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大人が意外と間違えやすい計算「時速9kmで30分走ったときの移動距離は?」→正しく計算できる?

  • 2024.10.2
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学生のころ、速さと距離の問題に悩まされたという人はいませんか。関係式を丸覚えすれば解けないわけではありませんが、そのような状態だと、応用問題でつまずいてしまいがちです。

大人になった今だからこそ、もう一度「速さ」と「距離」の問題に挑戦して、式の意味を理解してみましょう。

問題

時速9kmで30分走った場合の移動距離を求めてください。

解答

正解は、「4.5Km」です。

どのように計算したらよいか分からなかった人、間違った答えが出てしまった人はいませんか?

次の「ポイント」で計算過程を確認してみましょう。

ポイント

今回の問題のポイントは、「単位を揃えて、速さと距離の関係式を使うこと」です。

まず、速さと距離の関係式を確認しておきましょう。

<速さと距離の関係式>
速さ×時間=距離

例えば、時速3Kmで2時間進んだ場合の距離は、時速3Km×2時間で6Kmになります。

この関係式は小学校で習うものですが、丸暗記していると、思うように計算できないことがあります。

特に、速さと時間の単位が違うときは要注意です。

先の例では、「時速(1時間あたりに進む距離)」が3Kmだったので、同じ時間単位で表された2時間を時速に掛ければ、距離が出ました。

しかし、今回の問題のように「速さは時速」で、「時間は分」で表されている場合は、「時速」×「分」をそのまま掛けることはできません。まず、単位を統一する必要があります。

単位を統一する方法は、速さを分速にするパターン、分を時間にするパターンの二種類があります。

今回は、分を時間にした方が計算しやすいですよ。

まず、30分を時間に直します。30分は1時間(60分)の半分ですから、0.5時間と表現できますね。

これを速さと距離の関係式に当てはめます。

  時速9Km×0.5時間
=4.5Km

これで答えが出ました。

【別解】速さを分速にするパターン

時速9Kmは1時間あたり、つまり60分で9Km進む速さのことです。60分で9Km進むなら、1分間で進む距離=分速は9÷60で表せます。

このとき、9÷60の答えを小数で出すよりも、分数形式(割られる数/割る数)で表したほうが後の計算が楽になります。

  9÷60
=9/60

あとは、この分速を速さと距離の関係式に当てはめるだけです。

  9/60Km(分速)×30(分)
=9/60×30/1
=(9×30)/(60×1) ←分子と分母を30で約分
=(9×1)/(2×1)
=9/2
=9÷2
=4.5Km

まとめ

今回の問題は、速さと時間の単位を揃えてから、距離を求めることがポイントになりました。

速さと距離の関係式を覚えていても、単位換算ができていなければ正しい答えが出せない場合もあります。応用問題に強くなりたいなら、「速さ×時間=距離」という式が何を表しているのか、意味を考えながら計算することをおすすめします。

速さに関係する問題は他にも用意していますので、ぜひ挑戦してみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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