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大人が意外と間違える「−511+(−511)+(−511)+(−511)」→正しく計算できる?

  • 2024.9.9
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簡単な四則演算なら自信はあっても、ちょっとしたポイントでつまずいてしまうことはよくあります。

今回出題するのは足し算。しかし、単純な正の整数の足し算とは少し違い、計算のレベルが少し上がっています。

さて、あなたは悩まずに計算できるでしょうか。

問題

次の計算をしてください。
−511+(−511)+(−511)+(−511)

解答

正解は、「-2044」です。

計算するのにどのぐらいの時間がかかりましたか?

負の数の足し算に戸惑った人、数が大きいので計算に時間がかかった人もいたかもしれません。

次の「ポイント」にて、迅速かつ計算ミスが起こりにくい解き方を確認してみましょう。

ポイント

今回のポイントは、「同じ負の数が繰り返し足されている」ことです。

同じ数を繰り返し足す足し算は、掛け算で表現できたことを思い出してください。

例えば、1日3個のアメを食べる人が5日間で食べたアメの合計数を求めるには、次の二つの方法があります。

・3+3+3+3+3=15
・3×5=15

どちらも答えは同じですが、足す数が大きかったり足し算が長くなったりするときは、掛け算で計算した方が素早く答えにたどり着けます。

では、今回の問題を見てみましょう。

−511+(−511)+(−511)+(−511)

−511という同じ数が4回足されていますから、この足し算は掛け算に直せます。

−511+(−511)+(−511)+(−511)
=−511×4

負の数の足し算が負の数の掛け算になりましたね。

さて、次の問題は、負の数の掛け算の答えには(+)か(−)のどちらの符号を付けるのかという点です。

掛け算の答えの符号については、次のルールに従います。

<掛け算の答えに付ける符号の考え方>
・同符号どうしの掛け算:答えは正の数にする
例:5×5=25, −5×(−5)=25

・異符号どうしの掛け算:答えは負の数にする
例:−5×5=−25, 5×(−5)=−25

−511×4は異符号どうしの掛け算なので、答えは負の数になります。

−511×4
=−2044

これで答えが出ましたね。

別解:足し算のまま計算する

もちろん、負の数の足し算として計算しても同じ答えが出ます。

負の数の足し算は引き算と同じなので、+(−511)は−511と考えて計算しましょう。

−511+(−511)+(−511)+(−511)
=−511−511−511−511
=-1022−511−511
=-1533−511
=−2044

掛け算の場合と、答えが一致しましたね。

ただし、途中の計算がややこしくなるため、暗算すると計算ミスが発生する可能性はあります。

シンプルに計算したいなら、掛け算にした方が良いでしょう。

まとめ

今回の問題では、「同じ負の数の足し算をどうやって計算したのか」がポイントになりました。

数字が簡単で式が短ければ、足し算のまま計算してもそれほど負担にはなりません。ただ、数字が大きく式が長くなる足し算であれば、掛け算に変換した方が計算は楽になります。

計算で楽をすることは、時間を節約し計算ミスを減らすことにつながります。算数や数学では計算の工夫を凝らし「どうやって楽をするか」を考えてください。

計算の工夫がポイントになる問題は他にもあります。ぜひ挑戦してみましょう。


文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


次は、小数の混ざった計算にもう一問挑戦!

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