予算内で買い物ができるか、飲み会で一人当たりが払う金額はいくらか…。日常的に計算の機会は数あれど、負の数の計算をする場面は稀かもしれません。
そこで今回は、負の数の計算ルールを覚えているか確認できる問題を用意しました。ぜひチャレンジしてみてください。
問題
次の計算をしなさい。
−11−(−12)+(−13)
解答
正解は、「−12」です。
計算問題では、どうしてその答えになるのかを知ることがとても大事です。
ぜひ次の「ポイント」で、負の数の計算ルールと計算過程を確認してみてください。
ポイント
今回の問題のポイントは、「負の数の計算を正の数の計算に変換すること」です。
負の数の足し算は正の数の引き算に、負の数の引き算は正の数の足し算に変換できます。
○+(−■)→○−■
○−(−■)→○+■
負の数を正の数にするとき、演算記号のプラスとマイナスが反対になるところに注目しましょう。
この変換を使えば、今回の問題も計算しやすくなります。
−11−(−12)+(−13)
=−11+12−13
=1−13
=−12
これで答えを出せましたね。
【おまけ】 負の数の計算を正の数の計算に変換できるのはなぜ?
そもそも、負の数の計算が正の数の計算に変換できることを不思議に思う人もいるかもしれませんね。そんなときは、負の数の計算を日常の中のイメージでとらえてみましょう。
例えば、家計簿を思い浮かべてください。この家計簿では、収入を+(プラス)で、支出を−(マイナス)で記帳します。
「負の数の足し算=正の数の引き算」になる例
この家計簿上で支出が500円増えたとしましょう。当然、記帳後の残高は500円減りますね。
このとき、次のような計算をしていると言えます。
記帳後の残高
=記帳前の残高+(−500円) ←支出を増やす
=記帳前の残高−500円
負の数の足し算が正の数の引き算と同じ意味になりましたね。
「負の数の引き算=正の数の足し算」になる例
今度は家計簿上の支出1,000円が記帳ミスだと分かり、取り消した場合を考えます。支出が取り消されたのだから、記帳後の残高は1,000円増えます。
修正後の残高
=修正前の残高−(−1,000円) ←支出の取り消し
=修正前の残高+1,000円
負の数の引き算が正の数の足し算と同じ意味になりましたね。
まとめ
今回は、負の数の計算問題に挑戦しました。
負の数の足し算と引き算は、正の数の引き算と足し算に変換できます。「足し算が引き算に、引き算が足し算に」と、演算記号が逆転するところがポイントになります。
負の数の計算ルールを思い出した人は、ぜひ引き続き他の負の数の問題にも挑戦してみてください。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
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