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大人が意外と解けない算数「90×(1/30+1/9)」→5秒で計算できる? 

  • 2024.10.11
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算数や数学が得意な人の中には、楽に計算するための工夫ができる力を持つ人もいます。そのような人は、複雑な計算を回避して、できるだけ簡単にする工夫ができるので、計算ミスを起こしづらくなります。

さて、今回の問題を秒で計算するには、どのような工夫をすればよいか、あなたは分かりますか?

問題

次の計算をしてください。
90×(1/30+1/9)

※制限時間は5秒です。

解答

正解は、「13」です。

分数の足し算に時間がかかってしまい、制限時間をオーバーしてしまったという人はいませんか?

次の「ポイント」でこの問題を簡単に計算する方法を紹介していますので、ぜひご覧ください。

ポイント

この問題のポイントは、「分配法則」です。

この問題を素直に計算しようとすれば、「()の中の1/30+1/9を計算→90を掛ける→答えの分子と分母を約分する」というステップを踏む必要があります。しかし、これだけの計算を5秒以内に行うのはかなり大変です。

より簡単に計算するためには、分配法則の利用が効果的です。

分配法則とは、「()の中の足し算をしてから掛け算をする場合」と「()の中の数を別々に掛け算してから、それぞれの答えどうしを足す場合」の答えが同じになるという法則です。

式の形で見てみると、次のようになります。

<分配法則>
(●+▲)×■=●×■+▲×■
●×(▲+■)=●×▲+●×■

これを踏まえて、問題を改めて見直してみましょう。90×1/30と90×1/9は、すぐに約分ができるのでとても簡単ですね。

つまりこの問題は、()内を先に計算するのではなく、分配法則を使って()内の数を別々に掛け算した方が楽なのです。

この点に気が付けば、すぐに計算ができますよ。

ではやってみましょう。

  90×(1/30+1/9)
=90×1/30+90×1/9
=(90×1)/(1×30)+(90×1)/(1×9) ←約分する
=(3×1)/1+(10×1)/1
=3+10
=13

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90×1/30は約分して3になり、90×1/9は10になります。あとは3と10の足し算だけなので簡単ですね。分配法則を使うことで、すぐに13という答えにたどり着けました。

まとめ

今回の問題では、分配法則を使って分数の計算を楽にしました。

今回は()の中身をそれぞれ掛け算してから、その答えどうしを足し算するという形で分配法則を使いました。しかし、問題によっては、以下のように掛け算と足し算が混じった計算式を()でまとめて計算する場合もあります。

例:32×0.8+32×0.2=32×(0.8+0.2)=32×1=32

算数には、分配法則以外にもさまざまな計算の法則があります。できるだけ使いこなせるようになっておくと、計算の工夫がしやすくなりますよ。

今回の問題で分配法則の使い方が分かったという人は、ぜひ類似問題にも挑戦してみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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