1. トップ
  2. 妻の部屋だけ“家事部屋”呼ばわり!?ハウスメーカーの“驚愕の提案”に違和感「契約をやめた」「時代錯誤」

妻の部屋だけ“家事部屋”呼ばわり!?ハウスメーカーの“驚愕の提案”に違和感「契約をやめた」「時代錯誤」

  • 2025.4.15
出典:Photo AC ※画像はイメージです

理想の住まいを形にするには、家族それぞれの希望が反映されることが求められます。しかし、建築会社からの何気ない提案のなかに、女性にとって違和感を覚えるような扱いが見え隠れすることもあるようです。

SNSで現在「新築の間取りを提案してもらったところ、妻が希望した『仕事部屋』が、ハウスメーカー側の図面では『家事部屋』として表記されていた」といった趣旨の投稿が話題になっています。

新築を建てる際、HM(ハウスメーカー)は、夫の部屋は「書斎」と表記するものの、妻の部屋は「家事室」と記載することが多いようで、同じようなことをされて納得いかなかったという声がSNSに多数投稿されています。

はたして、世の中の人は「HMは、奥さんの部屋を『家事室』と記載することが多い」という実態について、どのような考えを抱いているのでしょうか?SNSの声を中心にご紹介します。

同じ経験があります!

同じように「女性=家事部屋・家事室」と提案された経験のある方は多いようです。

  • 在宅勤務であることを伝えても、「リビングの脇や廊下に『家事室』を作っては…」と提案された。
  • 個人情報も扱うため個室を希望したが、壁やドアもないスペースで「家事室」とされていた。
  • 私の部屋は「ママルーム」とされていた。子ども産んだことないですが?
  • 「旦那様には書斎、奥様には家事部屋があると便利です」と提案された。
  • 在宅勤務なので仕事部屋が必要だと説明したのに、キッチン横の小さなカウンターを提案されたので、もちろんそのHMは却下した。

仕事上必要である旨を説明した上で、妻用の個室の部屋をと伝えたというのに、「家事室」とされてしまったという声は数多く見られました。「家事室」というネーミングにも「時代錯誤」と驚いた方も多いようです。

さらには、HM側からの言葉に怒りを覚えた方も。

  • 夫に書斎の話があったときに「私も部屋を作りたい」と言ったら、「何でですか?」と言われ腹が立った
  • 担当に部屋が欲しいと伝えると「奥さんにはリビングがあるじゃないですか」と言われて腹が立った
  • 仕事スペースが欲しいと言うと、HM側から「旦那様の仕事スペースではなくてですか…?」と不思議そうに言われた

「独立した書斎を提案してくれたのは、7社中1社だけ」というコメントもあり、妻のための「書斎」を提案するHMは少なく、それどころか窓もない個室を提案してくることもあるようです。

さらには、展示場やモデルハウスでも「夫用の書斎」「妻用の窓のない家事スペース」という間取りが多かったとの声も。「もし家事の主担当は女性だという古い価値観を持っているのであれば、家に長い時間いるのは女性ということになるのだから、なおのこと女性の意見を無視するのはおかしい」という意見も見受けられました。

そのため、担当者の対応や提案内容などから、HMを選ぶ基準を考えている方も。

  • 「夫にだけ名刺を渡す」「妻にだけ家事部屋や家事動線を話す」「夫にだけ書斎の提案をする」のうち1つでも当てはまった会社には任せない

「書斎」と「家事室」には違いが…

また、間取りに記載される「書斎」と「家事室」には、建築基準法における違いがあるようです。

  • 「家事室」は建築基準法上の「居室」に該当しない。
  • 書斎は「居室」とされ、換気や採光など居住性を伴う義務が発生するけど、家事室は「居室」とされないので省かれます

建築基準法で「居室」とされる部屋には、採光のために一定以上の大きさと数の窓その他の開口部を設ける必要があります。「書斎」は居室と判断されることが多いものの、「家事室」は居室とされないことがほとんどです。

このようなことを踏まえても、女性に「家事室」と提案するのはおかしい、との声も多く上がっていました。

  • 家事室という名称もだけど、女性の部屋を居室から外していることも問題
  • 夫には居室である「書斎」を、妻には居室ではない「家事室」を当然のように割り当てているのが女性軽視でおかしい
  • 女性に我慢をさせることで費用を抑えて契約させようとしているのでは?

住宅業界で働いてる方からは「家は男性がもつという無意識の常識があると思う」という声もあったように、男性を中心に考えている風潮があるのかもしれません。

ですが、共働きをし、夫婦のペアローンで家を購入することも多いこの時代に、いつまでも旧時代の感覚のままでは、お客さんも納得しないでしょう。

希望を聞いてくれる会社のみを選んだ

一方で、女性の意見をしっかりと取り入れてもらったという方も。

  • 妻の出した条件をすべて満たしたのは、唯一女性の建築士が出してきたものだけだった。その会社に依頼した。
  • 1社だけ妻に寄り添った提案をしてくれた会社があって、そこに決めたし、友人にも紹介した。
  • 女性スタッフさんが「キッチンは使用頻度の高い方に合わせるのがいい」と、家事をするのが妻か夫か限定せずに伝えてくれて救われた。
  • 夫婦とも在宅勤務があると伝えると、「奥さんはどの部屋で仕事しますか?」「ここにPC用コンセントを増設しますか?」と提案してもらえた。

妻側の要望を無視せずに提案に盛り込んでくる会社が少なかった、という意見は少なくありませんでした。そのため、きちんと妻側の希望も取り入れてきた会社と契約した、という体験談は女性からも男性からも寄せられていました。

ほかの場面でも違和感を感じることが…

住宅業界に限らず、売る側の勝手な思い込みで不快な思いをした方も少なくありません。

  • 結婚指輪を2人で買いに行ったら、妻側だけにヒアリングされて、私(夫)は目すら合わせてもらえなかった
  • 夫が外で使うための赤ちゃん用の抱っこ紐を二人で買いに行ったら私(妻)にだけ説明してきた。夫が使うんだって。

どの業界においても、男女関係なく、どちらが購入決定者なのか勝手に決めつけずにお客様対応すべきでしょう。

  • 家と車を決めるのは男、指輪は女など、思い込みをやめたほうがいい

みなさんはどう考えますか?

今回は、女性の個室を「家事室」とするHMの対応について、世の中の人の考えをご紹介しました。

同じような経験をした方は多く、「納得いかなかった」「女性を軽視しているようなHMは利用しなかった」という声は、女性からも男性からも見られました。

また、住宅に限らず、車や指輪を購入する際に、性差で役割を決めつけている対応をされるケースも多く、売る側の勝手な思い込みがあると考えている人もいました。

「◯◯は男性」「△△は女性」と決めつけるのではなく、時代とともに価値観が多様化する中で、サービスを提供する側にも柔軟な視点がこれからも求められていくでしょう。

みなさんは、この問題についてどのように考えますか?