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意外に間違える人が多いかも…?「(−1)^8」→3秒で計算できる?

  • 2024.10.3
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数学では、「累乗」の問題もよく出題されます。

累乗とは、同じ数を何度か掛け合わせたもののことで、右上の数字(この問題では^の横の数字)の回数だけ掛けることを表します。例えば、(−3)^3は(−3)×(−3)×(−3)のことです。

さて、今回の累乗の問題、あなたはすぐに計算できるでしょうか?

問題

次の問題を計算しなさい。
(−1)^8

※制限時間は3秒です。

解答

正解は、「1」です。

どうやったら素早く答えを出せるのか分かりましたか?

3秒で計算するための「ポイント」を確認してみましょう。

ポイント

この問題のポイントは、「負の数の掛け算」です。

まず、今回の問題の意味を考えてみましょう。

(−1)^8は、−1を8回掛けるという式です。1は何度掛けても1にしかなりませんから、この問題で重要なのは「答えの符号は何か?」という点になります。

では、負の数の掛け算・割り算について、答えの符号の決め方を確認しましょう。

<答えの符号の決め方(掛け算・割り算編)>
・同符号同士の掛け算と割り算の答え→正の数(+)になる
・異符号同士の掛け算と割り算の答え→負の数(−)になる

(−1)×(−1)は、同符号同士の掛け算なので、答えは正の数になります。

さて、答えの符号の決め方を拡張すると、負の数の掛け算において次のことがいえます。

・負の数が偶数個の場合→答えは正の数(+)
・負の数が奇数個の場合→答えは負の数(−)

どうしてこのようになるのか考えてみましょう。

負の数×負の数は正の数になります。つまり、負の数が二個ペアになれば、答えは正の数になるのです。負の数が偶数個なら、必ず負の数は二個どうしのペアになれます。

しかし、奇数個の場合は二個どうしのペアになれない負の数が必ず一つ残ります。すると、正の数×負の数という計算がどこかで発生してしまうので、答えは負の数になるのです。

(−1)×(−1)=1 ←答えは正の数
(−1)×(−1)×(−1)=1×(−1)=1 ←ペアになれない負の数が出てしまうので、正の数×負の数で答えは負の数

ここで問題に戻りましょう。

(−1)^8は、−1を8回掛ける式です。つまり、掛け算の中には−1という負の数が「8回=偶数回」登場します。よって、答えは正の数になります。

これで、(−1)^8の答えは「1」だと分かります。

まとめ

今回の問題はいかがでしたか?

負の数の累乗は「何回掛けているか」を見ることで、その答えが正の数か負の数か判断することができます。偶数回掛けていれば正の数、奇数回掛けていれば負の数になります。

数学の知識をもっと試したいという人は、ぜひ他の問題にも挑戦してみてください。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。

監修:株式会社カルチャー・プロ(公式HP / インスタグラム

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「誠実なモノづくり」を信条とし、高い専門性を有する編集者が幼児から大人向けまで幅広い年代に向けての学習教材を制作する編集プロダクション。家庭や学校、塾などで日々使われている教材だけでなく各種テストや教養系の一般書などを制作。社会や教育を取り囲む環境の変化に対応するため、新しい技術にも着目し、教育業界の未来も模索しながら、下支えしている会社。社内はフラットに意見が言い合える雰囲気で、パートナー、クライアントからの信頼も厚い。


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