小学五年生で学習する「分母の異なる分数の足し算・引き算」は、小学生のときに苦戦した方も多いのではないでしょうか。しかし、分数を正しく理解をしていれば、簡単に計算することができます。
今回は、分母の異なる分数の計算に挑戦して苦手意識を克服してみましょう。
問題
次の計算をしなさい。
(1/6)+(3/8)
分母が異なるので、通分をして、分母の数を揃えなければいけません。
解説
今回の問題の答えは「13/24」です。
計算は次のようになります。
(1/6)+(3/8)
=(4/24)+(9/24)
=13/24
どのように考えるのか、詳しく解説をします。
分数の意味を正しく理解していないと、次のような計算をしてしまうかもしれません。
<間違った計算の例>
(1/6)+(3/8)=4/14
分数の足し算では、分母が異なる分数どうしの場合、「分母どうしを足し算、分子どうしを足し算」することができません。
「1/6」は、「6個に分けたうちの1個分」
「3/8」は、「8個に分けたうちの3個分」を表します。
「6個に分けたもの」と「8個に分けたもの」では、そもそも大きさが異なります。そのため、このままでは足し算ができません。
そこで、分ける大きさ(分母)を同じにします。これが通分です。通分では、基本的に分母を最小公倍数に揃えるようにします。
・6の倍数:6、12、18、24、・・・
・8の倍数:8、16、24・・・
→よって、6と8の最小公倍数は24
互いの分母を最小公倍数である24にするため、以下のように、分母に掛けた数と同じ数を分子にも掛けます。
1/6=4/24 ←分母・分子を4倍
3/8=9/24 ←分母・分子を3倍
「24個に分けたうちの4個分」と「24個に分けたうちの9個分」となりました。
どちらも「24分の◯」という数で表せたことによって、1個分の大きさを揃えられたので、分子どうしを足し算しましょう。
4+9=13(13個分)「24個に分けたうちの13個分」、つまり「13/24」が答えとなります。
まとめ
小学生のときに苦戦した分数の計算も、大人になって改めて考えると意外と簡単と感じるかもしれません。分母が異なる分数の足し算と引き算は、分母の数を揃える通分をしてから分子どうしを計算しましょう。
忘れていた方は復習してみましょう。ぜひ、他の記事の問題にも挑戦してみてください!
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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