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患者さんが毒舌主治医に激怒「今すぐあいつを呼んでこい!」現役看護師が奔走させられた“ブチギレバトル”の結末は…?

  • 2025.6.25
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出典:Photo AC ※画像はイメージです

皆さん、こんにちは!現役看護師でありWebライターのsaoriと申します。

突然ですが、皆さんの周りには毒舌な人っていますか?こちらが傷つくようなひどい内容を平気で繰り返し言ってくる…そういう人は何かしらトラブルを起こしがちですよね。

今回はまさにその毒舌がテーマ。「毒舌すぎてトラブルを起こしたお医者さんの話」を紹介します。

仕事となると誰に対してもハッキリ言う先生

私が働いていた病棟には、30代男性の外科医でA先生というお医者さんがいました。

A先生はプライベートではとっても優しく、気遣いがめちゃくちゃできる良い先生。ですが、仕事となるとカチッとスイッチが入ったかのように別の人格になります。

なんでこれこうなってんの!?」「これこのままで良いと思ってんの!?」と病棟で声を荒らげることもしばしば…それが看護師であろうと、同僚であろうと患者さんであろうとハッキリと言う先生でした。

ある時、Bさんという患者さんが入院になった

そんなある日、私の勤務する病棟に、血糖コントロールが必要な糖尿病をお持ちのBさんという患者さんが入院されました。

Bさんは通常の人よりもやや肥満体型であり、少し体重を落とす必要がありました。そのため、主治医のA先生により、食事のカロリーを低めに設定。そこに朝食前に毎日血糖を下げるインスリン注射を打っていました。

しかしカロリー制限とインスリン注射をしているため、低血糖になったり、低血糖の対応策でブドウ糖を打つと血糖が高くなったりと血糖コントロールが上手くいかず、Bさんも悩んでらっしゃるようでした。

そんな時、毎日の回診でA先生がBさんの病室へ。A先生はBさんに向かって、

血糖コントロール全然うまくいかないけど、カロリー制限してる分、間食とかしてないよね?このままだと面倒みきれないよ。退院の準備とかも覚悟しといてね

と発言したのです。

それを聞いたBさんは怒り心頭に。先生が病室を去った後ナースコールが鳴り、訪室すると、

あかん、もう我慢できない。今すぐAをこの場に連れてこい!一発殴らないと気が済まない!」とカンカンです。

修羅場を止めるために奔走…!

私は「このままじゃまずい!」と思い、その日、日勤で出勤していた主任に報告。

主任がA先生に「このままだと揉めるから、A先生の直属の部長に対応してもらいますよ」と声をかけると、A先生は意地になり、

僕が行ったら済む話でしょ!部長には言わなくていいよ!」と、Bさんのもとへ行ってしまったのです。

主任は廊下で「A先生を誰か止めて!ケンカが始まるよ!」とスタッフに伝えました。

私はというと、修羅場を止めてもらうために病棟に散らばった男性看護師や男性スタッフを集めることに必死でした…。

急いでBさんの病室へ行くと、なんと、すでにBさんがA先生の胸ぐらを掴み、ドンドンと窓に押しつけているところだったのです!

男性スタッフ総出でBさんを押さえ、A先生と引き離すのに成功。Bさんはまだまだ言いたいことがあったようですが、早々にA先生を見えない場所へと移動してもらいました。

2人とも時間が経ってから大反省

主任が自分の仕事を後回しにしてA先生とBさんの話を聞き、2人とも落ち着いたようでした。

A先生もBさんも時間が経ってから「おおごとにしてしまって申し訳ない」と大反省。皆で「大丈夫ですよ!気にしないでくださいね」とフォローし合いました。

この対応で看護師みんなの業務が送れ、残業になったのは言うまでもありません…。

はっきり言うことと毒舌は紙一重

ハッキリ物事を言うことは悪いことではありません。陰口を言うよりよっぽど潔いですよね。

ですが、そこに気持ちや思いやりを持つことが大切です。

この件が起きてからというものの、人になにか伝える時は思いやりを持って接しようと思えた出来事でした。


ライター:saori
2011年に看護師を取得し、急性期病院と施設内訪問看護を経験。現在は子どもに関わる仕事に従事中。看護師×webライターとして活動中。「言葉」で人を救いたい!と、心に響くような発信を意識しています。3人の子どもを育てながら働くパワフルママ。