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大人が意外と忘れている数学「5292」→素因数分解しなさい

  • 2024.9.18
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素因数分解は、ある数を「素数の掛け算の形」で表すことです。

小さな数であれば、暗算でも可能です。

しかし、大きな数になるとどのように計算すればいいのでしょうか。

問題

5292を素因数分解しなさい。

素数で順に割り算していくことで素因数分解が可能です。

解説

今回の問題の答えは「(2^2)×(3^3)×(7^2)」です。

実際に計算してみると、「2×2×3×3×3×7×7=5292」になっていることが確認できます。

素因数分解のポイントは、地道に小さな素数で割り算を考えていくことです。

素数とは

素数というのは「1とその数自身でしか割りきれない数」です。(ただし1は除く)

具体的には、小さな数から順番に並べると、次のような数になります。

2、3、5、7、11、13、17、19、・・・

素因数分解を考えるときは、

その数が
2で割り切れるか
3が割り切れるか
5で割り切れるか
・・・
のように、数の小さな素数から順に、割れるかどうかを考えていきます。

同じ数で何回も割れることもあります。

2で割り切れる数

一番小さな素数は「2」なので、まずは「2で割り切れるか」を確認します。

「2で割り切れる数」は簡単に見分けることが可能です。

「偶数」は2で割り切ることができます。よって、5292を2で割り算してみましょう。

さらに計算結果が偶数のときは、割り算を繰り返します。

5292÷2=2646
2646÷2=1323

二回割り算を繰り返したところ「1323」となり、下一桁が3の奇数となりました。これ以上これ以上2で割ることはできません。

3で割り切れる数

一番小さな素数「2」でこれ以上割れないので、次は「3で割り切れるか」を確認します。

3で割り切れる数には次のような性質があります。

「各位の数の和が3の倍数のとき、元の数は3の倍数である」

各位の数の和とは?
1323の場合

1+3+2+3=9となり、9は3の倍数なので、1323も3の倍数である。

「1323」は3で割り切れることが分かります。では実際に、3で割り算を繰り返していきましょう。

1323÷3=441
441÷3=147
147÷3=49

3で三回割ったところ49となり、これ以上3で割ることはできません。

また、49は次の素数である「5」では割ることはできません。

次に、49は「49÷7=7」のように、「7」で割ることができます。計算結果も素数の「7」なので、これ以上は割れません。

以上より「(2^2)×(3^3)×(7^2)」が答えです。

ちなみに、ここまでの解説では、一つずつ割り算の式を記載して計算していきましたが、素因数分解では下図のように計算するのが一般的です。

また、割る数の順番が入れ替わってもかまいません。

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まとめ

素因数分解を考えるときは、「何で割り切れるか」を考えましょう。

地道な割り算が必要になりますが、ちょっとした知識があるだけで計算を正確に行うことができますね!

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。


文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」


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