働く人々にとってつきまとう問題、「残業」。海外では「残業をしている=業務管理ができていない」とみなされることがあるという話が挙がり、日本国内でしばしば話題になることがあります。
実際に欧米では、効率的に仕事をこなし、定時で退社することが“優秀なビジネスパーソン”の証とされているよう。一方で、日本では未だに「長時間労働が美徳」とされる風潮が根強く残っている企業も少なくはありません。特に、上司が残業していると部下も帰りづらいという問題が頻繁に指摘されています。
実際に部下と上司は、この問題に対してどのように感じているのでしょうか。SNS上に見る、部下&上司“両サイド”からのリアルな声を集めてみました。
「上司が残業していると帰りづらい…」SNSに見る部下サイドのリアルな悲鳴
実際にSNS上を見てみると、やはり予想通り「上司より先に帰りづらい」という意見が圧倒的に多く見られ、日本国内ではまだまだ一般的な悩みであることがうかがえます。
今の上司が圧強めの人で早い時間に帰りづらい
定時過ぎても1番上の上司のせいで帰りづらい
といった、上司の醸し出す雰囲気や威厳、その上司のポジションによって強制力を感じてしまう方や、
部下が帰りづらいオーラ出さないでほしい
言葉として許可が出ていないことによって不安を感じてしまう方、
やることは無いのに、上司が戻ってきてないから帰りづらい。
といったように、既に仕事は終わっているにもかかわらず、その場に上司がいないことで「上司が帰ってきた時にどう思われるか」を気にしてしまっているであろう方など、帰りづらい要因にはさまざまなものがあるようです。
帰りやすい環境を作らないのは上司の問題。
と、「部下が帰りやすい環境は上司側が作るべき」という意見も多数見られ、帰れない状況にストレスを感じている部下は多いことが露わになりました。
帰りづらい雰囲気を作り出している張本人…? 上司サイドの“意外すぎる苦悩”
それでは、部下がプレッシャーを感じている通り、上司側としては「上司より早く帰るなんぞ、なんていう部下だ!」と感じているのでしょうか?
しかし、実際に上司サイドの声を見てみると、
部下が帰らないと帰りづらい上司もいる
部下が帰らないと帰りづらい
早く帰りたいのに、部下がサービス残業してて帰りづらい。
と、部下の思惑とは真逆で「部下がいると帰りづらい」という意外すぎる苦悩を持つ方も多いことが明らかに。自身が指示を出す立場として業務を依頼している分、先に帰るのが憚られるという心情なのでしょう。
21時過ぎになると残ってるのは管理職が大半。
と、実態として遅い時間に残っているのは管理職であるという職場も。ステレオタイプ的に語られる「若者は残業しなさい!」というシチュエーションとは、真逆の結果になっているケースもあるようです。
帰りやすい雰囲気を作るのは管理職の役割
実は、お互いがお互いに「あなたが帰らないと帰りづらい」と感じていることがわかった今回のリアルな声。このような職場が多いのであれば、なかなか長時間労働の悪循環から抜け出せないことになってしまいます。
この状況を打開するためには、上司・部下の意識やコミュニケーションを変えるだけでなく、
- 時間ではなく成果で適切に評価される評価制度
- 人員やチームを横断した業務量の調整
- 人員やスキル不足を補う効率化や採用
といったような、より健全な労働環境を作る努力を企業として推し進めていくべきでしょう。
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