妊娠は女性にとって、喜びと同時に大きな不安を伴うもの。だからこそ、家族の支えは何よりも大切です。しかし、信じていたパートナーからの理不尽な仕打ちに傷つき、今も許せない出来事として心に残っている——。そんな読者の体験をご紹介します。
里帰り出産の希望を拒否され…その理由とは?
投稿者は2人目の子どもを妊娠中、夫の転勤により実家から遠い土地での生活を余儀なくされていました。妊娠生活は、身体的にも精神的にも負担が大きく、心細いものです。
そこで、投稿者は「1人目の子を出産した地元の病院で、2人目も出産したい」と夫に相談しました。慣れた環境なら、出産の不安も少しは軽減されると考えたのです。しかし、夫はその希望を受け入れるどころか、義母の意向を優先しました。
義母は、「床上げの経験をさせてあげたいから」との理由で、投稿者の里帰りを許可しなかったのです。さらに、義母自身が過去に「夫の兄弟の妻たちの妊娠中、床上げを断られた経験がある」という事情も影響していたとのこと。まるで過去の仕打ちの仕返しのように、自分の体験を嫁にも押し付ける考え方に、投稿者は大きな理不尽を感じました。
真冬の夜、家に閉め出された衝撃
夫との話し合いは平行線をたどり、やがて言い争いに発展しました。妊娠中という不安定な状況の中で、投稿者は「慣れない土地での出産が怖い」と訴えても、夫は理解を示さなかったのです。
ケンカの末、投稿者はひとり車の中で泣いていたそうです。しかし、気持ちが落ち着いた後、寒い冬の夜中に家へ戻ろうとしたところ、信じがたい事態が起こります。
「ドアが鍵で閉められていて、チェーンが外せず、家に入れなかったんです」
妊娠中の妻を、真冬の深夜に家の外に閉め出す——。この行動に、投稿者はただただ絶望しました。
お腹に赤ちゃんがいるのに、こんな仕打ちをする夫は、父親として一体どうなのか。寒さの中、震えながら家のドアの前で立ち尽くし、夫婦とは何なのか、家族とは何なのか、深く考えさせられた夜だったといいます。
孤独な出産と義母からのダメ出し
その後、夫は義母に「投稿者が地元に帰るための交通費」を渡し、結果的に投稿者は慣れない土地での出産をすることになりました。しかし、その環境は決して温かいものではありませんでした。
義母は産後の投稿者に対し、「来てやった」「やってやった」という恩着せがましい態度をとり、子育てに関するあれこれを細かく指摘してきたのです。
母乳の出が悪いと、「もっと努力しなきゃダメ」「ちゃんと母親としての自覚を持って」といったダメ出しの連続。出産後のデリケートな時期に、心身ともに追い詰められた投稿者は、メンタルがボロボロになってしまいました。
ただでさえ大変な時期に、助けを求めるはずの夫も頼りにならず、義母からはプレッシャーをかけられるばかり。出産の喜びよりも、苦しさと孤独が際立つ経験だったと振り返ります。
あの時どうするべきだったのか…
「お腹に赤ちゃんがいるのに、真冬に家から閉め出すという行動ができるなんて、父親としてどうなのかと今でも思います」
投稿者は現在、当時の出来事を振り返りながら、夫という存在について改めて考える日々を送っています。
話し合いをしようとしても、夫は逆ギレするか黙り込むかのどちらか。問題を共有し、解決に向かって歩み寄ることができない。これが、夫婦として致命的な問題だと気づきました。
「人間は会話することでしか分かり合えない。それなのに、話し合いができない相手とは、家庭を作るのは難しい」
今ならどうするかと聞かれれば、もっと自分の気持ちを大切にし、夫に対して毅然とした態度を取るべきだったと投稿者は語ります。
当時の自分は、夫に対して遠慮し、義母の言うことにも逆らえず、ただ耐えるしかなかった。でも、本当はそんな必要はなかったのではないか。家族であるなら、夫婦として支え合うべきだったのではないか。
「夫婦だからこそ、対話が必要」なのでは
結婚生活の中で、意見のすれ違いや価値観の違いは避けられません。けれど、問題を解決するためには、お互いがしっかりと話し合い、歩み寄る姿勢が不可欠です。
この投稿者の経験は、「夫婦だからこそ、対話が必要」ということを改めて考えさせられるものでした。
一方が我慢するだけの関係では、決して幸せな家庭は築けません。そして、支えるべき相手を突き放し、妊娠中の妻を真冬の夜に家から閉め出すような行動は、決して許されるものではありません。
このエピソードを読んで、「同じような経験をしたことがある」と感じた人もいるかもしれません。もしも今、似たような状況に悩んでいるのなら、どうか自分の気持ちを押し殺さず、対話を諦めずに向き合ってほしいです。
※本記事では読者の皆さんに投稿していただいた体験談を紹介しています。
アンケート実施日:2025年3月7日
投稿方法:TRILL 募集フォームより
投稿者:40代女性・会社員