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「一回カンフーの漫画を描いてみない?」鳥山明の大人気漫画『ドラゴンボール』誕生前の短編漫画のタイトルは?

  • 2025.2.11
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(C)SANKEI

漫画の歴史を語るうえで欠かせない作品のひとつが『ドラゴンボール』です。1984年に『週刊少年ジャンプ』で連載が開始されて以降、世界中で愛され続けている国民的漫画ですが、実はこの作品が誕生するまでには、ある“試作”があったことをご存じでしょうか?
それは、鳥山明さんが描いた1本の短編漫画。編集者の何気ないひと言がきっかけとなり、のちの大ヒット作へとつながったのです。この『ドラゴンボール』誕生前の短編漫画とは、一体何でしょうか?

鳥山明の大人気漫画『ドラゴンボール』誕生前の短編漫画のタイトルは?

さてここでクイズです!

『ドラゴンボール』誕生のきっかけとなった、鳥山明さんが描いた短編漫画のタイトルは?

ヒント…

『ドラゴンボール』の原型となった短編漫画

主人公は悟空にそっくりな少年で、翼が生えている

「一回カンフーの漫画を描いてみない?」

答えは…『騎竜少年(ドラゴンボーイ)』です!

鳥山明さんの代表作である『ドラゴンボール』は、1984年に連載が始まり、今なお世界中のファンを魅了し続けています。しかし、その誕生には意外な背景がありました。
それは、1983年に『フレッシュジャンプ』で発表された短編漫画『騎竜少年(ドラゴンボーイ)』の存在です。(ドラゴンボール公式サイト・2022年10月20日ニュースより)

当時、『Dr.スランプ』の連載を終えたばかりの鳥山さんは、新たなヒット作を模索していました。そんななか、担当編集者である鳥嶋和彦さん(Dr.マシリトのモデルでも知られる)が、鳥山さんのある“習慣”に目をつけます。

それは、ジャッキー・チェンの映画を何度も見返していたこと。鳥山さんは、ジャッキー・チェン主演のカンフー映画『酔拳』を50~60回も繰り返し観ていたそうです。その熱意を見た鳥嶋さんは、「そんなに好きなら、一回カンフーの漫画を描いてみない?」と提案しました。
この一言がきっかけとなり、誕生したのが『騎竜少年(ドラゴンボーイ)』だったのです。

『騎竜少年(ドラゴンボーイ)』と『ドラゴンボール』の共通点

『騎竜少年』を読めば、『ドラゴンボール』の要素が随所にちりばめられていることが分かります。

主人公である唐童(たんとん)の姿が初期の孫悟空とそっくりであることや、『ドラゴンボール』の序盤と似た世界観である中国をモチーフにした“仙の国”、初期の亀仙人を思わせるキャラの仙術を操るご老子さまなど多くの共通点があります。

このように、『騎竜少年』の設定やキャラクターは、のちの『ドラゴンボール』に大きく受け継がれています。

エピソードを知るとより好きになるかも!

『ドラゴンボール』は、ただの偶然から生まれたわけではなく、試行錯誤の末に誕生した作品でした。『騎竜少年』が読者から好評を得たことにより、その世界観をさらに発展させる形で、ついに『ドラゴンボール』の連載がスタートしたのです。

当時、鳥山明さん自身は『Dr.スランプ』のあとに続く新作に悩んでいたそうですが、編集者のアドバイスと自身のカンフー映画愛が融合したことで、歴史に残る名作が生まれました。こうした誕生秘話を知ると、あらためて『ドラゴンボール』の偉大さを実感しますね。
これからも、ルフィやナルト、悟空たちが活躍する『ジャンプ』の世界に期待したいところですね!