算数や数学の問題の中には、種類の異なる数が同じ式に出てくる場合があります。
今回の問題では、小数と分数という二種類の数の足し算に挑戦します。さて、どうやって計算すればよいかあなたは覚えているでしょうか?
問題
次の計算をしなさい。
0.2+9/2
解答
正解は、「4.7」もしくは「47/10」です。
あなたの答えと一致していましたか?
どうやって計算すればよいのか、次の「ポイント」で確認してみましょう。
ポイント
今回の問題のポイントは、「式内の数字を小数もしくは分数に統一すること」です。
答えを小数で出すときは小数に統一し、分数で出すときは分数に統一します。今回の問題では、答えの形式が指定されていないので、小数と分数のどちらで答えても問題ありません。
答えを出す二つの方法を順番に紹介しますね。
小数に統一する方法
この方法では、分数の9/2を小数に変換します。
分数を小数に変換するには、「分子÷分母」を計算しましょう。
9/2
=9÷2
=4.5
よって、今回の問題は次のように計算できます。
0.2+9/2
=0.2+4.5
=4.7
分数に統一する方法
この方法では、小数の0.2を分数に変換します。
小数を分数に変換するには、「(小数点を除いた数)/(1に小数点以下の桁数分の0を付けた数)」という形の分数を作りましょう。
0.2
=2/10 →小数点以下は一桁なので分母は10
よって、式は次のように変換できます。
0.2+9/2
=2/10+9/2
分数の足し算では、分母の数を揃えてから(通分してから)分子どうしを足します。
今回は9/2の分母を10にすれば、2/10と分母が揃いますね。9/2の分母の2に5を掛ければ、分母が10になります。また、分数が表している数の大きさを変えないようにするため、分子にも5を掛けましょう(分数では分子と分母に同じ数を掛けても表している数の大きさは変わりません)。
2/10+9/2
=2/10+(9×5)/(2×5) →分母を10にするため、分子と分母に5を掛ける(通分)
=2/10+45/10
=(2+45)/10 →分子どうしを足す
=47/10
まとめ
今回の問題では、分数と小数の足し算に挑戦しました。
分数は「分子÷分母」を計算すれば小数に変換できます。また、小数は「(小数点を除いた数)/(1に小数点以下の桁数分の0を付けた数)」という形の分数に変換できます。分数と小数の計算をするときは、この変換方法を使って、どちらか一方の数に式内を統一しましょう。
他の計算問題にも、ぜひ挑戦してみてくださいね。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
監修:株式会社カルチャー・プロ(公式HP / インスタグラム)
「誠実なモノづくり」を信条とし、高い専門性を有する編集者が幼児から大人向けまで幅広い年代に向けての学習教材を制作する編集プロダクション。家庭や学校、塾などで日々使われている教材だけでなく各種テストや教養系の一般書などを制作。社会や教育を取り囲む環境の変化に対応するため、新しい技術にも着目し、教育業界の未来も模索しながら、下支えしている会社。社内はフラットに意見が言い合える雰囲気で、パートナー、クライアントからの信頼も厚い。
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