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大人が意外と解けない数学「5/9×3/5+(−3)」→正しく解ける?

  • 2024.10.9
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学生時代に必死に学んだことでも、長い間使わなければすっかり忘れてしまうことは珍しくありません。算数や数学の知識についてもそうです。計算問題が学生のころより苦手になってしまっている人もいるでしょう。

今回出題する問題を計算して、計算力を鍛えてみませんか?

問題

次の計算問題を計算してください。
5/9×3/5+(−3)

解答

正解は、「−8/3」です。

問題なく計算できたでしょうか?

計算途中で戸惑う部分があった人は、次の「ポイント」で計算過程を確認してみましょう。

ポイント

今回の問題のポイントは、「分数の掛け算」「負の数の足し算」「分数の引き算」に分かれます。

それぞれ順番に確認していきましょう。

分数の掛け算

まずは、冒頭の分数の掛け算から計算していきましょう。

5/9×3/5+(−3)

分数の掛け算のルールは簡単で、掛けられる数と掛ける数の分子・分母をそれぞれ掛け合わせるだけです。ただし、約分ができる場合は先に約分しましょう(約分とは、分子と分母を同じ数で割って、分数を簡単な数で表すことです)。

では、やってみましょう。

  5/9×3/5+(−3)
=(5×3)/(9×5)+(−3) ←分子と分母を5と3で割って約分
=(1×1)/(3×1)+(−3)
=1/3+(−3)

負の数の足し算

先に求めた1/3に、負の数を足します。

負の数の足し算のルールは、引き算として計算することです。具体的には、+(−〇)という部分をカッコをはずし、−〇に変換して計算します。

負の数は全体に対してマイナスの影響を与えるものなので、「負の数を足すと全体量が減る=引き算と同じ意味」だと考えると、覚えやすいでしょう。

  1/3+(−3)
=1/3−3

これで、分数と正の整数の引き算の形になりました。

分数の引き算

分数と整数の計算をするときは、整数側を分数にします。整数は分母1の分数で表せるので、3は3/1とします。

  1/3−3
=1/3−3/1

分数の引き算では、互いの分母を共通の数にする「通分」をしてから、分子どうしで引き算します。

通分は、分子と分母に同じ数を掛けます。「分数の値が変わってしまうのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、分数の計算では、分子と分母に同じ数を掛けても、その値は変わらない特徴があります。

今回は、1/3と分母をそろえるために、3/1の分子と分母に3を掛けて通分します。

  1/3−3/1
=1/3−(3×3)/(1×3) ←3/1の分子と分母に3を掛けて通分
=1/3−9/3
=(1−9)/3
=−8/3

これで答えが出ましたね。

まとめ

今回の問題はいかがでしたか?

一見シンプルな計算式ですが、正しい解答にたどり着くには、「分数の掛け算」「負の数の足し算」「分数の引き算」と、複数の知識が必要でした。

この問題が、分数と負の数の計算ルールを復習する良い機会になったらうれしいです。他にも計算力が試せる問題をたくさん用意していますので、ぜひ挑戦してみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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