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10秒で計算できたらすごいかも!「6014−2975」→暗算できる?

  • 2025.2.24

計算問題の中には、筆算なしでは答えが出せないように見えても、工夫次第で暗算できるものがあります。今回出題するのもそんな問題の一つです。

どのような工夫をすれば、10秒以内に計算できるのでしょうか。ぜひチャレンジしてみてくださいね。

問題

次の計算を暗算でしなさい。
6014−2975

※制限時間は10秒です。

解答

正解は、「3039」です。

繰り下がりが多くて、計算しづらいと感じましたか?

そんな人にこそ、次の「ポイント」で紹介する工夫を身に着けていただきたいです。

ぜひ、ご覧ください。

ポイント

この問題を暗算するには、「引く数を引きやすい数に変換すること」がポイントになります。

今回、引く数は2975ととても大きな数ですが、これが3000だったらどうでしょうか? 6014から引くのも簡単ですね。

6014−2975→6014−3000=3014

もちろん、2975と3000はまったく違う数なので、引き算の答えも異なるはずです。

では、「6014−2975」と「6014−3000」の答えはどれぐらい違うのでしょうか。これは、2975と3000の違いを考えると分かります。

3000は2975に比べて25大きな数です。2975の代わりに3000を引くことは、25多く数を引いていることになります。つまり、「6014−3000」は「6014−2975の答えに比べて25小さくなると考えられます。

逆に言えば、「6014−3000」の答えを25だけ大きくしてやれば、「6014−2975」の答えと一致するというわけです。

6014−3000+25=6014−2975

「6014−3000+25」の計算は、繰り下がりがなくとても簡単ですね。

  6014−3000+25
=3014+25
=3039

これで答えが出せました。

ここまで言葉で説明してきた流れを、計算式上で再現すると次のようになります。

  6014−2975
=6014−3000+(3000−2975) ←3000と2975の差を足す
=6014−3000+25
=3014+25
=3039

式の二行目では、変換後の引く数と元の引く数の差を求めていますね。

この差が大きくなると、計算が大変になってしまいます。例えば、2975の代わりに5000を使うと「5000−2975」の計算をしなければなりません。

引く数を変換するときは、元の数にできるだけ近いキリのよい数(この式では3000)にするのがポイントです。

まとめ

今回の問題では、繰り下がりのある引き算を暗算する方法について紹介しました。

今回紹介した暗算方法を一般化すると、次のようになります。

a−b=a−b'+(b'−b)
※b'はbに近く切りのよい数

「a−b'+(b'−b)」の括弧を展開して計算すると、次のようになります。

  a−b'+(b'−b)
=a−b'+b'−b
=a−b

−b'とb'が打ち消しあうので、もとの「a−b」の式に戻るのが分かりますね。

この暗算方法は、インド式計算法の一種です。インド式計算法には、さまざまな四則演算を効率的に暗算する方法が含まれています。気になる人は、ぜひ他の暗算方法も調べてみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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