1. トップ
  2. クイズ
  3. 割り切れない問題の考え方覚えてる?「1÷9」→概数で答えると?

割り切れない問題の考え方覚えてる?「1÷9」→概数で答えると?

  • 2025.2.15
undefined

小学校で割り算を習ったとき、答えが割り切れない場合もあったでしょう。そして、割り切れない割り算の答えは、概数で出すよう求められることもたびたびあったと思います。

では、概数での答えの出し方は覚えているでしょうか? 今回の問題で、懐かしい概数について復習してみましょう。

問題

次の計算をしなさい。
1÷9

答えは、四捨五入して上から三桁の概数で求めなさい。

解答

正解は、「0.111」です。

0.11と答えてしまった人もいたかもしれませんね。

以下で、概数で答えを求めるときの「ポイント」を確認していきましょう。

ポイント

この問題のポイントは、「答えの先頭が0のときの概数の求め方」です。

概数と四捨五入

まずは、概数と四捨五入について復習しておきましょう。

概数とは、「おおよその数」のことです。例えば、博物館の入場者が5,121人いたとします。数字は正確ですが、細かすぎて扱いにくい場合もあるでしょう。そんな時は、入場者数を「約5,000人」のような切りのよい概数で表します。

概数とペアでよく使われるのが、四捨五入という考え方です。四捨五入は、4以下は切り捨て、5以上は切り上げる方法のことです。先の5,121人を約5,000人と表したときは、百の位の数字を四捨五入しました。百の位の数字は1なので、四捨五入では切り捨て対象となります。

さて、割り切れない割り算の場合、どれだけ割り算しても割り算がずっと続いてしまいます。そのため、どこかで計算を打ち切らなくてはなりません。

計算を打ち切った後、答えをどのように出すかは問題によって異なります。四捨五入して概数で答えるよう指示された場合、大事になるのは「どこを四捨五入するか」です。

例えば、1234という数を上から三桁の概数で表す場合、四捨五入すべきは上から数えて四桁目の4です。

1234→1230 ※上から三桁の概数で表す

このように指定された桁数の「一つ下」の桁を四捨五入するというのが、概数のポイントになります。

先頭が0のときの概数の求め方

今回の問題を割り算してみると、次のような形になり、割り切ることはできません。

1÷9=0.111111.......

答えは上から三桁の概数で表すことになっていますので、四捨五入するのは上から四桁目の数ですね。

ここで注意しなければならないのが、四桁目の数を特定する際に「先頭の0は桁数に含めないこと」です。先頭の0を含めて四桁目の数を特定してしまうと、四捨五入するのは小数第三位の1であり、答えは0.11 となります。しかし、これは誤りです。

正解は、先頭の0を含めずに小数第四位の1を四捨五入した0.111の形になります。

理由は、先頭の0が有効数字ではないからです。有効数字とは、簡単に言えば意味のある数字のことです。例えば、500を00500と書いたとき、500の前の00に意味があるとはだれも思わないでしょう。このように、数の先頭についている0は意味のない数字なので、四捨五入の際の桁数として数える必要はありません。

次の図で、四捨五入する数の位置を確認しておきましょう。

undefined

まとめ

今回のような問題は、どこを四捨五入してよいのかわかりにくいものです。ついつい桁数を数える際に0を含めてしまいがちですが、「上から〇桁目の概数」にするときは無視するようにしましょう。

他にも小学校で習うような懐かしい問題を用意していますので、ぜひ挑戦してみてください。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


類似問題に挑戦!

意外に間違える人が多いかも…?「2÷3」→概数で答えて
意外に間違える人が多いかも…?「2÷3」→概数で答えて