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25年前、日本中が耳を傾けた“切なくも前向きなバラード” 130万枚を売り上げ“歌姫を開花させた代表曲”

  • 2025.6.7

「25年前の初夏、静かに心に沁みてきたあのメロディ、覚えてる?」

2000年といえば、ミレニアムイヤーとして新しい時代の幕開けに沸いた年。携帯電話やインターネットが急速に普及し、世の中の空気がどこか浮き足立っていた頃だった。そんな中で、逆に人々の心を落ち着かせるように流れた一曲がある。

浜崎あゆみ『SEASONS』。2000年6月7日にリリースされたこの楽曲は、瞬く間にチャートを席巻。ミリオンセラーとなり、“平成の歌姫”としての地位を不動のものとした。

最終的に売り上げ130万枚を超えるセールスを記録し、当時のJ-POPシーンにおいても突出した存在感を放った。

四季とともに流れる“別れ”のメッセージ

『SEASONS』は、一見すると美しいバラードだが、その歌詞には“別れ”と“喪失”というテーマが静かに流れている。

冒頭のフレーズが象徴するように、この曲は決して明るいラブソングではない。それでも、旋律には優しさがあり、歌声には包み込むような力があった。

当時、恋愛や人生に揺れる若者たちはもちろん、大人たちもこの曲に耳を傾け、さまざまな思いを重ねていた。“別れを受け入れる”という切なくも前向きなメッセージが、多くの人の心に静かに響いた。まさに日本中が耳を傾けた名曲である。

“歌姫・浜崎あゆみ”の象徴としての一曲

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(C)SANKEI

『SEASONS』は、浜崎あゆみの音楽的転換点でもあった。

それまではダンサブルなナンバーやポップス色の強い楽曲も多かったが、この曲以降、彼女の楽曲にはより深く、より内省的なメッセージが込められるようになる。

また、この時期から浜崎あゆみは作詞家“ayumi hamasaki”としての存在感を強め、単なる歌手ではなく“アーティスト”としても多くの支持を集めていく。

『SEASONS』は、まさに“アーティスト浜崎あゆみ”の始まりを告げ、歌姫を開花させた名曲と言えよう。

令和の今も、人々の心に寄り添う名曲

時は流れ、令和の時代となった今も『SEASONS』は多くの人々の記憶に残り続けている。

失恋したとき、季節の変わり目にふと、あのメロディを思い出すーーそんな経験を持つ人も少なくないだろう。

CDセールスの時代からサブスクの時代へ。音楽の聴き方は変わっても、この曲が持つ“人の心にそっと寄り添う力”は、色褪せることがない。

浜崎あゆみの楽曲が“時代そのもの”だった、そんな記憶とともに。


※この記事は執筆時点の情報です。