新幹線の荷物スペース、予約制なのに他の客に占領される！？トラブルにどう対処すべき？JR東海に聞いてみた

2025.1.29

新幹線に３辺の合計が160cm超250cm以内の荷物を車内に持ち込む場合は、「特大荷物スペースつき座席」または「特大荷物コーナーつき座席」の予約が必要です。

大きなトランクケースや楽器を持ち運ぶ際に、こちらを予約したという方もいるでしょう。ですが、中にはこのルールを知らないのか、無断で置いてしまう方も少なくないようです。

そこで今回は、アンケートで「新幹線の特大荷物スペースを予約していたのに勝手に荷物が置かれていた体験談」を募集。また、JR東海のご担当者さんに、こういった場合どのように対処すべきかも伺いました。

「そこ、私が予約していたのに…」

「新幹線の特大荷物スペースを予約していたのに勝手に荷物が置かれていた体験談」を募集しました。その中から、いくつか紹介します。

乗務員さんに助けてもらえたけど大変だった

しっかりと特大荷物コーナーつき座席の予約をしていたのに勝手に誰かの荷物が置いてあったので、乗務員の人に言ったところ対処してもらえましたが、対処まで時間がかかって大変でした。
（30代男性・会社員・神奈川県）

子連れ帰省でベビーカーを収納したかったため、事前に特大荷物スペースつき座席を予約。しかしいざ座席に着くと、大きなスーツケースが既に置かれていました。
誰の荷物かも分からずしばらくデッキで車掌さんが来るのを待ち、事情を説明していると、外国人観光客がルールを理解せず使用していたようでした。
（30代女性・会社員・東京都）

持ち主とトラブルに…

大きな荷物を持って移動するため、事前にJRに問い合わせた上で、荷物スペース付きの座席を予約したものの、そこにはちゃっかり別の人のものと思われる荷物が。
動かそうとしていると、自分の荷物をなぜ触るのかと持ち主に怒鳴られた。予約なしだと別料金になるから車掌を呼ぼうと言うと、去っていった。
（30代女性・神奈川県）

他県で大きなテーブルを購入し、周りに迷惑が掛かるのでスペースの予約をしていたのに、いざ自分の席に向かうとたくさんの荷物がそこに置いてあった。
近くに座っていた海外の方に問いただすと、逆ギレされてしまった。駅員さんに助けを求めて、なんとか置けることになったけどとても不愉快でした。
（20代女性・会社員・栃木県）

説明したらわかってくれた

半年ほど前、東海道新幹線に乗った時です。仕事のサンプルを詰めたキャリーバッグを置くために予約したのに、誰かの荷物があった。
緊張しながらそばの席の人に聞いたら、単に有料スペースだと知らなかったようでした。トラブルにならずにほっとしました。
（50代女性・会社員・東京都）

子どもを連れて初めての新幹線で、少しでも落ち着いて行けるように特大荷物スペースを予約した。しかし、新幹線に乗ると知らない荷物があり、近くに座っていた外国の方が自分のものだと主張していた。
「ここは予約必須ですよ」と英語で伝えると、申し訳なさそうに荷物を移動させてくれて安心した。
（20代女性・派遣社員・愛知県）

納得いかない結果に…

予約済スペースにスーツケースとその上に手持ちで大きめのトートバッグが置かれていた。
車掌さんを呼んで来た時に聞いてもらうと、同じ車両にいる海外の方の物だった。事情は説明したが、その人は「スーツケースを置く場所がない」と言い出し、結局その人のスーツケースの上に私のスーツケースを重ねておくハメになった。
（30代女性・会社員・兵庫県）

前の予約者の忘れ物だったパターンも

自分の座席に行ったら荷物スペースに謎の段ボール箱が置いてあった時がありました。ちょっと怪しかったので、乗務員さんを呼んで対応してもらいました。結局、前に座っていた人の忘れ物だったようです。
（30代男性・自由業・神奈川県）

乗車する新幹線を間違えていた人も

置いていた方は新幹線の便を間違えてしまったみたいで、こちらから声をかけたりする前に「すみません」と謝りながら新幹線を降りて行かれた。乗務員さんを呼ばないといけなかったなどの大ごとにはならなかった。
（20代女性・関東地方）

乗務員さんが解決してくれたけど、時間がかかり大変だった、という声が特に多く寄せられました。

また、予約が必要というルールをまだ知らない人も多そうです。特に、海外から来られた方は荷物も多く、日本のルールに詳しいわけではないので勘違いしてしまうこともあるよう。

また、同じ新幹線に乗車している人ではなく、すでに降りた人の荷物だったパターンもあるようです。

もし、自分が予約していた特大荷物スペースに、すでに荷物が置いてあったら、どのように対処すべきなのでしょうか？JR東海のご担当者さんに、詳しくお話を伺いました。

駅、車内でもさまざまな周知が行われています

---自分が予約していた特大荷物スペースに、すでに荷物が置いてあったら、まずはどうすれば良いでしょうか？

「荷物にお手を触れることなく、お近くの乗務員までお知らせください」

---予約していた特大荷物スペースに、違う方の荷物が置いてあったら、貴社はどのように対処されていらっしゃるのでしょうか？

「列車が駅を出発した後とはなりますが、乗務員が車内を巡回し、置き場の整理や持ち主の確認等を実施しております」

---実際の体験談を見ると、まだこちらのルールを知らなかったので予約せずに置いてしまったという方が多そうです。特に、海外から来られた方は荷物も多く、日本のルールに詳しいわけではないので予約なしで置いて良いものだと勘違いしてしまうこともあるようです。どのように周知をされていらっしゃるか教えてください。

「ポスターやHP、駅等でのリーフレット掲出等の告知を実施しております。また、海外からのご利用回復も踏まえ、成田空港やJR東日本の主要駅、旅行会社カウンター等においても、リーフレットを設置しています。さらに、既存の訪日外国人向けのHPのトップバナーに掲出するなどして、特大荷物スペースや特大荷物コーナーについて予約前にお知らせを実施しています。また、ジャパンレールパスHPでもご案内しております」

---車内での周知はいかがでしょうか？

「車内放送にて2か国語（日・英） で『特大荷物スペース』及び『特大荷物コーナー』が予約者専用の荷物置場であることをご案内しております」

---音声以外の案内についても教えてください。

「『特大荷物スペース』について、お客様にわかりやすくお示しするとともに、その場所が特大荷物の持ち込みを希望されるお客様のための、予約が必要なスペースであることを明確にするため、車内床面に案内を標記しています。また、『特大荷物コーナー』について、オレンジ色の「要予約」と書かれた表記も掲出しております。さらに、QRコードで5言語（日・英・中簡・中繁・韓）対応の案内サイトへの誘導を行っています」

---さまざまなわかりやすい案内がなされているのですね。

「『のぞみ』停車駅では、改札口やきっぷ売り場付近の床面に特大荷物に関するシートを貼り付けてご案内しております」

「海外のお客様を含めて、荷物の収納箇所に関するご案内を強化し、快適にご利用いただけるよう努めてまいります」

---詳しく教えてくださり、ありがとうございます！

多くの方が気持ちよく使用できるように

駅や車内において、わかりやすい案内がされているのですが、気づいていないお客さんも少なくないようです。規則は日々かわりゆくもの。特大荷物だけでなく、自分が乗車する乗り物の案内表示には、ちゃんと耳目を向けたいですね。

事前に予約ができ、とても便利なこちらのサービス。多くの方が気持ちよく使用できると良いですね。

※本記事は媒体独自に募集したアンケートを元に構成しています

・調査方法：インターネットサービスによる任意回答（記述式）
・調査期間：2024/10/21～2024/11/4
・調査対象：全国／18歳以上／性別不問
・有効回答数：44

取材協力：JR東海