「引き算」は小学校の低学年で習います。しかし、大人になっても、桁数が大きい引き算の計算は間違えてしまうことがあります。
そこでこの記事では、計算ミスを減らすために、引き算を簡単にするテクニックを紹介します。やり方は簡単なので、ぜひ練習してみてください。
問題
次の計算をしなさい。
3141−1987
「四桁−四桁」の計算です。繰り下がりに注意して計算しましょう。
まずは、自分自身で答えを出してみてください!
解説
今回の問題の答えは「1154」です。
ここでは、次のように工夫して計算をします。
(1)3141から2000を引く(3141−2000=1141)
(2)1141に13を足す(1141+13=1154)
元の計算は、「1987を引く」という計算でしたが、「2000を引く」「13を足す」という計算になりました。同じ引き算でも「2000」というキリのいい数にしたことで、暗算しやすくなりましたね。
そのあとの「13を足す」というのは、本来1987を引くところで2000を引いているので、引きすぎた13を戻しています。
このように、引く数が1000の倍数のようなキリのいい数に近いとき、まずはそのキリのいい数を引いてみましょう。そして、そのあと引きすぎた分を足して調整します。
すると、繰り下がりの計算をせずに、答えを求めることができます。
数学的な式変形
この計算の工夫は、数学的には次のような式の変形を行なっていることになります。
3141−1987
=3141−(2000−13)
=3141−2000+13
=1141+13
=1154
まず、「1987」を「2000−13」にしています。そのあと、カッコを外して「2000を引き、13を足す」としました。
カッコを外す前は「−(2000−13)」ですが、カッコを外したことによって「−2000+13」と符号が変化していることに注意しましょう。
まとめ
計算力を鍛えるには、繰り返しの練習が不可欠です。
普段電卓を利用している方も、この機会に自分自身で計算する習慣を作りましょう
他の記事でも、計算問題を紹介しているので、ぜひご覧ください。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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