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工夫して10秒で計算してみて!「−91÷(−91)÷(−91)」→暗算できる?

  • 2025.3.8
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今回は、同じ数の割り算を二回繰り返す問題に挑戦です。制限時間は10秒、暗算が条件ですが、なかなか難しいと感じる人もいるかもしれません。

そんなときは普通の割り算ではなく、ちょっと見方を変えた計算方法を考えてみましょう。

問題

次の計算を暗算でしなさい。
−91÷(−91)÷(−91)

※制限時間は10秒です。

解答

正解は、「−1/91」です。

小数で答えを出す方法を考えていた人にとっては、意外な答えだったかもしれませんね。

次の「ポイント」で、この答えを出すために必要な知識を確認してみましょう。

ポイント

この問題のポイントは「負の数の割り算のルール」と「割り算を分数形式で答える方法」です。

それぞれ順番に解説していきますね。

負の数の割り算のルール

まず、この問題が負の数の割り算である点に注目しましょう。

負の数が混じった割り算では、割られる数と割る数の符号に注目することで、答えの符号が分かります。

<答えの符号の決め方(割り算編)>
・同符号どうしの割り算の答え→正の数+)になる
例:−1÷(−1)=+1
・異符号どうしの割り算の答え→負の数(−)になる
例:−1÷(+1)=−1

まずは冒頭の「−91÷(−91)」ですが、同符号どうしの割り算なので答えは正の数になります。また、同じ数どうしの割り算なので、数部分の計算結果が1になるのも簡単に分かりますね。

  −91÷(−91)÷(−91)
=+1÷(−91)

残りの「+1÷(−91)」は「正の数÷負の数」ですから、異符号どうしの割り算で答えは負の数になります。

割り算を分数形式で答える方法

さて、最終的な答えが負の数になるのが分かったところで、数部分の計算「1÷91」をどうすればよいのか考えましょう。

「1÷91」は筆算を使っても答えが出ません。というのも、「1÷91」の答えを小数で表そうとしても、小数が限りなく続いてしまい、どうしても割り切れないからです。

1÷91=0.010989010...

そこで、発想を変え、答えを分数で出すことを考えましょう。

割り算の答えは、「割られる数/割る数」の分数形式でも表せます。

例えば、「1÷2」の答えは、小数では0.5です。これを分数で表すと1/2(割られる数/割る数)になります。0.5も1/2もどちらも1の半分を表す数なので、表し方が違うだけで二つの数の大きさは同じですね。

今回の問題でもこの考え方を使うと、次のように計算ができます。

  +1÷(−91)
=−(1÷91) ←答えは負の数になることが決まっている
=−1/91

特に難しい計算をする必要もなく、答えが出せましたね。

まとめ

一見ややこしい式の答えを、10秒以内という短い制限時間の中で出すには発想の転換が必要です。「複雑な割り算は筆算でないと計算できない」「割り算の答えは小数で出すもの」という考え方にとらわれていると、正解にはたどりつけません。

今回の問題のように答えの形式が指定されていない問題であれば、割り算の答えは分数で表す方が楽です。「割られる数/割る数」という形は、割り算の答えの型として覚えておくと便利ですよ。

また、割り算の答えの正負を決定するルールも重要です。割り算に使われている数の符号に注目するだけのシンプルなルールなので、ぜひ覚えておきましょう。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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