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工夫して5秒で計算できる?「1111−999」→暗算できる?

  • 2025.2.25
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繰り下がりのある引き算は、筆算を使っても面倒なものです。暗算しようとすると、混乱してしまうという人は多いのではないでしょうか。

今回の問題は数字が大きいうえ、三か所で繰り下がりが起きるというややこしい引き算です。短時間で暗算するにはどうすればよいか、工夫を凝らしてみてください。

問題

次の計算を暗算でしなさい。
1111−999

※制限時間は5秒です。

解答

正解は、「112」です。

一の位から引き算をしていこうとすると、繰り下がりがあちこちに発生してしまいます。ややこしくて、パニックになってしまいそうですね。

しかし、この問題、実は簡単に計算できるのです。

次の「ポイント」で、効率的な計算方法を確認してみましょう。

ポイント

この問題のポイントは、「999を1000にして計算すること」です。

999はとても切りの悪い数ですが、1000なら1111から引くのはとても簡単ですよね。

1111−999 ←繰り下がりが多発!
1111−1000=111 ←千の位の数を引き算するだけで繰り下がりなし

もちろん、999を引く場合と、1000を引く場合では式の答えは変わってきます。とはいえ、999と1000はかなり近い数ですので、答えのずれはそこまで大きくありません。では、答えはどのぐらいずれるのでしょうか。

結論を言うと、999と1000の差である1だけずれが生じます。

999を引く代わりに1000を引いているのですから、1だけ余分に引き算を行っており、答えも1だけ小さくなります。このずれた答えをもとの式の答えと一致させるために、1を後から足してあげましょう。

具体的な計算の流れは、以下の通りです。

  1111−999
=1111−1000+(1000−999) ←1000と999の差を後から足す
=111+1
=112

特に注目してほしいのは二行目です。引く数を引きやすいキリのよい形にしてから、「1000−999」で答えの調整を行っています。

これなら、計算はとても簡単ですね。

まとめ

今回の問題では、繰り下がりの多い引き算を効率よく暗算する方法を紹介しました。

ここで紹介した方法は、特に引く数がキリのよい数に近いときに有効です。例えば、引く数が199や489などの数である場合は、200や500に変えて計算すると効率が良くなります。

このように引く数をキリがよい数に変換してから計算する方法は、インド式計算法の一種です。インド式計算法には、一見ややこしい計算を暗算するための数々のテクニックが含まれています。興味のある人は、他のインド式計算法についても調べてみましょう。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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