を教えることも必要でしょう。みんなで協力し、水辺での事故を未然に防いでいきたいですね。


参考:こども家庭庁「水の危険は近くにあります、みんなで危険回避!」
 消費者庁「河川や海などでの『水の事故』に気を付けましょう!」